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12年ぶりのUターン

もう絶対に住むことはないなと思っていた
地元・埼玉に2019年に戻ってきた。

結婚を機に引越しを考え、最初はふたりの好きな街でもある西荻窪周辺で物件を探しはじめた。それと同時くらいに、冷やかし程度に埼玉の物件を覗いてみたら、あらびっくり。都内の一人暮らし程度の家賃で、部屋の広さが2倍以上もあり、お財布にやさしい物件がゴロゴロと転がっていた。東京の暮らしに慣れてしまって気づかなかったけれど、見れば見るほど埼玉の物件のほうが魅力的で驚いた。もうそれからは、都内の物件が色あせて見えてしまい、気持ちはすっかり埼玉へ飛んで行ってしまった。

しかも西荻窪の家からと、埼玉の気になるエリアからの通勤時間が同じだったことが判明。しかも電車1本で会社の最寄り駅のひとつでもある恵比寿まで出られるという便利さ。都内に出たいときも、都内の友人に会うときも気楽に出かけられる距離感。あと、すでに長野で乗りまわしている車を埼玉にもってくるだけで、車に乗ってどこへでも出かけられる。車で移動すれば実家も近い。ちょっとイメージするだけでも、いいところしか見つからない。東京と長野の二拠点生活をはじめた頃から、もう都内で暮らすことへのこだわりもなくなったので、新しい場所(埼玉)での暮らしはなんだか新鮮に見えた。

さっそく夫に相談してみると、「家も広くなって、実家も近くなるし、埼玉もありかもね。」と言ってくれたおかげで、夢の暮らしはあっという間に現実のものとなった。改めてあのとき賛成してくれた夫には感謝しかない。

実際に埼玉で暮らしはじめてみると、「住めば都」という言葉がぴったりだった。地元は埼玉の幸手で、今回引越したのは大宮から10分ほど下ったところなので、同じ埼玉だけど住んだことのない未開拓エリア。想像していたよりも居心地がよく、天気のいい日は遠くに山々や富士山なんかも見え、温泉もあちこちにあり、公園や息抜きできるような場所は人が少なくてのびのびと過ごせる。お気に入りのおいしいお店は確実に少なくなったけれど、自分で料理すれば好きなものだって作ることができる。自分たちで工夫すれば、たのしいことはいくらでも作れる!引越ししてから週末の過ごし方もガラリと変わり、より自分らしく、リラックスして過ごせるようになった。

20代の頃、埼玉は退屈で嫌だ…とあんなに思っていたのに、東京へのこだわりがなくなったように、埼玉への変なこだわりもなくなっていたのである。気づけば30代に入ってからは、自分の好きな暮らし方や生き方がハッキリと見えて、どんな場所にいても自分らしくいられるようになっていた。

実家を出てからの東京暮らしでは、仕事で様々な経験をし、たくさんの人やモノコトに出会い、学んだことは数えきれないほどあった。二拠点生活の長野での暮らしでは、自然の力、生きる力、人々のたくましさを学んだ。これからは埼玉でどんなことを学んでいくのかとても楽しみだ。

しばらく放置していたnoteだったけれど、再開するのにちょうどいいタイミングだったので、また少しずつ日々のことなどを綴っていきたいと思います。

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