事業売却が完了したので大まかにまとめてみた。

少額なのでまったく凄くもなんでもないんですが、売却後に「事業売却おめでとうございます!久々に話しましょー!」って言ってくれる方が増えたので、もしかしたら需要あるかもというのと、自分の備忘録も兼ねて。

結構長くなりましたが、事業売却先の決定、事業売却手続き、引継ぎ、事業売却後に分けてまとめてみました。
 
※「久々に話しましょー!」はとても嬉しいので、お気軽にご連絡をー!


■事業売却が決まるまで
まず、売却を検討し始めたのが2013年の11月下旬。会社がお金的にも気持ち的にもリビングデッド状態だったので、もう1度勝負を仕掛けるために「いま持っているサービスを手放す」ことを考え始めました。

リビングデッドと化した零細企業が生きていける程度の売上はあったんですが、いつも既存事業やりながら新しいサービス立ち上げやって…という中途半端なやり方で失敗していたので、思い切って。

12月はサムライ榊原さんにも相談しつつ、本当に売却するのかどうか、する場合は何を優先するのかなど、考える時間にしました。普段は「やってみきゃ分かんないよ!」派ですが、珍しく慎重に…。その時は気付きませんでしたけど、不安だったんでしょうね。

1~2月に、実際に知人や知人の紹介限定で複数社お会いしてみて、
・金額は良いけど、会社ごと買いたいというお話
・金額はそこそこで、一定期間の引継ぎが必要というお話
・金額は安いけど、ノウハウがあるから引継ぎがほぼ不要というお話
と大きく3つのパターンのお話がありました。

自分の中で持っていた判断基準は「売却後に、新たにチャレンジできるかどうか」。とにかく「金額」と「引継ぎ」のバランスを重視して検討を進めました。

最低でも1年は新サービスに注力しても潰れない程度のキャッシュが必要。そして、注力するための時間的な余裕も必要。簡単に言えば、売却後に経済的&時間的な自由を手にしたかったんです。ここ、妥協したらダメなところ。

そして最後の最後、3社の中から決めようと思ったタイミングで、意外な気持ちが出てきました。

「この会社に売却したら、このサービスは成長するんだろうか」
「自分たちがやっていた時よりも伸ばしてくれる会社に売却したい」

手放すと決めた立場でこんなことを考えるのもどうかと思いますけどね。なら、自分でやれよと。ま、創業から3年ちょっと続けてきた事業ですから。形を変えたとしても、その何かが世の中に残り続けてほしいなと思うものです。

最終的には「金額」「引継ぎ」「将来性」の3点で、売却先を決めました。

この時、2014年2月下旬。
2013年11月末から検討を始め、約3ヶ月で売却先の確定まで進みました。


■事業売却手続き
ここが1番苦痛でした…ダントツ。

売却するとなると当然うちのサービスの内部情報をすべてお渡しすることになります。オペレーションがしっかりしている会社であれば、恐らく「このフォルダ内に全データ入ってます(`・ω・´)キリッ」って一瞬で終わったのでしょう。

弊社も直近1年分くらいは当時いた社員が優秀だったこともあってデータまとめたり、ノウハウを資料化していたりしたのですが、3年前の開始直後がとにかくひどい。そもそもデータとしてまとめられていないのがほとんどで、稀に見つけても内部の人にしか分からないデータや使えないデータばかり。よく運営できていたなと、ある意味感心しました。

とにかく「○○のデータが必要です」→「わかりました!探しますので(そんなもんねぇよ!0から作るわ!)、ちょっと待ってください!」の繰り返し。

なんとこれが約1ヶ月続きまして…(笑)

今後は売却するかどうかはともかく、お客様などに説明するときや新加入メンバーの育成時にも必ず役に立つので、重要なノウハウと数値データはパパッとまとめておきます。

またMTGでは平静を装っていましたが、契約内容の詰めを行っている最中にいくつも理解できない用語が出てきまして…MTGの帰り道に涙目(ガチ)になりながらM&Aの本とか買い漁って読みましたよ…もちろん専門分野は弁護士さんにお願いしましたけどね!

スタートアップ系のメディアで「○○が20億円でバイアウト!」的なものを見て分かった気になってしまう自分が恥ずかしいです…その点でいうと、少額でも1度売却を経験できたのは良かったなと思ってます。


■引継ぎ
ここは全く問題なし。これまでうちでインターンをしてくれた100人以上の学生に教えてきたことを、引継ぎの担当者さんに伝えていくだけですから。

事業内容や相手会社との関係性によっては大変なこともあるのでしょうが、幸運にも本当に順調で予定よりも早く完了することができました。

順調に進んだので、本当に特筆して書くことはないですね。やはり山場は事業売却先の選定と契約内容の詰めなのでしょうか。あと何回か経験したら分かりそうな気がします。


■事業売却後
売却後は、無事(ほんの少しですが)経済的&時間的な自由を手にしました。

よく「いま何してるんですか?(…こいつ働いてんのか?)」という目で見られますが、週7日フル稼働でやってますよ!

そう、こんな活動をね。

[最近の松田の主な活動]
・新規事業の準備
・知人経営者の元で修行
・アイドルのプロデュース
・人に会う
・趣味
・プログラミングの勉強

ま、すべてが新規事業のための活動なので、明確に区切ってるわけではないです。大まかな感じ。まだこの生活を始めて1ヶ月ちょっとですが、1つのアイデアからいけそうな気配漂ってきてます。

自分の場合はお金面よりも、マインド面の影響が大きかったようです。とにかく起業家マインドが回復したことが1番大きいです。零細企業根性が染み付くと、抜け出せなくなりますからね。

次こそは1発決める!

この記事、元ベンチャー・現リビングデッドの方々に届けば良いなと!
↑これが1番言いたかった!

以上!

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