見出し画像

2着抜け2着目の手組み【トーナメント牌譜検討 〜Lusyabaさん〜】

みなさんこんにちは。てんぱねすくりゅ〜のkeitaさんです。
今回はご依頼あって、Lusyabaさんのトーナメント牌譜を検討させていただきました。雀魂鬼打ち勢として活躍する傍らΣリーグ記者としても才能を発揮し、すでにリーグの一員となっている方です。
LusyabaさんTwitter: https://twitter.com/Lusyadia
牌譜URL: https://game.mahjongsoul.com/?paipu=230603-45ca2809-09dd-4474-869a-29f526500267_a442824613

◎ΣリーグALL STARS TOURNAMENT ルール
・2着抜け。トップも2着も変わりません。
・Σリーグルール準拠(ダブロンなし、切り上げ満貫、途中流局なし、西入なし、数え・複合役満なし)
ただしオーラス親の聴牌やめ・和了やめあり

東1局

5巡目打8p 
2枚切れの中を切るのが普通ですが、0メンツで間に合っておらずやや守備に力点をおいた選択でしょう。
白や発、親に対しては9sも通りそうということで私は普通に中を切りそうですが、打8pもある範囲だと思います。

ほぼ通りそうとはいえ下家が北・9sを押していること、自分の手は2m, 9mのどちらかを切らないと形式聴牌もきつそうということで、下家に通ってる9sを残して3s切りそうです。
なお中筋6sもほとんど通りますが、78sから5s引いて打8sとかはあってもおかしくないです。聴牌なら6s切るくらいのバランスかなと思います。

16巡目: 9mスルーしましたが相当ポン打2mだと思います。
14m4枚見えにつき2mはシャンポンか単騎にしか当たりませんが、3mを先に切ってることからほとんどないでしょう。あってツモスーくらいかなと思います。
またここでポンをしておくと海底が自分に回ります。これは自ツモが一個増えて聴牌チャンスが増えるだけでなく、上家から7m5sチーすることも可能となります。しかも出ていくのは安全な2m。
うっかり8mが通ればより広い聴牌も目指せます。細かいですがサボらないでいたいものです。

東1局1本場

配牌何切る。意外と難しい気がします。
発を切るのが普通っちゃ普通ですが、発が重なればトイトイ、発単騎の七対子も狙えそうです。
とはいえ2sも5p66sと引けばまだ使う可能性もある、9pはタンヤオには不要ですが三暗刻のカン8pなら打点十分。
なんだかんだ後ろ髪を引かれる思いで発を切りそうですね。

人によって分かれそうだなと思いました。

2巡目ツモ3pのくっつきは流石に採用し、遠いサンメンチャンを見切って2s切りそうでした。

以降上家のリーチを受けるも三暗刻にして現物待ち黙聴としたのは良い押し返しだったと思います。

打点不満ですがドラ見えておらず、リーチをかわす価値も高いのでダマにしそうです。

この局は上家が倍満ツモで一歩抜け出します。

東2局

4巡目の打5pは良い一打ですね。
一見5p周りの好形変化を逃しますが、発を重ねて混一色を見たのでしょう。2着目とはいえ僅差、ものすごく上手くいったルートを逃さず、かといって現実的な1000~2000点もある両睨みの一打だと思います。
なお守備を見たわけではないと思います。4巡目でこの河ならまだ自分の手に素直に行きたいですし、むしろ和了った方が安全と言えるくらいの手だと思います。

ここで面白いのは仕掛け判断でしょうね。
私は白はもちろん68m3sは鳴きます。14m3mは難しいですがややスルーでしょうか。でも鳴いて好形を作りに行きつつホンイツやイッツーを見る進行もありだと感じます。

仕掛け判断は人によって分かれそうな面白い牌姿だと思いました。

8巡目: 白スルーツモ6s打2s
色々動きましたね。この白を仕掛けないということはこの局守備に回る選択でしょうか?しかしその選択は親のてんてんさんの和了以外全く嬉しくないです。自分が和了しないと大体2着目から陥落してしまうので状況が好転しません。状況的にがむしゃらな和了を取りたいと思います。ということでポン打発がおすすめ。
守備面でも1pだって親と北家には通りそうです。

そして白をスルーしたなら発を切りたいです。もう守備に気を配らなくていいでしょう。ツモ3sもキャッチしたい。安全に白バック最大のルートをとって和了を見ます。

10巡目: ツモ発打6s
難しいですね。確かにどうせ仕掛ける手なのですが有効牌が残り1枚ずつしかありません。白発はともかく1pは使われてもおかしくありません。
であれば残り4枚あるカン5sを残して打1pとしそうです。ここから46s切るのはどこからロンと言われてもおかしくないし、「リーチ」と言われると切れないため微妙だと感じます。

下家の仕掛けを受けて6sを引き戻しここで打1p。柔軟で良い選択だと思います。

17巡目: ツモ4m打白
打7mで聴牌維持の方が良いでしょう。確かに下家はマンズ待ちでしょうがこちらも和了できる聴牌。和了も大きいし聴牌料だって大きいです。リーチには通ってますし押した方が相当得とみます。下家に振り込んでもまだ取り返せる範囲です。

