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【無料記事】緑単オーロラパラス 確定枠【解説】

1.初めに

 こんにちは。けいむー(@Kei_HarunoFlora)と申します。今回は昨日行われたDMGP9thにおいて数人でシェアした「緑単オーロラパラス」の構築の確定枠を中心とした解説になります。
 本来であれば自由枠の候補、今回の構築で採用した理由、各対面への立ち回り、一人回しアドバイス等も書きそれらの部分を有料に設定する予定でしたが書くのに非常に時間がかかり、それらの完成まで待つとせっかく書きあがった確定枠の解説が鮮度を失うと判断したため記事を分けて投稿することにしました。有料記事のほうは可能な限り早く書き上げます。大変申し訳ございません。


2.デッキリスト

 2-1.デッキのソート

 早速構築を見ていこう。今回筆者が使った構築はこちらである。

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DMGP9th使用 「緑単オーロラパラス」
『メインデッキ』
4 x 霞み妖精ジャスミン
4 x 幻緑の双月/母なる星域
4 x ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ
4 x カラフル・ナスオ
4 x バロン・ゴーヤマ
4 x 侵革目 パラスラプト
4 x 生命と大地と轟破の決断
1 x クリクリ・イガラーズ
1 x アラゴト・ムスビ
1 x 龍覇少女隊ハラグロX
2 x 革命類侵略目 パラスキング
1 x 無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース
4 x カワモリデン/リーフストーム・トラップ
1 x 光牙忍ライデン
1 x 光牙忍ハヤブサマル
『超GRゾーン』
12 x メタルポンの助
『超次元ゾーン』
1 x 龍魂遺跡 グリーネ/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 始原塊 ジュダイナ/古代王 ザウルピオ
1 x 邪帝斧 ボアロアックス/邪帝遺跡 ボアロパゴス/我臥牙 ヴェロキボアロス
1 x 卵殻塊 ジュラピル/生誕神秘 ル=ピラッジュ/成長類石塊目 ジュランクルーガ
1 x 龍芭扇 ファンパイ/龍脈空船 トンナンシャーペ/亜空艦 ダイスーシドラ
1 x 龍魂城閣 レッドゥル/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 龍魂教会 ホワイティ/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ/遺跡類神秘目 レジル=エウル=ブッカ

 今回はこのデッキのメインデッキと超次元ゾーンに確定枠と自由枠に分け、その確定枠について詳しく書いていく。まず今回の構築を確定枠と自由枠にソートしてみる。

『メインデッキ(確定枠33枚)』
4 x 霞み妖精ジャスミン
4 x 幻緑の双月/母なる星域
4 x ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ
4 x カラフル・ナスオ
4 x バロン・ゴーヤマ
4 x 侵革目 パラスラプト
4 x 生命と大地と轟破の決断
1 x クリクリ・イガラーズ
1 x アラゴト・ムスビ
1 x 龍覇少女隊ハラグロX
1 x 革命類侵略目 パラスキング
1 x 無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース
『超次元ゾーン(確定枠2枚)』
1 x 始原塊 ジュダイナ/古代王 ザウルピオ
1 x 邪帝斧 ボアロアックス/邪帝遺跡 ボアロパゴス/我臥牙 ヴェロキボアロス
『メインデッキ(自由枠7枚)』
1 x 革命類侵略目 パラスキング
4 x カワモリデン/リーフストーム・トラップ
1 x 光牙忍ライデン
1 x 光牙忍ハヤブサマル
『超次元ゾーン(自由枠6枚)』
1 x 龍魂遺跡 グリーネ/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 卵殻塊 ジュラピル/生誕神秘 ル=ピラッジュ/成長類石塊目 ジュランクルーガ
1 x 龍芭扇 ファンパイ/龍脈空船 トンナンシャーペ/亜空艦 ダイスーシドラ
1 x 龍魂城閣 レッドゥル/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 龍魂教会 ホワイティ/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ/遺跡類神秘目 レジル=エウル=ブッカ

