プロフィール写真の撮り方

プロフィール写真は大事だ。オンラインデートサイトには無数のプロフィール写真があり、一瞬見てクリックひとつでありかなしかを決める世界なのだ。その一瞬で好印象を与えなければ、プロフィールを読んですらもらえない。しかし個人的な経験では、それほど怖がらなくてもいいと感じた。アメリカには多様な人がいるので、それだけ異性の好みも多様だからだ。顔や体型に自信がなくてもまったく問題ない。それよりも、「俺なんて不細工だから」という卑屈で後ろ向きな性格の方が問題だ。卑屈な性格は、どの人種にも嫌われる。あなたがイケメンか不細工かはわからないが、あなたの見た目がOKだと言う人はこの世の中に必ずいる。でもあなたが卑屈でネガティブならば、そんな人にも嫌われてしまう。だからまず前向きになろう。

オンラインデートではプロフィール写真は重要だが、本人の見た目は実は決定的なものではない。特に女性は男性を見た目だけで判断するのは危険だと思っている人が多く、プロフィールの文章と総合して判断しようとする。文章で好印象を持てば、写真の姿も良く見えるものだ。逆に写真が良くても、文章で怪しいと思われたら駄目になる。両方大事だ。私は実際にデートサイトで他人のプロフィールを見て、「この人は一体何を考えてこんなプロフィール書いたんだ?」と思ったことが何度もある。まずやってはいけないことを知り、その上でどうするべきかを考えよう。写真に関しては、次のことはやってはいけない。

写真を載せない

プロフィールに自分の写真を載せないのは論外だ。確かに個人情報は気になるが、デートサイトでは「ユーザー名は偽名、写真は本人」が基本だ。私はMatch.comでSearchする時は、「写真を載せている人」で絞っていた。載せなければSearchにも引っかからない。私はeHarmonyで写真を載せていない人とメールしたり会ったりしたこともあるが、あまり良い思い出はない。「持ち合わせがないので後で載せます」などと言い訳している人もいるが、そんな人は無視しよう。「美人でたくさんの男性からメールが来てしまうため、あえて写真は載せていない」という人もいるにはいるが、非常に少ない。基本的には写真を載せない人はそれだけやる気がない人、本気でやっていない人ということだ。やる気がない人は良い人もみつからない。

服を脱ぐ

当たり前の話だが、服を脱いではいけない。気持ち悪いだけだ。セフレ募集のサイトなら良いかもしれないが、Match.comでは引かれるだけだ。でも本当に脱ぐ人はいる。男性なら上半身裸で筋肉を見せる人、女性では谷間を見せる人がいるが、こういう人は問答無用で却下しよう。デートサイトでセックスアピールをして異性の気を引こうとする人は、要するにそれしか自分の売りがないということだ。「私は中身では勝負できない人間です」と宣言するのと同じだ。そしてそういう人は、例外なくプロフィールの文章もつまらない。

余談だが、ゲイの男性の友人に「どんなサイトで相手見つけてるの?」と聞いたことがある。彼はすぐさまスマホで見せてくれた。そこには上半身裸で筋肉を見せつける男性のプロフィール写真が山ほどあった。ほとんど全員脱いでいた。ドン引きしたのを覚えている。私は別にゲイの人たちがふしだらだと言いたいのではない。そのサイトはセフレ募集のものだったのかもしれないし、ゲイの世界ではそれが普通なのかもしれない。ただ、普通の女性の場合、見知らぬ男性にいきなり裸を見せられても、ほとんどの人は引く。服は着よう。

