これだけはゆずれないもの

「これだけはゆずれないもの」は「自分がかっこいいと思う感覚」です。

人生では自分で判断しなくてはいけない事がいくつになってもあります。
そのような際に私の中で、判断プロセスは大きく二つのカテゴリに分かれます。
1)他の人はどう思うか(一般的に持たれている意見・見解を知る)
2)自分はどう思うか(自分が持っている経験・実体験・一般の人より長けている知識・技術などを使って考える)

特に2)の個人の意見を作り上げる際に大切なのが、一般的に思われている事1)が実際に正しいのかです。もし間違っているとしたらどこが違う可能性があるのか、です。

自分はどう思うのか、を考える際には定量的に分析できることは分析します。シンプルな例だと、大手の携帯会社と契約するのか、それとも激安SIMカードを買うのか。エクセルなどを使って2年間契約したシナリオでどっちがお得なのか、自分が求めている事に適しているのか、等がわかります。

しかし人生こんなにシンプルな判断ばかりではありません。定量的分析に限界があるのは当たり前。しかも、今後の人生に大きく影響するかもしれない判断などは得に難しいです。その時私はどうするのか。

このような状況にぶち当たった際私は、「自分がカッコいいと思うかどうか」、その感覚に頼ってきました。

例:大学の専攻
私が行ったアメリカの大学では、専攻を選んで受験もできますが、Undeclaredという「未定」枠でも受験が可能でした。大学に入ること自体に精いっぱいであった当時の私は「未定」枠で受験して合格したので、最初の2年間は様々なクラスを試してみて、3年生になる時点で専攻を決めなくてはいけないときが来ました。

・他の人はどう思うか:多くの生徒が経済学やビジネス、会計などの専攻を選んでいました。一般的な理由としては、そこまで興味はないけど就職の際に役立つ・様々な一般ビジネスを就活で受けられそうだから、というものでした。
・自分はどう思うか:上記の選択が良いか悪いかと定量的分析するのはかなり難しかったです。そもそも分析する前に思ったのが、ビジネス・経済学が専攻となると自分がなぜかワクワクしない・・でした。具体的に説明が難しいですが、将来自分が周りの人に、「大学時代○○を専攻した」と誇りをもって言えないと直感的に思った専攻がいくつかありました。この時に一つの判断基準ができました。

逆に、自分が誇りをもって言える専攻とは何か。それが選択したMathematics/Economicsでした。これは数学部の中の専攻で経済学のクラスも一部とれるというものでした。もちろん数学がとても好きだった事が大きな理由でしたが、なんといっても響きがカッコいい!!しかも一つの専攻なのに二つの分野が入っている専攻なんてお得でしかない。卒業するまでの道は険しいものでしたが、その分この専攻で卒業できたことが想像以上に自分にとっては誇らしい事でした。

大学卒業後も私はこの「カッコいいと思う」感覚に何度か頼ってきました。結果、どれも後悔のない決断となってました。私がこの感覚をある程度信じているのは、実際何回かやってきて成功例があるからだと思います。もちろん、今後この感覚を信じた結果間違った判断をするかもしれません。それでも良いと思ってます。なぜならこの感覚を信じて行動をたくさんすればするほど練習になり、感覚が研ぎ澄まされるはずだから。野生の動物が気配や匂いで危機を予知する一方で、人間はチャンスの予感を感じる嗅覚を持っていると思っています。

みなさんも悩んだ際、本当に色々考えてもまだわからない!という事が続いた際、自分の嗅覚を信じて行動してみるのも悪くないかもしれません。ただし、嗅覚だけで生きていけるほど人間は器用でないと思います。人間に与えられた考える力を最大限に駆使しても、まだモヤモヤする際に、是非野生的感覚に頼ってみるのはどうでしょうか。
それではまた次回お会いしましょう。■

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