東2局1本場

特にありません。仕掛けも残す牌の選択も素晴らしい手順だと思います。

東3局

3巡目: 形だけでいえば89p落としですがチャンタを見て8m切ったのでしょう。8mに9mくっついても良形かフォローを切らないと三色にはならないため、それであれば6mの5mキャッチ重視ということですね。良い一打だと思います。

次巡即裏目7mを引きますが冷静に89p落とすのも良いです。フリテンは聴牌までに解消すればいいですね。

しかし5巡目はツモ7pのフリテン両面よりも8m先引きやチーでチャンタのメリットを受けるべく打8pの方がいいと思います。

6巡目: ツモ3s打2s
1sがポンされてるから2s切ったのでしょうが流石にやりすぎでしょう。
4s引くと2334579sで14s6s8sが受かる形です。ここから3s切っても9s切っても良くなります。
何より8pは安全でもなく手役に寄与しているわけでもない。2s切ってまで抱える意味がありません。

8pを切りたい!

10巡目: 1pポン打3p
いわゆるシャンテンtoシャンテンというやつで、ヘッドレスになります。
これは67m79sという縦受けもできる一方、愚形待ちになりやすいという弱点があります。
とはいえ今回は67mもフリテンで愚形のようなものなので、ポンして聴牌効率最大化するのは面白い選択だと思います。懸念としては守備力が皆無になってしまいますが、2着抜けならここは相当和了したいのでそれもやむなしでしょうか。守備(というか1pローリングからのケイテン)の選択肢を残してポンしない選択も十分にある範囲だと思います。

以降7mを引いてカン8s待ち、見事対面から捉えて連荘に成功。

お見事。

東3局1本場

いい配牌なだけに初打にやや迷いますが、私も1sを切りそうです。
9mはドラ受け、1pは三色、1sは一盃口、5sはイッツー、9sはヘッドフォローということで手役を最大限に見るなら5pというウルトラCもありますがまあ親番のこの手ではやりすぎでしょう。素直に仕掛けが効いて打点も出やすい打1sが良いと思います。

5p切る人は相当な手役派ですね。

2巡目:打9mとしましたが私は打5sとしそうです。
9mはドラ受けだけでなく、縦重なりでジュンチャン三色まで見えてきます。
5sからの好形変化と迷いますが、ジュンチャン三色まで見えるなら上手くいけばハネマンまでありますし、そちらを採用したいと思います。

5巡目: ツモ北打5s
三色に決め打って5sからの横変化してももう不要という判断でしょう。良いと思います。

以降安全に手を進めていましたが上家から対面へ満貫の横移動。やむなしでしょう。

東4局

3巡目: 打3sツモ切り
やりましたね。確かに頭はどこでもできる可能性はあり、他もターツに寄与してるからと良形固定をした感じでしょう。

とはいえいくらなんでもやりすぎです。
これ、上手くいったらマンズイッツーや678三色ルートは普通に存在します。その場合に3sが頭になりますよ。
3着目でそこそこの打点で和了したい現状、タンヤオもある西を切るのが普通です。西を切りましょう。守備はどうとでもなりますし明確に早そうな人もいません。
ただ、どうしても西を切りたくなければ唯一役に絡んでいない1pあたりがおすすめです。

私もトップ目なら1pを切りそうです。

4巡目: ツモ5s打9m
1pとの比較は難しいですが、場況と安全度を考慮して打1pの方が良いと思います。1m先引きが必須の遠い123三色変化よりもダイレクトの7m引いた方が嬉しいし、7mは上家と対面が使ってなさそうなのでそこそこ引けそうです。対面と上家に9mが通りそうなのもメリット。

以降安全度の低い順に切っていく手順は良いですね。

しかし上家の仕掛けを受けてもう間に合ってないとして11巡目: 打2s合わせ打ち。
こうするとドラ1sは受けられなくなるので、安全第一の形式聴牌本線というところでしょう。

難しいですね。私は和了もまだあると見て自己都合で字牌を切っちゃいます。降りきれませんからね。ですが気持ちはわかります。

以降は安全牌を切って聴牌まで持っていくも下家から上家へ横移動。

南1局

1巡目: 打発としたところ。
細かいですがこういうのも東が重なるより発が重なった方が嬉しいから打東の方が良いでしょう。
なおここに関しては1枚切れで安全だから、という理屈は成り立ちますが今は3着目であり、2着目の親に和了られると勝ち上がりがキツくなります。
発が重なって鳴ければ上家からのアシストも期待できる盤面です。役牌を重ねてでも自分の和了を積極的に狙い、親の和了を防ぎたいと思います。

守備よりも攻撃に重きを置きたいですね。

2/3巡目も同じです。特に1枚切れ中を切るくらいならなおさら1枚切れ東を切りたいですね。

この局は親から先制リーチを受けるも追いついて親からハネマンをゲット。2着目に立ちます。

ナイス!