自撮り

アメリカ人はselfie(自撮り)が大好きで、載せている人はよくいる。しかしこれは良くない。手抜きをしているように見えるのだ。真剣さと誠実さが見えない。一枚くらいなら載せてもいいが、ほとんどがselfieとなると、「この人はあまりやる気ないな」「この人って友達いないのかな」と思われてしまう。さらに自撮りでは角度やカメラとの距離に制約があり、角度がありすぎる、近すぎる写真になってしまいがちだ。プロフィール写真は全身、少なくとも腰から上が写っている、正面からの写真であるべきだ。近すぎて体が写っていなかったり、変に角度がついていたりすると、誠実そうに見えない。体を見せる(服は着ている)のは、「私は健康体で、肥満ではありません」と伝えることにもなる。逆に体を一切見せないのは、この人は何か隠し事をしている、つまり怪しいということになる。光の加減もそうだ。かっこよく見せようと変に凝った写真にしてはいけない。怪しまれるだけだ。わざと逆光にしてみたり、Photoshopで画像を加工したり、エフェクトをかけたりするのもよくない。真面目な女性と真面目に交際したいのなら、自分のそのままの姿をわかりやすく見せるべきだ。自分の見た目の評価をするのは相手だ。誘導しようとしてはいけない。

できすぎた写真

プロフィール写真は自然なもの、日常の中の一枚であるべきで、スタジオでプロのカメラマンが撮影したものではいけない。怪しく見えてしまう。女性の中には実際にそういう人がいて、モデルのような写真ばかりプロフィール写真に載せている人がいた。おそらくそういう仕事をしている人なのだろう。私は美しい人だとは思ったが、メールしようとは思わなかった。感情が感じられなかったからだ。オンラインデートサイトで自分に興味を持ってもらう時のポイントは、「どれだけ相手の感情を動かせるか」ということだ。「どれだけ相手を自分に共感させられるか」でもいい。感情が動かなければ、相手に興味を持ちようがない。だからプロフィール写真でも、何か相手の感情が動きそうなものがいい。例えば旅行先で美しい景色を背景に撮った写真などだ。「わあ、きれい!どこだろう?私も行ってみたい!」と思わせることが、自分に興味を持ってもらうきっかけになる。無地の背景にスーツで無表情では駄目だ。これは面接用の証明写真ではない。感情が動かなければ、機械的にスペックで判断するしかなくなる。私が見たモデルのような女性も、おそらく体目当てか、連れて歩いて自慢したいという男性からのメールばかり受け取っていることだろう。それしか判断要素がないからだ。感情や人柄が見えず、伝わってくるのは容姿が美しいということのみなのだから、外見だけで女性を選ぶ男性しか寄ってこないのは当然だ。プロフィール写真には芸術性や、モデル並みの美しさは必要ない。

古い写真

プロフィール写真としてアップするのは、原則一年以内に撮影されたものにしよう。古い写真ばかりでは、何かと都合が悪い。会った時に写真より明らかに老けて見えると第一印象が下がり、さらに信頼感も下がってしまう。新しい写真と古い写真が混ざり、それぞれの写真で見た目に差があると、これも不信感を生む。女性のプロフィールで、一枚目の写真はきれいだが二枚目は明らかに太っていて、急にどうしたんだ、どっちが現在の彼女なんだと思ったことは何回かある。若い時は見た目にも自信があった。異性にもモテた。それはわかる。しかし、過去は過去。現在は現在なのだ。過去の栄光にしがみついていては、これから出会う人に余計な不信感を持たれてしまい、チャンスを逃すことになる。過去は捨てなければ、現在での出会いはない。

清潔感は何よりも大事

では次に、あなたのプロフィール写真について考えよう。サイトにアップするのは、最低でも五枚は必要だ。メインで表示するのが一枚、サブの写真に四枚だ。枚数が少なすぎるのは手抜きと思われて良くない。しかし個人的な感想では、十枚以上アップしても大して良い効果はないと感じた。5~8枚程度で良いだろう。まずメインで使用する写真についてだが、当然この写真が一番重要だ。大半の女性はこの一枚しか見ない。だからこの写真は、最もあなたという人間をよく表現しているものであるべきだ。かっこよさで女性を魅了しようなどと考える必要はない。どうせ何やっても大してかっこよくないのだ。

