今日から気が利く人に、『気遣いのキホン』を読んでみた。

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■本レポートの抜粋--------------

ほんのちょっとの「気遣い」ができるだけで、人生は驚くほど変わる。 「気遣い」とは生まれ持った才能や性格ではなく、誰でも、すぐに、今から手に入れられる「魔法のスキル」です。

仕事がスムーズに進まない、職場の人と関係がギクシャク、初対面の人とすぐに打ち解けられない、そんな自分に自信が持てない……。

そんなときこそ「気遣い」ができるようになると、すべてがうまく回り出します。ほんのちょっとのコツさえつかめば、誰でも簡単に「気がきく人」に生まれ変われるのです。

本書には、「まわりに好かれる気遣い上手」に変身する〈37のコツ〉が分かりやすくまとめられています。

元ANAのCAで、グループリーダー・チーフパーサー(便のCAの最高責任者)を任され、4500回のフライトを経験した、気遣いのプロだけが知っている〈小さな秘訣〉を学び、実践してみましょう。

----------書籍情報----------------

書籍名:仕事も人間関係もうまくいく 「気遣い」のキホン

著 書:三上 ナナエ

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■本書の選定理由

一言で言うと意識を『内から外へ向ける』ため選定した形になります。

今週社長から頂いた言葉に『信頼残高』というものがありました。これまでの読書『七つの習慣』にも記載はありましたが、対人(上司、部長、社長、クライアント)において意識的にその信頼残高を高めることができているかと問われると微妙。逆に引き出す場面が目立つように思いました。

意識の矛先が自身に向かっている。

直近の僕自身が陥っている状況がまさしく上記の一言で表されており、これが信頼残高の引き出しに繋がっているなと今回の研修と合わせて気づくことができました(画面や数値にマインドが捕らわれがちだと先週から今週にかけて自己を振り返った結果)。

業務に例えると、成果がうまくできていない案件、だからこそ数値ではなく良好な関係性を築く必要があり。その案件に対して数値で語るから関係性のデフレが止まらない。すると余裕が無くなり、小さな気遣いさえも行う余裕が無くなる。

一旦この現状に歯止めをかけリフレッシュする目的で本書を選定、読了することにしました。明日から実践できる内容になっているため、さっそく普段の行いでトライしてみます。

※以前大橋さんが読書レポートで上げていた書籍『超一流の雑談力』も、今回着目する『気遣い』や『信頼構築』に当てはまる良書だと思い読んでみようかと考えました。

しかし現状が自身の思考の枠にとらわれていることもあるため、一旦ガラッと書籍の毛色を変え、女性が執筆された『気遣いのキホン』を読み、マインドを崩してみたいと思います(男性脳と女性脳の違いによる思考の差異にも着目しました)

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◆気遣いとは?

本書の中では著者の経験から、下記のようにまとめられています。

気遣いは、特別な人に備わっている先天的な資質や性格ではなく、後からいくらでも身につけられる簡単なスキル。

小さいころから「のんびりしてるね」と言われることの多かった著者は、大人になってもその性格は変わらず。CA(客室乗務員)になりたての頃は失敗ばかり、先輩から叱られるたびに落ち込み、努力するも空回り。しまいにはフライトの前日に夜も眠れなくなる日々が続いたそうです。

しかし、仕事に慣れ回りの状況になれ、そこで周りの人がどんな気遣いをしているのか、深く観察する中で気づいたことがありました。それは、相手にとって嬉しいと思う気遣いとは『ちょっとしたこと』だということです。

相手のことを思い、ちょっとした言葉や態度でそれを伝える。それを繰り返して週間にしていく。ほんのちょっとコツをつかむだけで、誰でも気遣いの達人になれる。

著書のメインコンテンツではその気遣いのコツ、糸口を簡潔に読みやすくまとめています。

※またこの記事では重要だと思った要点のみをピックアップしています。

◆第1章:『小さな気遣い』で仕事も人間関係もうまく回りだす

1『気遣い』とは、相手の気持ちを少し想像すること

気遣いや言葉遣いの『遣い』の漢字は『使い』でない。

『遣』という感じには『思いを伝える』とか『心をはたらかせる』という意味があるそうです。過去歴史の中で中国へ向けて人を派遣していた『遣唐使』や『遣隋使』という言葉にもこの『遣』の文字が入っていますが、この名前はそう、単なる情報や文化だけではなく、『思い』も一緒に伝えていたのかもしれません。※『使』は『消費』

『気遣い』は『思い』がもとになって生まれるものだということを覚えておきましょう。

著書内では飛行機に搭乗する人は、人それぞれの想いを抱えて飛行機に乗っている。だからこそ入り口の挨拶1つとっても、元気に挨拶するだけでなく、相手の心情に寄り添うことで、たとえ一瞬のやり取りであっても、自分の気持ちは相手に伝わると書かれています。

※著者の先輩に、普段は明るい挨拶が印象的なチーフパーサー(その便の最高責任者)がいらっしゃったそうですが、ある日ある瞬間、言葉は出さずに静かに頭を下げる挨拶をする瞬間があったそうです。不思議に思った著者が挨拶をされたお客様をよく見てみると、その方たちは喪服を着た方々だった。挨拶1つとっても相手の気持ちに寄り添うことができているか。気遣いの1例として載っています。

2『気遣い』ができるだけで、今の状況が好転する!