 2-2.確定枠の枚数について

 ここで「確定枠4積みと1積みしかないじゃん」と思う方がいるであろう。ごもっともな質問だ。では回答していこう。

 まず4積みについての説明していく。4積みしているカードは全て「コンボの高速化や安定化に貢献している」「コンボパーツである」のどちらかの役割に属している。
 このデッキは「4ターン、ないし5ターンで勝つことを目標とした高速コンボデッキ」である。言い返せば4ターン目や5ターン目までにマナゾーンや手札に一定のカードを揃える必要があるということだ。基本的に4ターン目までに見えるカードの枚数は手札を合わせて15枚に満たない程度であり、その少ない数字の中で揃えようとするならばその確率は最大限にしなければならない。なぜその確率を最大限に高める必要があるのか。それはコンボが決まりさえすれば勝ちにグッと近づく、生半可なメタカード数枚なら貫通してコンボを遂行できる力があるからである。
 最後に4積みばっかでは手札に嵩張ってカードが腐り札になりやすくないのかという疑問について。このデッキは《生命と大地と轟破の決断》のおかげで手札に嵩張ったカードはマナゾーンに逃がしやすい。故に手札で腐ったままゲームが終わるということがなくなる。ここで《パーフェクトネイチャー》から出す候補筆頭のカードをマナに逃がせれば問題はないが、そうでないカードは逃がしたら逃がしたでマナの質が弱くなると思うだろう。だがそれらのカードは《カラフル・ナスオ》で墓地に送る筆頭のカードとなってくれる。《パーフェクトネイチャー》から出すカードばっかで構成されたマナゾーンの時に《カラフルナスオ》をだすと墓地に送るカードに注意を払わないといけないが、そうでないカードが中心にマナゾーンが構成されているときは《カラフルナスオ》を使ったとき、墓地に送るカードは自ずとそれらになる。プレイの簡易化に貢献してくれる。

 
次に1積みのカードについて。このデッキの1積みのカードはすべてソリティアで1回使う(使いたい)カードである。ただしその1回というのは最低1回であり《クリクリ・イガラーズ》や《龍覇少女隊ハラグロX》は複数回使えられればソリティアが非常に簡単になったりする。(特に《ハラグロX》については2枚目を積んだ時、2枚目の使い方が1枚目と異なってくる。これについては自由枠について触れる次回記事で説明していく。)
 結局、何が言いたいのかというと、ソリティアの簡略化を始めとした一人回しのしやすさに目を向けて構築する際は自由枠を使いこれらのカードの2枚目以降の採用もあり得る、ということだ。これはぜひ覚えておいてほしい。(現に今回の筆者の構築では《パラスキング》の2枚目を自由枠を割いて構築している、その理由については次回記事で説明)

 以上を踏まえて確定枠のカードについて説明していく。1枚積みのカードについては1枚のみ積んでいるときの使い方を記していく。

 2-3.各カード解説


《霞み妖精 ジャスミン》 4枚

 《レレディ・バ・グーバ/ツインパクト・マップ》の入っていないこの構築において一番質の高い2コストのブーストのカード。
 
《鼓動する石板》、《時空の庭園》を初めとした呪文の2コスブーストに関しては《パラスラプト》の効果が墓地のクリーチャーのみ対象にする故にこちらの方が優る。
 
《フェアリー・ライフ》はシールドトリガーという点を加味すると《ジャスミン》の5枚目、6枚目として十分に採用圏内であるがこのデッキは《幻緑の双月/母なる星域》を4枚採用している都合上2コスブーストは十分である為採用を見送った。
 