これはプロフィール写真だけではなく、実際に会う時にも言えることだが、一番気をつけるべきなのは清潔感だ。かっこよさはいらないが、清潔感は絶対にいる。絶対にだ。さわやかという意味ではない。衛生的という意味だ。繰り返す。これは絶対だ。多くの男性は無頓着で、つめが伸びていて汚かったり、髪の毛がフケだらけだったり、着る服がヨレヨレでしわだらけだったりする。そんな人は何をやっても無駄だ。不潔な人は一生TENGAを抱いて眠る運命にある。おしゃれじゃなくてもいい。かっこ悪くてもいい。多少髪が薄くても、太り気味でも、それは致命的欠陥ではない。でも不潔は絶対に駄目だ。まず髪は切ろう。ひげも剃ろう。どの部位でも長い毛を女性は嫌がる傾向があり、短くした方が無難だ。「流行のヘアースタイル」なんていらない。短く整ってさえいればいい。服や靴も新しく買おう。特に靴は男性はあまり気にしないが、女性は必ず見ている。とにかく清潔に。プロフィール写真では「女性から足切りされない」というのが重要で、「不潔」はそれだけで足切りの対象になる。写真で女性を魅了する必要はない。足切りされずにプロフィールを読んでもらえるようにする、それだけで十分成功なのだ。

わかりやすいテーマで撮る

前回述べたことだが、まずテーマを決めよう。それに沿ってメインの写真を考える。私の場合は料理がテーマだった。そこで私は自宅で料理を作り、それを持っている写真にしようと考えた。私が自分でよく作り、かつ写真写りが良い料理は、パエリアだと思った。しかし私はいつもフライパンでパエリアを作るのだが、フライパンではあまり写りが良くないと思い、まずAmazonでパエリア鍋を注文した。「おいしそう!」と感情を動かすためだ。さらに普段はしないエプロンも買った。シャツとジーンズも買った。すべてプロフィール写真のためだけにだ。カメラと三脚は持っていたので、それでセルフタイマーで撮影した。照明やカメラとの距離をテストし、パエリアが良く映えるように位置や角度を試行錯誤、背景に写る棚のスパイスの位置まで気を配った。パエリアを作り、お風呂に入ってひげを剃り、新品のシャツとエプロンを着て撮影した。正直ここまでする必要あるのかなとは思ったが、実際に数人の女性から良い写真だとほめられたので、やる価値はあったと思う。

「この人はこんな感じの人なんだな」と思わせる、テーマに沿った写真は印象に残りやすい。スポーツが好きならユニフォーム姿の写真、釣りが好きなら釣り上げた魚との一枚、旅行好きなら旅先でのひとコマ。ただ姿を見せるだけではなく、人柄や感情がなんとなく見えるものがいい。ただし、姿をわかりやすく見せるのが前提だ。サングラスは良くない。正面からの明るい写真で、絶対に笑顔にしよう。サイトによっては写真にタイトルというか、キャプションをつける機能がある。簡単でいいのでこれもつけよう。私の場合は「My favorite paella!」などとした。間違っても「Look at my handsome face!」などとしてはいけない。気持ち悪いだけだ。

あなたのプロフィール写真には、あなた一人だけが写っているべきだ。友人はいらない。元カノなんて論外だ。女性と写った写真は載せてはいけない。男性の友人と撮った写真はサブに一、二枚ならOKだと思うが、メインの写真には使えない。私も女性のプロフィール写真を見て、「この女性よりも、一緒に写っている彼女の友達と出会いたい」と思ったことが何度もある。余計な情報はいらない。「元々は友人と一緒に撮った写真だが、彼の部分は切って自分一人にした写真」も駄目だ。手抜き感と何か隠し事をしている感が出てしまう。「自分一人だけで、正面からの笑顔で、体も見えていて、清潔感があり、かつ見た人の感情を動かせる写真」が理想的だ。おそらく大半の男性はそんな都合の良い写真は持ち合わせていないだろう。意識せずにそのような写真はあまり撮らない。だからデートサイト用に撮影することになる。しかし、それは恥ずかしいことではない。ゲームに勝つためには、ルール違反以外ならすべて実行するべきなのだ。