著者が述べている言葉に、気遣いができないと、総合評価は『ゼロ』になるというものがあります。

これは尊敬する先輩に、『いくら仕事が早く正確にできても、感じが悪いと思われたら評価はゼロになる可能性がある』といわれたことがきっかけだそうです。

人間の評価は総合力

各能力は掛け算であって足し算ではない。どこかが『ゼロ』だと、結果『ゼロ』になってしまうこともあります。気遣いができないだけでその『ゼロ』の評価を下されることだってあります

前提としてほんのちょっとの気遣いで、『感じが良い』とまわりに信頼される人もいれば、ちょっとの気遣いができないばかりに『感じが悪い』と見放されてしまう人もいるということを覚えておきましょう。

6『気遣い』は『ない』とすぐに気づかれる

本当の気遣いは、相手の心に負担にならないもの。そのため相手に気づかれにくいものがあるかもしれません。しかしその一方で、気遣いが『ない』と『この人は気遣いが足りない』と気づかれてしまうものです。

ここでやっかいなのは、『気遣いが足りないな』と思われても、それは本人の耳に届くことはほとんどないということです。大人になると『言わない』のが普通になってしまうため、気づかぬうちにそのレッテルを張られることもあります。

そし、自分のことで手一杯のときほど要注意

自分のことで頭がいっぱいなっているときは周りの状況を見落としがちで『ついうっかり』をやりがちです。そういうときこそ、視野を広げ『連絡漏れはないか』『万が一を考え伝えておいた方が良い内容は無いか』と一呼吸置き、考える癖をつけておくとよいでしょう。

人は『知る』ことで安心感を得ることができます。いちいちうるさいと思われないか心配なときは『念のためお知らせしておきますね』という便利なことばを使えば相手に伝えやすくなるので是非試してみましょう。

◆第2章:まずは身につけたい『会話』の気遣い

10『すみません』は本当の気持ちが伝わりづらい

自分が一日に何度この言葉を使っているか、把握している人はいるでしょうか?そのほかにも口癖となっている言葉は『何』で『どれくらい』日々の生活や仕事で使っていますか?

著者は過去、先輩のCAに『今日自分が何回すみませんといったかわかる?』と質問を受けたことがありました。カウントしてみると無意識のうちに10回以上発言していることがわかったのです。またすみませんという言葉はたくさんの意味を持ちます。

・ごめんなさい、ありがとう、ちょっとお願い、申し訳ありません、失礼します、恐れ入ります、、、など

便利な言葉ではありますが、たくさんの意味がある分、感情がこもっていないように聞こえる言葉でもあるので、自分も該当する場合は別の言葉に言い換えができないか、言葉が形骸化する前に1度振り返ってみましょう。

例)店員を呼ぶとき すみません→お願いします

これ一つで印象が変わります。

16上司への気遣いの基本は、こまめな報告

報告の有無は、信頼の有無』と著者は述べています。

・聞かないと報告してくれない
・結果を先に報告してくれない

上司が部下に対してイライラすることの1つがこの『報告してくれない』問題です。仕事をして行くうえで、報告の有無は、そのまま信頼の有無に繋がります。また言い換えると上司に対して報告をしすぎて叱られている人はほとんどいません

この話もそのまま、本書を読む目的になった『信頼残高』につながります。そのほかにも日常で使用できる細かなノウハウもありましたが、こちらでは既知だったため割愛します。気になった方は本書を読み、学びに変えて頂ければと思います。

◆第3章:相手の印象に強く残る『見た目』『声』の気遣い

19まわりの人が良く見ているのは、あなたの『素顔』

何気ないとき、あなたはどんな顔をしていますか?

プライベートやビジネスにおいても『表情』というのはとても重要です。なぜなら表情は最も感情を相手に伝える機能を持っているからです。

人と接しているときは表情を意識している人が多いかもしれませんが、ここで重要なのは人と接していないときと著者は述べています。

○○で見かけたけど怖そうな顔をしていたので、声をかけづらかった、といった知り合いからの声を聴いたことはないでしょうか?

表情は無言のメッセージ、黙っているときに起こっているように見えて、『話しかけづらい』『怖い人だ』と思われてはもったいないです。

著者がCA時代に気を付けていた所作の練習、人と接していないときの表情キープに使えるので試してみます。

『スタンバイスマイル』:口を閉じ、奥歯をかみしめ、口角を5ミリくらい上げる

21見えない相手に『お辞儀ができますか?』

元々お辞儀は、大事な頭を倒し、急所である頭頂部を相手に見せることで『敵意がない』ことを示す行為だったとする説があります。

そのお辞儀、今では3秒でできる最上級の気遣いとまで呼ばれていますが、普段から意識してできているでしょうか?

