結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「ザッソウ(雑談+相談)」とは
■本レポートの抜粋
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昨今の働き方改革では、「働く時間を短くする」という方向性が主流となっている。効率化への取り組みは有意義だが、効率化を追求しすぎることで、大切なものが職場から失われてしまうのではないか? 著者の倉貫義人氏は自身の経験を踏まえて、そのような懸念を抱いている。
著者は、自身が立ち上げた会社でマネジメントする際、効率だけを追い求めて失敗したことがあったという。仕事中の雑談が減り、社内の空気が悪くなっていく――。悪循環から抜け出すきっかけとなったのは、思い切ってメンバーに相談をしたことだった。思いもよらぬアイデアがメンバーから次々と出てきて、そのアイデアから新規事業の立ち上げまで進んだ。チームが成果を出すために必要なことは、気軽に雑談と相談ができる状態であること。この学びから、「雑談と相談」をすることを「ザッソウ」と名付けた。
この言葉の転用から思い起こされるのは、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」だろう。ホウレンソウという言葉によって、報告・連絡・相談が大事だという共通認識を人々は持つようになった。ではなぜザッソウという新しいコンセプトが必要なのか。その理由が、本書を読むと自然に頭に染み渡ってくる。そして、ザッソウしやすい職場のつくり方、ザッソウを働く人の幸福や成長の機会にするために意識するとよい点などが、スッキリ整理されていくことだろう。
経営者やリーダーはもちろん、チームワークの良い環境で気持ちよく働きたいと考える人に、ぜひとも読んでほしい一冊である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
----------書籍情報----------------
書籍名:ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」とは?
著 書:倉貫 義人(くらぬき よしひと)
ーーーーーーーーーーーーーーー
■本書の選定理由
前回のレポート「5秒ルール(著者:メル・ロビンズ)」を提出した後、長橋社長から頂いたフィードバックを振り返りました。
「そもそも時間をかけて悩むべきポイントなのか?」
自分の「迷い癖」は、業務上において誰もが既にぶつかったことのある悩みである。と仮定すると、そもそも1人で悩むこと自体が無駄で、相談してしまった方が早く物事は進むはず。であればなぜ僕はその「相談」ができていないのか、いやむしろないがしろにしてしまっているのか。ここを明確にする必要があるなとフィードバックを受けて解釈しました。
NNGで学んだ「目標とする人のトレース」にも近しい点だと思います。
そもそもの「判断軸(悩むべきポイントなのか)」の中に、「他者に相談する」ことを選択肢としてもつ。そして現状相談が足りていないのは何故なのかを振り返る材料として本を探していた時に見つけたのが本書になります。
入り口としては「働き方改革」「生産性向上」に伴う行き過ぎた効率化によって、大切なものが失われてしまう。気づいたときには手遅れになるといった書き出しから始まりますが、その中でも自身に必要な部分=「ザッソウ」をすくい取って、Todoに落とし込んでみます。
※また同時にタイムマネジメント(=余裕を作り出すための)があってこそで、第1象限を以下に減らすか。第2象限に時間をどれだけ投資し、アウトプットし、血肉し、結果を出すかが鍵だとも思いました。
ーーーーーーーーーーーーーーー
■はじめに
昨今の働き方の見直しに対する風潮は、とかく働く時間を短くしようとする もの。 働く時間を減らしつつも、どれだけ生産性を向上させるか、それが喫緊の課題になっています。 働き方改革関連法が2019年4月から施行されたことで、 この流れは加速していくことが想定され、 長時間労働の削減や生産性の向上に取り組むことは非常に意義のあることです。 無駄な会議や作業を削減したり、業務の流れを見直したりと、あらゆる企業で導入されています。しかし効率化を追求しすぎたことで、下記問題が起こっていませんか?