鉄板のキーワード

メインの写真を決めたら、サブの写真も4、5枚用意しよう。できるだけ変化をつけた方がいい。屋内と屋外、アクティブとリラックスなど、様々な場面の写真をそろえよう。それだけ面白味がある、魅力的な男性に見える。この時に鉄板で使える要素は、「旅行」「動物」そして「子供」だ。動物と一緒に楽しげに写っている男性の写真を見て、悪い印象を持つ女性はまずいない。「かわいい!」「きれい!」という女性の感情は特に引き出しやすく、それがあなたに対する好印象につながる。できる限り、これらの要素を含む写真を載せよう。

女性の写真を評価するな

あなたが女性のプロフィール写真を見た時は、評価をしようとしてはいけない。好みかどうか、かわいいかどうかを判断するのは意味がない。私は今まで何人かの女性と会ったが、写真の印象と実際に会った時の印象が一致したことがない。写真を見て「かわいい!付き合いたい!」と期待したり、色々想像したりするのは危険だ。ゲームに感情は邪魔だ。会うまでは感情を抑え、会った時に何を感じるかを重視するべきだ。会った時の印象は絶対違う。そしてそちらの方が正しい。プロフィールではできるだけ相手の感情を動かし、逆に自分の感情はなるべく動かさないようにする。それが勝つポイントだ。私は女性のプロフィール写真は「実際会う時に、人違いしないようにするためのもの」と割り切って見るようにして、好みの見た目でも会うまでは何の期待もしないように注意した。期待に胸を膨らませたものの、会って幻滅した状態でする初デートほど、苦痛なものはないのだ。

女性の写真を見る時は、その人が「どのくらい美人か」よりも、「どうやって写真を撮ったか」に注意しよう。selfieばかりの人や、写真が途中で切れていて、彼女の横に写っている腕がどう見ても男性、おそらく元カレとの写真だろうという人や、ひどい人になるとPCについているwebcamで撮った写真を載せている人がいる。薄暗い部屋にwebcamで撮った斜め上からの、しかも無表情で目線もカメラではなくモニターに向いている写真を見て、「こんなプロフィール写真を見て、メールしようと思う男がいるのか。金目当てか体目当て以外ありえない」と思ったものだ。こういう人達はやる気がないか、写真を撮ってくれる友人すらいないか、出会いを甘く見ている。良い人と巡り会うには、本気で、しかも誠心誠意取り組まなければならない。適当にやって「良い男が空から降ってこないかな」なんてある訳がない。良縁に恵まれないのは、結局は自分の行動の結果なのだ。

アップする写真が多すぎる女性もちょっと気持ち悪かった。特にパーティーでの写真など、豪華で派手なものばかり載せている人は、「こんな所で見知らぬ人相手に自慢して何のつもりだ?」と不信感を持った。人によっては本人が写っていない写真を載せる人もいて、例えば飼っている犬の写真や夕日の写真を載せて、「ビーチを散歩していたらすごくきれいだったから撮ったの!」とキャプションをつけていたりする。動物や景色は鉄板ではあるが、それはあくまでも本人と一緒に写っている時の話であり、犬や夕日だけでは駄目だ。私は「ここは出会いを求める場だ。instagramじゃねえ」と思った。承認欲求を満たしたくてデートサイトを利用する女性は実際にいる。たくさんの男性からメールをもらったり誘われたりして、気持ち良くなりたいのだ。こういう人達は実際に会ったり交際したりするつもりはあまりなく、ただちやほやされたいだけなので、相手にするだけ無駄だ。駄目だと思ったら無視して次の女性に行くべきだ。一人の女性に固執してはいけない。出会いはゲームだ。だから感情は邪魔なのだ。人柄やセンス、デートサイトを利用する目的やその本気度は、その人のプロフィールに如実に表れる。見た目の良し悪しに惑わされず、内面を知る手がかりを見つけることに集中しよう。

次回は、プロフィールの文章について述べる。

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