著者のCA時代のある時、お客様に見えないところ(カーテンの中)で仕事をするときはお客様に見えないため、アナウンスに合わせたお辞儀をしていませんでした。しかし後輩のMちゃんは、その中でもアナウンスがなるとその場で見えていなくとも深々とお辞儀をし、著者を驚かせたことがあります。

Mちゃんはお客様にも仲間にも気が利くことで評判でしたが、見えないところも手を抜かないプロ意識、常にお客様に対しておもてなしの気持ちがあるからこそ自然に体が動くのだろうと、後日反省会でそれを真似することにあなったそうです。真の気遣い、その姿勢が回りの『心の襟』を正したのです。

よく、道端でビジネスマンがお辞儀をしながら電話をする姿を目にしますが、あれは『見えない相手だからこそ、お辞儀をしなければ本当の気持ちが声に乗って伝わらない』ことをそのまま体現しているからこその行動なのです。

目に見える見えない関わらず、常に手を抜かない。習慣化できれば気持ちは素直に後からついてくるのです。

◆第4章:絶妙なさじ加減で、気遣いができるようになる方法

27相手を傷つけずに『言いにくいこと』を伝えるコツ

誰かに指導したり、注意をすることは勇気がいることが多いと思います。しかし思い返してみてください。これまでお世話になり、信頼関係が上手く築けている人はきちんと叱ってくれたり熱心に教えてくれた人ばかりが浮かんでこないでしょうか?

著者が過去その印象を受けた人の話の手順を振り返った時に、『順番』に共通点がありました。それが下記になります。

①挨拶、②褒め(ねぎらい)、③本題、④励まし

ここで重要なことは2つ、話の順番③の本題を話すときに『もったいない』という言葉を活用することです。

まず、突然③に入っても相手も受け取る準備や心を開いていない状態なので、相手に刺さりづらく、また『もったいない』という言葉を使うことで成長意欲を削ぐことを避けることができます。

また最初と最後の言葉は印象に残りやすいものです。

①お疲れ様です。
②いつも正確な見積書をありがとうございます。
③処理の関係上、月末前に提出いただけると大変助かります。
④お忙しい中、恐れ入りますがよろしくお願いします。

何かを注意するときやお願いをするとき、命令口調で言われたら、素直に話を聞こうとは到底おもえません。だからこそ少しの気遣いを交えることで、相手の不快感や反発心をまねくことなく伝えたい内容を伝達することができます。

注意やお願いを『ねぎらい』や『励まし』の気持ちでサンドウィッチする。相手の心を開く上で重要になってきますので試してみます。

◆第5章:誰からも好かれる人になる

33気遣いとはつまり、『想像力』のこと

著者の経験の中の例を参考にします。著者の知り合いのSさんから緊急の仕事の依頼がありました。急に都合が悪くなって困っているSさんのために、元々予定を入れていたが友人に断りをいれSさんの依頼を引き受けたのですが、、

その当日、Sさんは臨機応変に対応してくれた著者に謝意を述べられ、プレゼントに紅茶の香りのボディクリームとメッセージを渡されたそうなのですが、それが2つ。時間を変更してくださった友人の分のプレゼントまで用意してくれていたそうです。

これはSさんと著者のやり取りの中でふと出た『予定の時間変更ができるか、友人に確認してみます』の一言から、友人の状況を想像し、気にかけてくれたことに他なりません。著者はこの一連の流れに深い感銘を受けていました。

気配りのできる人と関わることは、お金には代えられない学びや気持ちよさがあると著者は述べています。逆にそういう気遣いをしていると、『この人のために』『何をおいてもこの人のためなら』と相手に思ってもらうことができます。

気遣いの先に『その先に何があるだろう?』と考える習慣が身に付けば、自分の価値を飛躍的に高めてくれるはずです。

◆まとめ

著者のまとめに一文が添えられていました。それは『相手のためになると思うこと』を『自身がなくてもやってみる』こと。

・『自分がどう思われるか』ではなく『相手のために』
・悩み過ぎず、自分が納得できることを正直に
・自身がなくてもとにかくやってみる

Webが普及してきた世の中だからこそ、画面に向かいがちで、画面の向こうの人がどう感じ、どう思っているのかといった視点が抜けがちになると思います。実質僕自身もそうです。

だからこそ普段の細かい連絡、メール、対面で合うチャンスはもちろん、日々の中で『〇〇さんだったらどう思うだろうか』といった部分を本書から学ぶことができました。

こちらもこれまで読んできたザッソウと近しい内容がまとまっていましたので、忘れず、心にとめて行動に移してみます。



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