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キラルスイッチ医薬品に関する研修問題 その2
キラルスイッチ医薬品に関する研修問題の第二弾です。あまり難しくないと思うので、チャレンジしてみてください。
問題
以下の医薬品のなかから、有効成分がラセミ体のものと、そのラセミ体から有効な鏡像異性体だけにした製剤の組み合わせを探してください。
1 ジルテックDSとザイザルDS
2 ゾビラックス錠とバルトレックス錠
3 オメプラゾン錠とネキシウムカプセル
4 リンデロン錠とデカドロン錠
5 タケプロンカプセルとタケルダ錠
いくつ見つけられましたか?解答と簡単な解説を下に記します。
1 ジルテックDSとザイザルDS
ジルテックの有効成分はセチリジンでラセミ体です。その有効成分だけを製剤化したのがザイザルです。この選択肢を選ぶと正解です。
![](https://assets.st-note.com/img/1715751615481-eyFrt4oqf4.jpg?width=800)
2 ゾビラックス錠とバルトレックス錠
ゾビラックスの有効成分はアシクロビルで、消化管からの吸収を改善した製剤がバルトレックスである。体内でアシクロビルに変化するプロドラックである。この選択肢を選ぶと間違いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1715921547350-51UdGwAFEk.jpg?width=800)
3 オメプラゾン錠とネキシウムカプセル
オメプラール錠の有効成分はオメプラゾールでラセミ体です。その有効成分だけを製剤化したのがネキシウムカプセルです。この選択肢を選ぶと正解です。
![](https://assets.st-note.com/img/1715921579137-CDQ0Ppteoi.jpg?width=800)
4 リンデロン錠とデカドロン錠
リンデロンの成分はベタメタゾンであり、ステロイド骨格16位のメチル基の立体配置が異なるものがデカドロンである。両者は鏡像異性体でない異性体になるので、ジアステオマーの関係にある。この選択肢を選ぶと間違いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1715751748512-VQRcvk1mes.jpg?width=800)
5 タケプロンカプセルとタケルダ錠
タケプロンの有効成分はランソプラゾールでラセミ体だが、そのランソプラゾールにアスピリンを配合した成分が、タケルダ錠です。タケルダ錠は「タケルダ配合錠」が正しい名称です。この選択肢を選ぶと間違いです。
![](https://assets.st-note.com/img/1715921602607-xAtEOvs4XH.jpg?width=800)
よって正解の選択肢は1と3です。皆さんどうだったでしょうか?
前回の記事ものせておきます。
今回のその2の問題でひとまず一区切りです。ラセミスイッチ医薬品の開発がさらに進んで、たくさん増えてきたらその3、その4と続くのでしょうが、まだ先のようです。製薬会社さん、応援してます。頑張ってください。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
しらけん
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