南2局

2巡目: 打2m
リードのある2着目、ヘッドがすでにあるし役牌重ねに重点を置いてリーチ打ちたくないという主張はわかります。とはいえ4pから横にくっついたピンフルートもあり、難しいところだと思います。
タンヤオ移行などもなくはないので私はそれ込みで打発としそうです。

とはいえ次巡の打南は流石に良くないです。
現状最も和了されたくないのは3着目でラス親のあるどらさんでしょう。この風西を抱えて場風南を打つのは自分の和了目も少し潰すだけでなく、どらさんしか使えない西を重ねられる可能性が上がります。
西家どらさんはラス親がある以上まだ普通に和了する可能性がありますので、ここでオタ風を抱えてまでダブ南を持つ必要はありません。
さっさと切りましょう。

しかもこの南が下家に鳴かれるんですよね。

進んで4巡目: 8p切り。
下家には和了されたくなく、手を進められたくもないですが、自分の手は一応一向聴で和了れそう。
直撃されるのが最悪かつ、親はやる気なさそうで対面も親がないので打点を作ってくることでしょう。
さすれば直撃だけは避け、最悪下家に和了されてもよしで8p先切り、ということでしょうね。
良いと思います。

絞りに入るには手が良すぎますね。

道中234フォローで2pを引いて下の手。
打2pは手癖で内を切りましたね。ここは1pツモ切りが良さそうです。
繰り返しますが親の河からはやる気が感じられず、2pは対面の現物。一方下家には12pどっちも通るでしょう。
というわけで対面の現物2pを評価して1p切ります。もちろん3p57s引いて234三色で和了も狙っています。

細かいですがこういうとこ差が出ますよ。

次巡ツモ3p。痛い!!!

10巡目: 打3s
これはもう和了のリアリティはないと考え、下家に対応してオリに回った一打でしょう。
確かに3pも通ってはいませんし、最悪ツモられなら全然戦えるので良い選択だと思います。

対面のリーチを受けて一発目。5s合わせました。
この時点で一番和了されたくないのは下家なので、5s合わせてチーを許容するかどうかは難しいですが、対面の安全牌が他に9mしかないのでやむなしかなと思います。

この局は対面のもろみ〜さんがハネマンツモ。

南3局

3巡目: 打1sとされましたが打1pの方が良いでしょう。
シンプルにカン2s受けがなくなっており、打1pとしても3pツモはリカバリーが効きます。

5巡目: ツモ南打9m
上家に任せてオリに回る選択でしょう。わからなくはないですがまだ普通に南を切ってマンズの伸びを見そうです。
自分の和了が嬉しいのは言うまでもありませんが、ここは下家や対面の和了よりも自分が(ほぼ安手であろう)上家に放銃した方が2着率が高いまであると思います。
もし上家が9mにロンって言ってくれたら大体中アンコの1300とかでしょう。ラッキーですよ、それ。

7巡目: 打南ダマ
1枚切れてるし安手であろう上家を降ろしたくないのと、下家や対面への放銃だけは避ける慎重な選択ですね。良いと思います。
流局間際になったら場合によっては伏せてオーラス勝負に行くことも視野に入れたいです。

目論見通り?対面が上家に2000点放銃してオーラスへ。

南4局

局に入る前に点数状況確認しましょう。
現状2着目。
トップ目の上家と2着目の自分は和了狙い。上家からアシスト期待ができるのもプラス材料です。
3着目対面はマンガンツモかハネマン狙い。
ラス目下家は親連荘狙いでしょう。

そこに初打1s, これはチャンタ仕掛けで和了するルートをなくしています!
おそらくうっかりで切りましたね。かなり良くないと思います。
これを切るくらいなら字牌を切った方がまだマシに感じます。

代えて打4sがおすすめです。
7sでフォローが効いてますし、まともな裏目はツモ45sくらい。5sが生きるのも役牌が重なった時くらいでしょう。

しかも1sは対面の現物ですよ!

一方で3巡目: 打6mは役牌重ねと789三色を見た一打です。
仕掛けないと和了できないという意識だと思います。
これは理解できます。が678三色での和了もまだあるので微妙な気もします。
私はマンズイッツーも保険として持ちたいと思いそうなので2s切りそうです。自信はありません。

6巡目: ツモ南打9m
6ブロックに構えつつ三色を本線にした一打でしょうか?南でも和了できるのですが北は打ちたくない、という思考の一打でしょう。
ですが南ポンした後の効率が落ちる分やはり良くないと感じます。

ここは24sを切って5ブロックに構えつつ安全牌北を持つのが良さそうだと感じます。
次点で北を打って南ポンの効率最大に構えつつ、親リー入ったら打南からの気合い降りルートもありますが、2着目と言うことを考慮すると先に挙げた打24sからの安全進行の方が良いと思います。

いずれにしても打9mは効率落ちる割にリターンがあまりないように思います。

結果には影響なく上家がピンフのみを親から和了してくれて2着終了。

まとめ

GBからのファンだと言ってくださったLusyabaさんの牌譜検討をさせてもらいました。
ところどころ段位戦の打ちすぎかな?と思うところもありましたが、ところどころに意思のある打牌選択が見えてよかったんじゃないかと思います。
あとは手癖で切るところを状況を加味した打ち方にバージョンアップできれば良さそうですね。
応援しております✨


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?