・会話する時間もなくて、チームがギスギスしてきた ・仕事の進め方を見直す機会や改善の気づきが減った ・成果ばかり気になって、 助け合いができなくなった ・時間に余裕がないため、部下の相談に乗れていない ・アイデアが出なくなり、 新しいことに挑戦していない ・人間関係が希薄になり、 チームから活気がなくなった ・お客様からクレーム がくるまで問題に気づけない
生産性を追い求めるのは悪いことではありません。 ですが行きすぎた効率 化によって、会社や職場から大切なものが失われてしまうことがあります。 その結果、 生産性が下がってしまうことすらあります。そしてその因果関係は単純な数字で表すことができないから厄介です。
その問題に一体どうやって対応すればよいのでしょうか。
※筆者は過去効率化だけを求めてチームを崩壊させかけたマネージャーとしての経験を持っています。効率化を求める中で、仕事中の雑談が減り、職場の雰囲気も悪くなり、致命的な状態になってから、悪循環を抜け出すために思い切ってチームに相談してみた。それをきっかけに当時新規事業の立ち上げに成功するまでのV字回復を得た経験がまとめられています。
◆結果を出すチームの習慣 雑談+相談=「ザッソウ」
結果を出すことのできるマネジメントには、生産性を高めるために効率化を追求することに加え、そこで生まれる余裕を上手く活用して、雑談と相談のあふれるチームにしていくことが求められていると筆者は述べています。
また、前提として雑談と相談の間に明確な境界線を引くことは難しいこと。「雑談と相談の関係」を認識しておく必要があります。
仮に普段から雑談さえしていない関係で、急に相談するとなると心理的なハードルがとても高くなります。雑談できる関係性があるからこそ、いつでも相談できるようになるわけです。
雑談と相談を分けて考えずに関連性を認識した上でバランス良く行うこと、それを著書内では「ザッソウ」と定義しています。
「雑談なんて無駄なもの」そんな思い込みを持っているとしたら、まずはそれを捨ててしまうことが重要だということを覚えておきましょう。
※「ザッソウ」には会議のようなアジェンダは必要ありません。話す時間を決めなくてもいいし、結論だって出さなくていい。気軽さを忘れないようにすることが大切。
※結論が出てからの相談は、実際のところ相談ではなくて報告だったりして対話にならないことがある。「ザッソウ」はその点雑談と相談を交えたものであることを共通認識が取れていれば互いに気軽に話すことができる。
■雑談を無くすとあらゆる問題が突然起こり始める
【昔はこうだった。雑談が失われた背景と理由】
かつての日本企業は、 仕事をして成果を上げるためだけの場所というよりも、仕事を通じて人間関係を構築する場でもありました。 終身雇用が前提 の社会において、 人生のうちの長い時間をすごすのであれば和気あいあい とした職場の方が良かったのです。それが社会の変化と組織の成熟とともに 成果主義の時代へと変わります。
個人ごとの目標管理の制度が定められ、 大量生産と分業化が進み、 組織はどんどん縦割りになり、だんだんと社員旅行や運動会など社員同士が交流する機会までもが減っていきました。
仕事を進める上での情報共有だけはする。しかし成果に直結しない話をする余裕もなければ、一緒に働いている人たちがどんな人達なのかを知る機会もなくなってします。そんな人間関係が希薄な職場だとしたら、他にもっと良さそうな職場があれば簡単に転職してしまう。
組織が経済合理性だけをもとめると、そこで働く個人の経済合理性だけを求めるようになっても仕方がありません。
【雑談がなくなったことによる悪循環】
また雑談がなくなることで発生する・発生しがちな悪循環が以下になります。
①助け合いが起きないチーム(仲間に対し関心を持つことができない)
仕事ができる人には仕事が集中するため、ゆとりができたら休むのではなく別の仕事が振ってくるため他の人にかまっている暇がなくなる。
②チームなのに気軽に相談できない
困ったことがあっても、相談したい相手が忙しそうにしていれば話しかけるときにためらってしまう。普段から話したことのない相手だと相談の前に声をかけることすら緊張してしまい「こんなことなら相談する必要もない」と言い訳を考え、聞けば一瞬でわかることに時間をかけ、生産性を下げる。
③チームで働く意義が感じられない
人間には1人ひとり得意不得意、性格の向き不向きがあります。誰一人として全く同じ人間はこの世に存在しません。マニュアル化された仕事の中で「自分が本当にやるべき仕事なのか」とモヤモヤしている社員がいたとして、雑談が全くなければ、その結果として突然の離職を突きつけられることだってあるでしょう。なぜなら相手の変化に全く気づけない・気づく材料がないからです。
④弱みを見せることができない
