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スローペースにおける直線馬群の重要性

スローペースにおける直線馬群の重要性

こんばんは。今回も競馬のラップに関連したコラム記事を書いていきたいと思います。前の記事でも申しましたが、僕の目的は簡単にラップを中心とした競馬を楽しんでもらうということですので、この記事を使って同じような条件に遭遇した時にご活用して頂ければと思っています。今回のテーマはスローペース。スローペースというのは非常に奥が深いです。
良く、瞬発力などという言葉を耳にしますが本当の意味で「瞬発力」を馬券に活用できているのでしょうか。そのあたりをブラッシュアップした記事を書いてみました。

★スローペースの2種類のパターン


直線馬群が詰まっている(凝縮している)状態
これは少頭数で発生しやすいです。多頭数だと、先行する馬につられて馬群が序盤から広がっていくことが多いですが、少頭数だと大逃げは単騎になりがちで、そうならない場合は馬群が凝縮しがちです。スローペースで流れれば、もちろん先行馬も有利なのですが「瞬発力に秀でた馬」は後ろの位置からでも差すことが出来ます。
(例)
・2019年9月28日 2歳未勝利戦 勝ち馬アカイイト
12.7 - 12.0 - 13.1 - 13.1 - 12.3 - 12.5 - 12.1 - 11.7 - 11.3 - 11.6 (37.8-34.6)
このレースは1000m通過が63秒台のスローペース。勝ち馬のアカイイトは後方での競馬。しかし少頭数であったこともあり直線馬群は凝縮していました。馬群が凝縮すると一瞬の脚があれば距離を詰めることが出来ます。さらに大外を回してもコースロスが少ないのでなおさらです。
 



・2018年2月12日 雲雀ステークス 勝ち馬ワントゥワン
12.4 - 11.1 - 11.9 - 12.3 - 11.4 - 11.2 - 11.7(35.4-34.3)
1000m通過59秒超えの1400mで3勝クラスにしてはかなりのスローペース。一見先行有利に思えます。しかし直線馬群はご覧の通り凝縮しています。なので瞬発力があればゴール地点では追い抜くことが出来るのです。

画像2


直線馬群が縦長である状態

多頭数で発生することが多いです。先述したように先行する馬につられて馬群が序盤から広がっていくことが多いです。なので馬群が縦長になる傾向があります。道中スローで馬群が縦長になるとどうなるか…もちろん後ろの馬は物理的に届きません
(例)
・エリザベス女王杯2018
12.3 - 11.2 - 12.9 - 12.7 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 12.0 - 11.6 - 11.4 - 11.7
このレースは1000m通過が61.8秒でそこからもペースが上がらず、ラストのラップが速くなるレースで多頭数ということもあり直線馬群が縦長。先行したクロコスミアが圧倒的に有利な展開でした。後ろの馬はいくら一瞬の脚(瞬発力)があっても物理的に届かないのです。

エリザベス女王杯2018

★スローペース×直線馬群の応用

今回の注目は「スローペース×馬群の仕組みで凡走した馬の次走以降について考える」ということが出来るのです。先ほどにも挙げました「エリザベス女王杯(京都芝2200m外)はコースの形態上の問題もあり毎年スローペースで入り、中盤も緩む(速くならない)ので圧倒的に先行馬が有利になってきます。なので裏を返せば圧倒的不利な展開の中で凡走した馬たちは人気以上に好走しています。つまり期待値としてはかなり高いということです。本当にそうなのかを過去2年の同レースの出走馬を見ていきましょう。

「エリザベス女王杯」
2018年
12.3 - 11.2 - 12.9 - 12.7 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 12.0 - 11.6 - 11.4 - 11.7
7着フロンテアクイーン(4角7番手)→次々走(中山牝馬S5番人気1着)
11着ワンブレスアウェイ(4角16番手)→次走(愛知杯8番人気1着)
14着アドマイヤリード(4角13番手)→次走ディセンバーS(3番人気1着)

このように後方で競馬していた馬の次走はなかなかお手頃な人気で買うことが出来る傾向にあります。翌年の2019年のエリザベス女王杯がさらに顕著です。↓

2019年
12.7 - 11.6 - 13.3 - 12.7 - 12.5 - 12.8 - 12.3 - 11.6 - 11.5 - 11.4 - 11.7
この年も100m通過が62.8秒のスローペース。しかも1000m通過した後もペースが緩いままのレースでラスト2F目が最速の瞬発力勝負。クロコスミアに楽にいかせてしまい、馬群は縦長で直線に突入しました。瞬発力勝負といっても画像のように直線馬群が縦長なので瞬発力があっても物理的に届きません。当然展開に恵まれたクロコスミアが2着に好走。4角7番手以内の馬が掲示板を独占するといった明らかに先行有利なレースになりました。

エリザベス女王杯2019


では、後方で競馬していた馬たちはというと、


8着馬アルメリアブルーム(4角9番手)→次走愛知杯(5番人気2着)
9着馬サトノガーネット(4角13番手)→次走中日新聞杯(8番人気1着)
13着レイホーロマンス(4角15番手)→次走万葉s(10番人気4着)→愛知杯(11番人気3着)
15着シャドウディーヴァ(4角13番手)→次走3勝クラス(2番人気1着)


と人気以上に好走しています。つまり期待値としてはかなり高いということが分かります。次狙えそうな馬といえば11着ウラヌスチャーム(4角11番手)とかでしょうかね。中山ステークスで牝馬古馬重賞路線ではそれなりのレベル上がること分かりましたし、重賞に出てくるなら人気もそれなりに落ちるでしょうし期待値としては高い状態なのかもしれません。あ、そういえば…AJCCに出るんですね!!(わざとらしい)個人的には少し足りないとも思いますが、あくまで妙味で考えていくなら少額で勝負してみてもいいかもしれませんね(笑)

以上、スローペースと馬群およびその活用方法についてでした。この記事が少しでも気にいてくだされば、「フォロー」と「スキ」等して頂けるうれしいです。モチベーションになります(笑)

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