《再生妖精 スズラン》との比較は公開領域と墓地を増やせるかで《ジャスミン》の方が優れている。マナゾーンにカードを集める必要があるデッキかつ墓地が増えていると後々の《パラスラプト》の爆発力を上げられる。《スズラン》はマナから召喚出来る能力がありソリティアの簡易化の役目があるがこの構築では《カワモリデン/リーフストーム・トラップ》が担っている為不採用。

 《桜風妖精 ステップル》は公開領域を増やせるものの墓地を増やすことが出来ない為、《ジャスミン》劣る。このデッキは更地から動くことが基本なので盤面を増やす必要が無い、かつ破壊された時のデメリットが大きい、現環境には《DROROOON バックラスター》や《乱振"舞神"G・W・D》が採用されているデッキが多いため不採用。

 《イチゴッチ・タンク/レッツ・ゴ・イチゴ》はクリーチャーかつ2コスブーストであるが《パーフェクトネイチャー》から《バロンゴーヤマ》と《ジャスミン》を投げて《アラゴトムスビ》を絡めて盤面のカードを戻しつつ、3マナ作る動きを時たま使用する点、《音奏 プーンギ》を初めとした呪文メタに引っかかることから優先度は劣る。《フェアリーライフ》と同様5.6枚目の採用枠となるがこの構築では《幻緑の双月/母なる星域》をフル投入している為不採用となった。

このデッキは2-4で《カラフルナスオ》や《ラ・ズーネヨマ・パンツァー》に繋げる動きが非常に強いため是非とも2ターン目にマナ加速をしたい。故に上で説明した「コンボの高速化や安定化に貢献している」という役割を満たし、数ある2コスブーストのカードの中で一番質の高い《ジャスミン》は4枚採用となる。


《幻緑の双月/母なる星域》 4枚

 2コストのブーストのカードかつ《革命類侵略目 パラスキング》、《無限銀河 ジ・エンド・オブ・ユニバース》を召喚する為の札。

 まず《幻緑の双月(ドリーミングムーンナイフ)》について。《ジャスミン》と《ムーンナイフ》の両方がある時、基本的に2ターン目の動きは《ジャスミン》の方が優先度が高い。だが3ターン目をキルターンに設定しているアグロ系統のデッキやハンデスでこちらのハンドに干渉してくるデッキに対しては《ムーンナイフ》の方が優先される。

 何故か。まずアグロ対面について考える。それはこのデッキのキルターンは相手の変な干渉がない限り早くても4ターンである為、3ターンキルを仕掛けてくる赤単に対しては先手を取り、《ジャスミン》からスタートをしたとしても無理である。だがここで《ムーンナイフ》からスタートすることによって盾に《リーフストーム・トラップ》が埋まっていると3ターン目に5マナを迎える可能性がある。基本的にその状態に陥った時は盾が削られ切られていることが多い為、《逆転のオーロラ》を必要とせずに《パラスラプト》、《パラスキング》の革命状態を迎えることが出来るため《パーフェクトネイチャー》1枚や《パラスラプト》+《母なる星域》での逆転が可能である。
次にハンデス対面。このデッキで一番パーツを揃える必要のあるゾーンはマナゾーンである。その為ハンドに必要札が嵩張り、最初の2ターンで必要札をマナゾーンに置いてもまだ手札に必要札がある場合《ムーンナイフ》からスタートをしてハンドをマナに埋めて相手の干渉範囲外にさせるプレイを取ることがある。《ムーンナイフ》はブースト出来るカードが自分で選択出来るため《天使と悪魔の墳墓》のケアも出来るため対ハンデスでは重要なカードとなる。

