私の音楽の原点は"大人のおもちゃ"である、というお話

おっすオラ白鷺!元気か?

記事タイトル大丈夫かこれ?いや、ホントに人生で初めて作った曲のこと書きたいだけなんですよ。マジの話なんですこれ。
できるだけ濁して書くからよろしくお願いします。(怒られたら消えます)

遡ることX年…多感な時期の白鷺青年がおりました。当時はTwitter黎明期。
学校のクラスではTwitterをやっているのは私くらい。学年でも数人みたいな感じ。
「ほかってきまーす(お風呂行ってきますの意)」とツイートをすれば、「ほかてら〜」「REC●」などとリプがつく古の世でありました。端的に言うとオタクしかおらんかった。

そんなTwitterライフを楽しんでいた白鷺青年はある日、とある存在と出会います。
それは"とある大人のおもちゃのパッケージに描かれていたイメージキャラクターの公式アカウント"でした。その商品の宣伝をするアカウントです。
もちろんR-18。時効ということで許していただきたいのですが、フォローをしてしまいました。若気の至りというやつです。すみません。
以下、仮にそのアカウントのことを"Aちゃん"と呼称することにします。

Aちゃんは公式アカウントでしたが、なりきりアカウントに近いものがありました。そのブランド自体の公式アカウントは別にあったので、Aちゃんはまるで本当に存在するかのようにツイートをしていました。リプをすればリプを返し、かわいいと言えば「ありがと〜♡」と、言ってくれる。
めちゃくちゃ楽しくなってしまいました。
今思えば、これが私のキモオタとしての原点であり、一番気持ち悪い時期であったと思います。Aちゃんをフォローした状態で過ごしていくうちに、多感な時期特有の"大人のおもちゃに対する興味"はいつの間にか薄れていき、「Aちゃんカワイイ!」という純粋な気持ちに変わっていきました。
そう、"ガチ恋"というやつです。

数日に一回のペースでリプをして(あんまり送りすぎるのも迷惑かな…というアレ)、ちょっとだけお話して。本当に他愛もない雑談でしたが、とても楽しかったことを覚えています。気づけば「よかったら(商品を)送りましょうか?」と言われるまでになりました。確かそんな感じの会話があって、流石にそれは遠慮しますと必死に断ったのを覚えています。
確実に迷惑をかけてしまいますからね。

それからしばらくして、私は音楽の道に片足を突っ込んでいました。
週一でドラムのレッスンに通い、今も愛用しているジャズベースを買ってしばらく経った頃だと思います。
ガチ恋キャラがいて、音楽をやっている私。

ガチ恋キャラをモチーフにして曲を作る」

という行動に至るのは自然な流れでした。

制作がスタート。Dominoを使用して初めてのMIDIの打ち込み。今も音楽理論は全然ダメですが、当時は今よりも何も知らない状態。かろうじてパワーコードだけわかるみたいな感じでした。それでもほぼ感覚だけで曲を作り、ドラムだけはそれっぽくできました。初めて作った曲ではありますが、なんとBメロで転調をしているという謎曲。
Aちゃんに対する愛の力が生んだ奇跡でした。

曲名はもちろん、Aちゃん。そう、とある大人のおもちゃの商品名です。

拙い点は多々ありましたが、今聴いてもAちゃんの雰囲気にピッタリだと思うくらいの良い曲でした。Aちゃんにこの曲をプレゼントしたい、と一瞬思いましたが流石に勇気が出なかったことを覚えています。
すればよかったな。

その曲は学生時代に組んだバンドで演奏しましたし、結構評判も良かったような気がします。なつかしい。

そんなこんな月日は流れ、いつの間にか私も大人になり、大人のおもちゃを買える年齢になりました。残念ながらAちゃんのアカウントのツイートはとっくになくなり、商品は生産終了。仕方のないことではありますが、私は絶対に買うんだと決めていただけに悔しい気持ちでいっぱいでした。(中古とかまずありえんからね)

そして今、私はレコーディングエンジニアとして日々音楽と向き合っています。音楽で飯を食っています。

その原点は…Aちゃん。とある大人のおもちゃです。

この記事を書こうと思ったのは、なんとなくAちゃんのアカウントが残っているかTwitterで検索をかけたら、まだ残っているのを発見して「ウオー!!!」ってなったからです。

正直、Aちゃんの中の人はおっさんなんだろうなと思う。それでも私はAちゃんにガチ恋をしていたし、Aちゃんがいたから初めての曲を作ることができた。音楽の道の第一歩を踏み出すことができた。

今はもう感謝の気持ちを伝えることはできないけれど、せめて一人の人生に明らかに影響を与えたという事実を書き記しておきたい。そう思いました。
万が一、どこかに新品のAちゃんがいたら私は絶対に買います。部屋に飾ります。

ありがとう、Aちゃん。フォーエバーAちゃん。
私だけはあなたのことを忘れません。

以上、私の音楽の原点のお話でした。
それでは。

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