立派なオトナでいないといけない。社会にでたら誰しもが思い込んでしまう悩みでしょう。しかし、人間は誰しも弱い部分や苦手な分野がそもそもあります。チームで働くことで強みを活かし弱みをカバーすることだってできるはずです。しかしチームワークがそもそもなければそれらの実現は難しく、チームにいる意味すらありません。
・新しいことに挑戦しなくなる
短い期間で成果を上げることも重要です。しかし目の前の仕事ばかりに目を向けすぎてしまうと、手慣れた仕事以外のことに取り組む余裕がなくなってしまいます。どんなアイデアも百発百中で当たることはありません。だからこそ色々アイデアを出し合う必要がありますが、効率化だけを求めるチームでは成果がでないような意見を出しにくくする同調圧力が発生します。
■心理的安全性が必要
効率化だけを求めたチームの問題点に触れてきましたが、何も効率化を全面的に否定するわけではありません。
真の意味で成果を出す、そのために効率化が必要なのであれば、時間はかかるかもしれませんが、チームが良い方向に向かうための土台、チームの中で気兼ねなく安心して発言や行動ができる「心理的安全性」が保たれた状態を作り出す必要があります。
・仲良しでいたいという理由で、成果をだすために本来言うべきことをいわないでいるとしたら、生産性の高いチームにはならない
・誰もがチームの成果に真摯に向き合ってはつげんできるとしたら、それは心理的安全性が高い状態
チーム内の心理的安全性が高まり、成果をだすために意見を言い合えるようになることが先。真正面から遠慮なく意見をぶるけ会える関係性ができれば、その次に成果を出すことができるようになります。
■ホウレンソウだけじゃだめな理由
心理的安全性とコミュニケーションは切っても切り離せない関係にあります。気軽に話ができる関係は心理的安全性が保たれ、チーム内の情報共有にも欠かせないでしょう。しかしここで考えなければならないのは、その普段のコミュニケーションにおいてどんな種類の情報が共有されているのかという点です。
恐らく多くの社会人が社内コミュニケーションの一例として思いつくのは報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」、社会人の基礎として教わった人も多いはずです。
ですが、この「ホウレンソウ」が世に出たのは1982年と言われています。当時と今とでは、仕事の種類や労働環境だって大きく異なることを踏まえると、今まで通りの「ホウレンソウ」のやり方で本当にこれから先のコミュニケーションを考えたときに十分に足りていると言えるのでしょうか?
もちろん「ホウレンソウ」のすべてを否定するわけではありません。ですが、「ホウレンソウ」で交換される情報は大半が業務に関するものになります。通常業務であれば事足りますが、新規事業の立上げや、配置転換によるチームの再編成とそれにともなうチームワークの向上においては「ホウレンソウ」だけではどうしても補えない部分が生まれてしまいます。
■非公式な雑談や対話こそが、チームの土台になる
ホウレンソウだけで職場の情報共有はすべてカバーできるものか。そう問われると難しい部分がきっと多いはずです。
あいさつ、ランチタイムのおしゃべり、上司と部下の近況の報告など、、ホウレンソウ以外は大雑把にまとめるとすべて「雑談」になります。しかし、その雑談の中で何気なく相談したことで、悩んでいたことがふと解決したり答えが見えたりすることがあります。
業務以外のこの「非公式な雑談」や「対話」こそが実はチームを支えるコミュニケーションを担うことがあることを覚えておきましょう。
■価値を出すこと=本当の仕事
ですが、この仕事中の雑談を悪しきものだと考える人からすると、「雑談なんかしてないで手を動かせ」「雑談するなら休憩時間だけにしろよ」と思うかもしれません。
しかし、それは仕事を時間でしか考えていない発想です。本当の仕事とは価値を出すことであって、時間をかけることではありません。
雑談を通してチームワークが高まる、新しい企画が生まれる、業務改善のアイデアが出る、困っていた問題が解決するのなら、雑談は仕事の価値を生み出したことになるわけです。
■飲みニケーションやタバコ部屋がある意味重要だった
昔から上司と部下で飲みに行って交流をはかることを「飲みニケーション」と表現することをみなさんご存知かと思います。
しかし近年はお酒を飲む人が減り、ハラスメントの温床になるとされる考え方の方が世の中の大半を占める時代になりました。その結果、昔のような人間関係が構築できずに悩む管理職も増えているのかもしれません。これはタバコ部屋でタバコを吸いながら上司と部下が話すことも同様です。
飲みができない、喫煙者が減る。そうなればいよいよ雑談が無くなりコミュニケーション量が枯渇すると考える方もいらっしゃるかもしれません。
