見出し画像

低身長の治療の前

小学1年生の娘は、「成長ホルモン分泌不全性低身長症」という病気です。
「小児慢性特定疾病」に分類されています。
この診断がついたのは、3歳を過ぎた頃でした。
私たちの住む地域では、3歳になって1ヵ月ほど過ぎた頃に集団検診の呼び出しがかかりますが、ここで指摘されたことがきっかけでした。

娘の出生体重は、2500g未満でした。つまり「低体重児」です。
誕生3日目から黄疸治療を2クールこなしたり、2ヵ月になる直前に風邪(38度超えの熱)で入院したりとありましたが、成長曲線にそって大きくなっていました。

成長曲線から外れ始めたのは、1歳になる直前のことでした。
10ヵ月になる直前、娘はRSウイルスにかかりました。幸い症状は軽く、ちょっと熱が高いくらいで落ち着いたのですが、著しく食欲(離乳食)が無くなりました。完治後も食欲は落ちたままで、あまり食べない子どもになりました。
10ヵ月健診はかかりつけ医で行われたのですが、少し成長の停滞がみられたものの、「まあ、病み上がりだしねー」と医師も私もあまり気にはしませんでした。その後も、定期健診や予防接種などのタイミングで身長と体重は確認してもらっており、特に医師から指摘を受けることはありませんでした。

1歳半ごろから娘は保育園にも通い始めました。
相変わらず食は細く、周りの子ども達の中でも娘はかなり小さいほうで、入園説明会では「0歳児ですか?」と保育士から声を掛けられるほどでした。
少しずつ、成長が遅いことが気になり始め、かかりつけ医に相談し、病気などで診察に行く際にもついでに身長は測ってもらっていました。
まだ1歳児であったこともあり、「様子見しましょう」という判断だったと思います。
しかし、その間も少しずつ成長曲線からズレていってました。保育園から持って帰ってくる身体測定の数字も全然伸びません。
自分の子どもが明らかに小さいこと、成長曲線に開きが生じていることとには気付いていたものの、かかりつけ医から何も指摘がないことを理由に様子見を続けていました。

2歳児の保育園で実施された内科健診で、初めて「小さい」ことを医師から指摘されました。「でも、かかりつけ医と様子見しているし」と、特に何のアクションも起こしませんでした。

そして迎えた3歳健診。
当日の小児科医の診察が2部屋で行われており、右の部屋ではかかりつけ医がいました。「あの部屋に行きたいなー」と思っていたのに、隣の違う先生の部屋に呼ばれましたことを覚えています。

入室すると、健診結果を見た小児科医からきつい口調で言われました。
「お母さん、身長が低すぎます!」
叱られたことに驚きつつ、「知ってますよ。1歳を迎える前から成長曲線から外れ、そこからかかりつけ医で様子見してもらっている」ということを伝えました。
が、小児科医の厳しい口調は止まりません。
「もう-3SDです。すぐに専門医に相談して下さい」と叱られました。

何とも言えない気持ちになりつつ、数日後かかりつけ医に行き、3歳半
健診で言われたことを伝えました。
かかりつけ医はとても優しい方で、少し考えて「僕から聞いたって言って、行ってみてください」と、低身長専門の先生が独立して立ち上げられたクリニックの名前を教えてくれました。

そして、Hクリニックへ相談に行ったのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?