【FX大衆心理を読む練習のやり方(中級者向け)
はじめに
FXで利益を出すには大衆心理を読んでトレードするのが良いと言われています。でも、実際に大衆心理ってどうやって読むの?という疑問が出てきますし、そもそも大衆心理って何?って思っている人もいるでしょう。
そこで今回は、
大衆心理とは
大衆心理を読む意味
大衆心理を読むための練習方法
をお伝えしていきたいと思います。
大衆心理とはなにか
大衆心理とは、負け組の思考・心理である、と私は定義付けてます。
デイトレードの一節でも述べているように、相場において大衆は勝ち続けることができません。
また、私自身のこれまで負けてきた経験から、大衆(負け組)は、
ポジションの取り方が下手(タイミングが悪い)
常に含み損を抱えている
という特徴があると認識(私が勝手に定義)しています。
この負け組の特徴を前提に大衆心理を読むわけですが、そもそもなぜ大衆心理を読む必要があるのか、を先にお伝えします。
なぜ大衆心理を読む必要があるのか
大衆心理を読む理由、それは大衆の損切り注文にタイミングを合わせて自分がエントリーするためです。
トレードで利益を出すには、相場が動き出すタイミングでポジションを持てるようになることが重要なのですが、その動き出すタイミングの1つに「大衆が損切りする時」があります。
大衆が損切りするタイミングでエントリーできれば必ず勝てるということはありませんが、少なくとも負けにくくはなります。自分が有利な状態でトレードを進めるために、大衆の心理を読むことは有効な手段となります。
※大衆心理を読むとは負け組の損切りタイミングを読むということですが、これだけで勝てる訳ではありません。勝つためにはそれなりに変動幅(ボラティリティ)が必要ですが、相場が大きく動く日は頻繁にあるわけではありません。大衆の損切り注文が偏ってたとしても、それでどのくらい動くかは分かりませんし、どれくらい損切りされれば何pips動くとかも予測不能です。大衆心理を読むのは、エントリーのきっかけを掴むためなのです。
大衆心理を読むための練習方法
大衆心理を読むための練習方法は、
ローソク足の終値データから中央値・平均値を出す
中央値・平均値の価格で大衆がポジションを持っていると仮定する
そのポジションは含み損である
上記3つを踏まえた上で、相場がどう動けば、大衆は苦しいと感じるのか、どのタイミングで損切りをするのか、ということをイメージしながら相場の動きを追っていく、というやり方になります。
①ローソク足の終値データから中央値・平均値を出す
大衆心理を読むとは、言い換えれば負け組の気持ちになって考えるということです。
そのためには、負け組が保有しているポジションの
価格
保有したタイミング
を推測・仮定する必要があります。
これらを推測・仮定するためにローソク足の終値データから中央値と平均値、出来高を使います。
以下は、1h足の終値をエクセルに入力したものです。
この終値データから中央値と平均値を出します。
(中央値→MEDIAN関数、平均値→AVERAGE関数を使うと便利です)
出した中央値と平均値をチャートに描画します。
②中央値・平均値の価格で大衆がポジションを持っていると仮定する
この中央値と平均値付近の価格で大衆(負け組)はポジションを持ったと仮定します。
ポジションを持ったタイミングは、出来高が増えたタイミングが一番あり得ると思います。
③そのポジションは含み損である
大衆は常に含み損を抱えているという考え方やこれまでの値動きを考えると、持っているポジションはロングであると推測することができます。
※上位足のライン等も加味できるとなお良いです。
大衆のポジションが推測できたら、あとは自身もそのポジションを持っていると想像してください。そして、この後相場がどうなったら苦しいと感じる(損切りしたくなる)のかを考えてみましょう。
大衆心理を自分のトレードに利用する
大衆(負け組)の心理(気持ち)で損切りタイミングを探す
含み損を抱えている大衆は時間が経過するにつれてポジションを投げていく(損切りする)傾向があります。
あなたも経験したことあるかもしれませんが、含み損を持っている状態って気分悪いですし不安になったりもしますよね。人間の脳はその状態を本能的に嫌がるので、そのモヤモヤした気持ち・感情を解消するために損切りを執行するんですね。
そしてその損切りでチャートが動き、その動きを見て他の大衆も損切りをします。その影響でまたチャートが動き、まだ損切りしていない大衆が損切りをしていきます。このように、損切りが損切りを呼び、注文が偏り相場が一定方向に進んでいきます。
あなたが大衆(負け組)側の人間だとしたら、どのタイミングで損切りしたくなるでしょうか?
上の画像の下落の流れの中に、あなたが損切りしたくなるポイント・タイミングがあると思うので、そこに印をつけておきましょう。そこがあなたの気質・性格に合ったエントリーポイント・タイミングです。
おまけ:損切りしたくなるポイント・タイミングで自分に合うトレードスタイルが分かる
人によって痛み(含み損を抱えた時の苦しみ)の感じ方対する許容度が違うので、損切りするタイミングも変わってきます。そのタイミングによって、向いてるトレードスタイルはある程度分かってくると思います。
①は、損切りの決断が早いため、損失額は小さく抑えられますが、損切りの数が多くなるタイプ。利益になったポジションをしっかり伸ばしていければトータルでプラスになりやすいです。いわゆる損小利大型です。
②は、しっかりと下がったことを確認してから損切りしているため、トレンドを後ろから追いかけるタイプです。そのため利益が乗ったら素早く利食いをしていく方がトータルでプラスになりやすいです。いわゆる高勝率型です。
③は、一番最後に損切りしているため、高値掴み・安値掴みをしやすいタイプです。これらの人は損切りの波に乗るよりも、損切りが出尽くした後に逆方向に仕掛ける方が向いている気がします。いわゆる逆張り型です。
これは、どれが良いとか悪いとかではないです。どのタイプにもメリット・デメリットはあります。ただ、自分に合うトレードスタイルの方が勝ちやすくなるという話です。
トレーニングの注意点
今回挙げた例は、前日の1h足の終値データを使ってますが、1hを1週間分とか4hを2週間分とか、どの時間足を使うのか、どれくらいの期間で区切るのか、で変わります。
そのため、
参照する時間足
参照するデータ数(ローソク足の本数)
は自分で決める必要があります。
ただ、これも自分に合うトレード(自分に合う時間軸)を探すために大事なことですので、それも含めてトレーニングといえます。
このトレーニングで身に付くことは
主観ではなく、客観で相場を見れるようになること
です。
この客観で相場を見れるようになることが、エントリーのタイミングを掴むために必要なスキルなのです。
まとめ
大衆心理を読むための練習方法は、
ローソク足の終値データから中央値・平均値を出す
中央値・平均値の価格で大衆がポジションを持っていると仮定する
そのポジションは含み損である
上記3つを踏まえた上で、相場がどう動けば、大衆は苦しいと感じるのか、どのタイミングで損切りをするのか、ということをイメージしながら相場の動きを追っていく、というやり方になります。
トレードで勝つということは、自分に割安でポジションを売ってくれる人と、自分のポジションを割高で買ってくれる人を探すことです。
大衆心理を読むということは、それらの人を探すことであり、自分のトレードを優位に進めるために必要な能力なのです。
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