ですがそもそも本当にコミュニケーションが必要であれば、飲み屋でなくても行えます。とはいえ、職場で業務に直結しない話をするのは気が引けるもの。
しかし「成果を上げる」という大前提があれば、仕事仲間と雑談することは長期的に見れば価値のあることなのです。
もし雑談を完全に禁止してしまったら、業務のホウレンソウだけでは社内で起きていることや雰囲気を知ることができなくなり、離職やクレームが発生してから対処する後手の組織になってしまう可能性だってあるでしょう。
本来、マネジメントも問題が起きてからではなくそもそも問題が起きないように事前に手を売っておくことが本質であり重要です。
つまり、マネージャーが事前に様子を察知するうえで雑談は大きな効果があった。しかしそれが減っているのが現状。
であれば、飲みニケーションやタバコ部屋でなくとも意図的に雑談の場を増やしていくことの重要性は言わずともわかってくるはずです。
■なぜ今「ザッソウ」が求められているのか
「休憩中にダラダラしゃべるな!」
「仕事中は静かに集中すべきである」
バブル崩壊後の一昔前の職場、未だ終身雇用こそが主流だった時代は雑談するまえに手を動かすことが正とする考え方がメジャーでした(今でもそう考えている人は多いかもしれません)
ですが、前述した通り時代が変わり、業務外で補われていたコミュニケーションが減っている。現状を踏まえた上でなぜ「ザッソウ」が重要な役割を果たすのか。それは下記3つの変化によるものだということを体系的に覚えておく必要があります。
①仕事の変化ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時代が変わり、近年は再現性の低い仕事が主流になってきました。単純作業はAIに淘汰される未来はそう遠くはありません。そもそも単純作業は人間よりもコンピュータの方が得意なのです。
多様なニーズに対応するためにクリエイティブな仕事が求められるこれからの時代において、ザッソウは大きな効力を発揮します。1人でアイデアがでなくてもチームで話すと思いがけないアイデアが飛び出すこともあります。
②組織の変化ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
仕事が変わり、クリエイティブな仕事が増えると、これまでと同じ「管理」という手法では成果を出せなくなる。階層や指示命令をしない代わりに各自が自分の頭で考えられることが求められる「ティール組織」においては特にこのザッソウが効果的。
なぜなら、自分の中に正解がない場合、唯一頼れるものは仲間への相談が大半を占めるようになるからです。
※ティール組織:階層や権力で働かせるのではなく、セルフマネジメントで行動すること。会社や仕事のために自分のパーソナリティを隠す、もしくはだますことなく正直でいられること
③個人の変化ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
物理的に充足されると人は、次に精神的な充足を求めるようになります。戦後から高度成長期にかけてはライフスタイルの充足には足りないものを補う。つまり物質的に満たされていない現状を満たすことが価値観の軸にありました。
しかし現代は価値観が「モノ消費からコト消費」へ、そして働く人の価値観が多様化してきています。こうした多様化する個性をまとめ1つのチームとして目標や目的に向かって一致団結していくには、今まで以上にお互いのことを深く知る必要があります。
この3つの変化に適応していくために重要かつ有効的なのが「ザッソウ」です。
■成果を上げるザッソウの使い方
そろそろ「ザッソウ」について興味が湧いてきたところで、著者が述べている具体的な「ザッソウの使い方」に触れていきます。
◆自分が勝手に話しているうちに自己解決してしまう「テディベア効果」
見る人がみれば大したことのない事象であってもタイミングによっては小さなくぼみにハマってしまうタイミングがあります。
1人で仕事をしていると無駄に長く時間を使ってしまい、勝手に消耗してしまうことだってあります。
その際、誰かに相談していたら、なんのアドバイスを貰っていないのに自己解決できた、という経験はないでしょうか?これは相手に説明をしている中で考えが整理できたりハマった原因が見つかるから起きる事象です。
◆相談は雑なくらいがちょうどいい
ザッソウという言葉には「雑談と相談の組み合わせ」以外に「雑に相談する」という意味もあります。
考え抜いてからの相談も、報告みたいな感じになってアドバイスがしにくいもの。一通り考えてみたのであれば、完璧を待ってから相談にくるよりも、雑な感じで相談にくるぐらいがちょうどいいときだってあります。
◆一度で伝わるはありえない
同じだけの知識があって、同じ経験をして、同じように考える人同士でもない限り1度伝えたところで100%物事が伝わることはありません。
