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【岡田啓佑のNY日記/25日目】2019/10/18(金) "気づき"

ニューヨークは、にわかに寒くなってきた。

昨日はブロンクスまで行ってレジェンドに会いそびれた、しょっぱい日だったが、その道中で思いついた曲があり、日中、仕上げる。

すごくPOPな曲になった。
この曲は、先日ネットフリックスの"リズム&フロー"という番組をみていた時、ラッパーのT.Iが"ファンとの対話ができなければ、せめて自分との対話を表現するんだ"と言っていたのが印象に残り、それから作った。

いま1ヶ月間バイトを休み、毎日いろんなところに赴き、曲を作りながら暮らしているが、一気に何曲も作ると、互いが似ていたり、テーマが尽きてきたりする。

バイトしているときは、日々の疲れやストレスを打ち消すために作ったり、家族とのより良い暮らしを願って曲作りをしていた。それがモチベーションだった。

いま、環境がガラリと変わり、家族もそばにいないし、バイトもしていない。

1ヶ月限定ではあるが、24時間音楽に費やせる、ミュージシャンの生活だ。

本当のプロは、これがずっと続いているわけで、

彼らはどうやってモチベーションを維持してるのだろう、と思ったりしたが、

T.Iのひとことで、彼らは"ファンとの対話"というのがひとつのモチベーションなのだと気づいた。

当たり前のことなのだろうが、私は当たり前に気づくのに、人より時間がかかった。

最近、あるお客さんともそういう話をしていたのだが、それがいまつながった感じがした。

今までは、
"このバイトばっかの暮らしから抜け出したい!"
"家族にもっと良い暮らしをさせたい"
"誰にも作れない音楽を作ってやる!"
という個人的なモチベーションだったが、昨日いろいろと腑に落ち、

今回は"ファンとの対話"というモチベーションで曲を作ってみようと思った。

今までは、T.Iが言うところの"自分との対話"の曲をたくさん作ってきたのだと思った。

昨日、マンハッタンの96stの駅でアイデアが降りてきたものを、今日の日中、歌詞やメロディを編集して、1曲にまとめた。

私にファンは数えるほどしかいないのだが、その数えるほどの人たちの顔を思い浮かべながら、感謝の気持ちをこめて作った。

すると、わりとポップな仕上がりになった。

"Adventure"(仮)というタイトルにした。

夕方、外出。
目的地の駅と同じ名前の違う駅に着いてしまい、結局目的地にたどり着けず、意気消沈して帰宅。

この時間はなんだったんだろう?と自問しながら部屋で過ごす。

夜中、突如、曲のアイデアがひらめき、作曲。

仮タイトルは"徐々に gradually"。

NYにきて作った7曲め。

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