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RARE KOSHIJI〜ソワレさんについて

シャンソン歌手ソワレさんと知り合ってもう25年近くになる。そもそもは渋谷にあった青い部屋(現LOFTHEAVENがある場所にあった故戸川昌子さんがオーナーだったライブハウス)だった。そこから色々と音楽の場でお会いする機会も多かったが、10年くらい経った時に(今年2022年は参加出来なかったが)毎年渋谷EASTで行われる新春シャンソンショウのバンマスとして抜擢いただいた時にはとても嬉しかった。ソワレさんの周りにはシャンソンというジャンル、そしてソワレさん自体もピアノが上手なのもあり素晴らしいピアニストが集まっており、その方達の背中を追っていた部分もあったので、身の引き締まる思いだった。その後新春シャンソンショウや派生のイベント渋谷パリ祭などで知り合ったミュージシャン達と色々と演奏させていただくようになったり、青い部屋と新春シャンソンショウはなんだかんだ僕の出発点の一つみたいなところがある。

さて、RARE KOSHIJIのこと。ソワレさんと言えば越路吹雪さんである。越路吹雪に憧れシャンソン歌手になり、今や僕の知る限り誰よりも越路吹雪さんに詳しい方になっている。そんなソワレさんから越路吹雪さんが歌っていたが音源化されていなかった曲を発掘して録音したいと相談を受けた。軽く受けたが、じゃぁリハーサルしましょうなんて言った初日はとある事務所に行き越路吹雪さんの資料を漁るという作業。曲タイトルから音源化されていないものを探し、パンフレットに掲載されている歌詞を探したり、楽譜を見つけ出したり。いやはやこりゃ文化事業だわといつもとは違う脳を使いつつきらびやかな昭和のショウの世界を垣間見れて楽しいひとときだった。さて、その後歌詞はあってもどんな曲かはわからないわけで、それをソワレさんがインターネットや諸々を駆使してこのミュージカルのナンバーでないか?とか色々と探しあて、今回の録音の5曲が生まれた。ちなみにRARE KOSHIJIの入ったパンフレットを販売したソワレさんの2週間の公演でもこの曲達とはまた違う曲を演奏していた。一日だけ観に行くことが出来たがとても良い公演だった。

今回のアレンジは原曲を生かしたものと割と自由にやらせていただいたものがあるが、せっかくだから解説を書きます。(パンフレットの方にはソワレさんによる解説があります。)

1.アイラブパリ 原曲はスタンダードジャズな雰囲気だったが、アレンジではどちらかと言うと今のシティポップに近いようなものにした。ソワレさんの歌も大人っぽくて色っぽい。

2.雨の朝巴里に死す これはかなり原曲に近いアレンジ。シャンソンって感じに仕上がった。こう言う感じのアレンジする機会ってあまり無いけれど好きではある。

3.浮気女の嘆き 個人的には初期のあがた森魚さんっぽいアレンジ。ソワレさんと知り合った頃にやっていた新宿フォークの面目躍如。

4.オー・ママ 問題作。歌詞も大分やばく、こりゃちょっと独特なアレンジにするしかないぞと二人で話し合った結果テクノ?ニューウェーブ?なものになった。

5.すばらしい人生 ミュージカルナンバーということで、ソワレさんの色々な歌の魅力が詰まったものになったのではないだろうか。アレンジの方もミュージカル風という感じで、これまたこう言う感じのアレンジする機会少ないが、良いものになったのではないかと思う。

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