「腱引き」よりも「筋(すじ)引き」がしっくりくる理由

筋肉と腱だけにアプローチしてたら「腱引き」でいいけど、それだけじゃないから「筋引き」の方がしっくりくる。
昔の図に「筋絡図」というのがあって人の身体に無数の線と言うか筋を引いたモノが残っています。
鍼灸とかの経絡図とは違う内容です。
基本的に活法も口伝なので細かい説明等は書いておりません。
その「筋絡」上を走る「すじ」の絡みを調整するのが「筋引き」です。筋肉とは断定しないんですね。そもそも昔は筋肉とは呼ばすに「すじ」と言っていた訳ですし。

個人的な見解を述べてしまうと「すじ」は主に「神経」、そして「神経の通り道」の事を指すと思っています。
人間は骨でも筋肉でも立てません。
骨で立つ、筋肉で立つ、そんな訳ありません。
骨を綺麗にくみ上げても簡単に崩れます。
筋肉はそれ単体で形を保持出来ません何かにくっ付く事で形をキープ出来る。

………人間は神経で立っていると思っています。
末端まで神経がしっかり通ると綺麗に立てる。
どこか途中で神経の通りがおかしいとそこの構造を上手くキープ出来ない。
正座を長時間して両脚同時に激しい痺れが起こったらどうなりますか? 
立とうと思っても立つ事すら出来ない。
仮に立った直後に両脚痺れたらそこからまともに真っ直ぐ立てないし、歩く事はもちろん出来ない。
時間が立ってくると神経伝達が正常に戻ってきて動けるようになる。

身体の深い所、筋絡図の要所を触れて引くと電気が走ったような刺激が走ります。
おそらくは神経の巣のようなモノだと思っています。
触り方が無理やりだと調子が著しくおかしくなりますし、上手く触れると凄く調子が良くなる。
神経と血管はセットで働くので血流の改善にも神経を調整するのが理に叶ってるのがわかる。

解剖のアプリが正しい訳ではないんですけど、全身を表示して神経だけ残して表示を全部消して見てください。
神経の表示だけで人の形をしているはずです。
これを「すじ」と昔の人が呼んでいたのかもと個人的に思っています。
この上を電気信号が走り、感覚情報、運動情報のやり取りをしている。
その道筋の渋滞、事故を取り除くのが「すじ引き」と呼ばれるモノだと。
「腱引き」という呼称は比較的新しい呼び名で、腱の調整が情報伝達の促進に重要(神経多いし)だったのでそれが今に至る………と勝手に思っています。

まあこんな事書くと大御所な方々からお叱りを受けるんでしょうけど、たまにはこういう事言う人がいないと世の中が成り立たないんですよ(^^) 
全員が同じ方向に向く事はどんな世界でも無い。
それでパワーバランスが成り立っているから。

自分もまだまだ入口に入ったばかりなので自分なりの研鑽を積んで世の中に還元出来るようになれれば良いかなと思っています。

今は世の中に「腱引き」で浸透しだしてるのでそれで良いとは思います。
自分の中ではひっそりと「筋(すじ)引き」で施術していきます。

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