人と人とのコミュニケーションにおいて、「一度で伝わる」「完璧に伝わる」という考え方が捨ててしまったほうが良いでしょう。一発で伝わる完璧なコミュニケーションを目指すより、ザッソウを使って何度も軽く伝えるほうがうまくいく可能性は高いのです。
◆壁打ち役がいれば、「悩む」が「考える」に変わる
仕事をしていれば難しい問題に直面することは日常茶飯事です。そして人は難しい問題にぶち当たったとき「悩む」と「考える」のどちらかをしています。
「悩む」は前に進まず同じ場所で思考が止まっている状態。 「考える」は前に進むためにどうすればよいかを思案している状態
とはいえ1人でいると前に進む決断をするのはなかなか難しいもの。だからこそザッソウを使って仲間に相談しているうちに、前に進むしかなくなって考えるようになる環境を作りだす。
これによって1人でウンウン考えるよりも思考が先に進みます。
■ザッソウの機会を作る(環境づくり)
またザッソウを意図的に作り出すための方法が以下4つになります。以前であれば飲みニケーションでカバーできていた部分かもしれませんが、時代は飲み会に頼るだけで解決するほど甘くはありません。だからこそ環境を自らつくることが重要になります。
①朝会・夕会
目的は進捗状況の確認やその日の仕事、困っていること、気づいたことなどの共有です。15分前後であまり長い時間話合うわけではありませんが、毎日少しずつ確認していくことが重要なので長い時間は必要ありません。
②雑談をする朝礼
1日の仕事を始める前に20分ほど社員同士の雑談の時間を設けることで、心理的安全性の高い状態を作り、そのまま業務に取り込むことで気軽な相談やアイデアの出し合いをしやすくする
③マネージャーお茶会と社食
同じマネージャーの立場にある人達があつまることで、雑談ではあるけれども相談もでき、それぞれが自分ごととして解決しないといけないことも、互いに話をすることで少し勇気をもらえたりします。
④勉強会と読書会
共通の話題がないと本来は盛り上がりにくい関係だったとしても同じ本を読むことでザッソウしやすくなります。
■ザッソウしやすいカルチャーをつくる
ザッソウあふれる職場にするためにはリーダーが率先してできることは、自分自身がザッソウをすることです。その姿を振る舞うことで周りも「自分もやっていいんだ」と自発的にザッソウを始めるようになります。
また、目の前でやってみせること、オープンな場所でザッソウしていくと周りにも浸透していくはずです。
多くの人間には「脳のブレーキ」がかかっているもの、「自分は雑談なんてできない」といったブレーキを手っ取り早く壊す方法こそが目の前でやってみせること。壊れにくいブレーキも繰り返せば徐々に崩れていきます。何度も繰り返すものだという前提でやってみることが重要でしょう。
※また載ってくれるフォロワーの存在が重要なので、誰かがザッソウしている場面を見かけたら、そこについていき後押しすることも大切です。
■人は変えられないが、変わる瞬間をつくることはできる
チームも組織も人の集まりです。だからこそ、そこにいる人が変わっていかなければ、チームや組織が変わることはありません。
しかし人は前提として外側から変えることができない・難しい生き物。ですが、人が自ら変わる瞬間を作って上げることはできます。
■まとめ
働くことに対して、自分事で考えて自分で決めて取り組むようになれば、言われたことをするだけのろうどうよりも、よほど大きな成果を上げられるようになります。自分事で働く人達が集まる場では、自然とザッソウが生まれます。
ザッソウについて記述しましたが、ザッソウよりも大切なことは、ザッソウが自然と生み出されるような環境を作っていくことだということを覚えておきましょう。
---------- 本章のまとめ -----------------------------------------------------
・意識して作り出そうとしないと忘れがちな「ザッソウ」が中長期的に心理的安全性を作り、本質的な成果を出すためには欠かせない(そういう世の中になってきた)
・「悩む」は前に進まず同じ場所で思考が止まっている状態。 「考える」は前に進むためにどうすればよいかを思案している状態。
■TODO(今後やっていくこと)
・「ザッソウ」について、課内でそういう概念があることを伝える
・お昼に自身のテーブルでご飯を食べず、休憩スペースで最低週1回誰かと雑談しながらランチをとる(もしくは誘う※できれば課の人間以外)
・課内でのザッソウを増やす ※ザッソウいいですか?をはやらせる
・本書を課の朝回で紹介したあと、読んでもらえるように促す。
・「悩む」と思ったら「考える」にシフトする※そのために自分から相談する
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?