 次に《母なる星域》について。《星域》の使うタイミングは主に2つある。《パラスキング》を出す、フィニッシュ時に《ジエンドオブユニバース》を出すの2つである。

 1つ目の《パラスキング》を出すというもの。このデッキの動きの中心である。《逆転のオーロラ》→《パーフェクトネイチャー》からマナを沢山増やしたあと、《星域》から《パラスキング》を出してソリティアを始める動き。またアグロ系統に関して、シールドトリガーやシノビで耐えて《パラスラプト》を召喚、マナを増やしたあと《星域》を唱えて《パラスキング》をキャストしてソリティアに入る役割を持っている。前者は回収ルートを辿ることが可能であるが後者は回収が出来ないことが多い。アグロ対面には《ムーンナイフ》を使えと上で言ったばかりであるが、相手の動きを見たり読んだりして《ムーンナイフ》+《リーフストームトラップ》で使う方か《パラスラプト》+《星域》で使う方のどちらがいいかを選択しなければならない。

 2つ目の《ジエンドオブユニバース》を出す動き。現在の構築では光を厚めに取ってあるため打つ頻度は少ないが光を《ユニバース》のみしか採用しない場合、《カラフルナスオ》の効果でタップインしてしまうと《パラスラプト》の効果での召喚が不可能になる。故にフィニッシュの時に《星域》を使って《ユニバース》を出す必要が出てくる。また序盤でマナに《ユニバース》が見え、相手が《本日のラッキーナンバー》で7を宣言をして来た時、《星域》で《ラッキーナンバー》の効果を貫通しながら《ユニバース》を場に送り込むことが可能である。ここが《BAKUOOON ミッツァイル》型との大きな違いであり、あちらは《ラッキーナンバー》の9宣言を連呼されるとしんどいのに比べて、こちらは7宣言された場合は被害を殆ど被らない。《ラッキーナンバー》で5宣言された場合は《ミッツァイル》型であろうと《ユニバース》型でも厳しいのでそこは割り切り。

 このカードはどんな対面であろうと2コストのブーストカードとしての活躍が見込め、1枚目は基本的に腐りにくい。特にアグロ対面には《ムーンナイフ》として1枚、《星域》として1枚の計2枚抱えたいカードである。「コンボの高速化や安定化に貢献している」「コンボパーツである」のどちらも満たすカードであり、1ゲーム中に数回打つことも多々あるため、最大枚数の4枚の採用となった。


《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》 4枚

 ソリティア開始のカードのうちの一つである。だがこのカードからスタートしなくても4マナ時に《カラフルナスオ》が絡んでいれば《パーフェクトネイチャー》からスタートしても良い為、通常の《逆転のオーロラ》は不採用となっている。

 クリーチャー面について。こちらは2枚以上このカードを抱えた試合でパーツが見えていない時でも《オーロラ》を発射できるようになる役割とビートダウンデッキへの牽制の役割が存在する。

 前者について。基本的に《オーロラ》はマナに《パーフェクトネイチャー》+《カラフルナスオ》(or《バロンゴーヤマ》)+《パラスラプト》が存在していなければ、次ターンでの負けが見えない時以外は打たない。しかし、このカードが場に存在している場合はパーツが揃っていなくとも発動する。10ブーストすればよっぽどパーツが揃うのと、《ゴーヤマ》か《ナスオ》を手札に抱えていたり《ハラグロX》が見えている場合は10ブーストでパーツを揃えることに失敗したとしてもそれらのカードを使えば更なるパーツ集め可能でありワンショットに繋げられる。

 後者について。例として赤単対面を考える。まず前提として盾を割ってくる相手に対して《オーロラ》は腐る。故にアグロ対面ではこのカードはクリーチャー面での運用が主となる。赤単相手に先攻を取った時2-4で《ラ・ズーネヨマ・パンツァー》に繋げた時、返しのターンで相手が渋って殴ってこなかった場合は5マナに到達してこちらの動きが間に合う。突っ込んできた場合も《リーフストームトラップ》や各種シノビで耐えきれられればマナが充分に伸びきった状態でターンを迎えることになる。このように殴ってくるデッキに対して、このカードを使うことでターンをパスするかマナを伸ばしてしまうリスクを背負って突っ込むかの択を相手に迫れる為、プレミを誘いやすいのもこのカードの利点である。

 呪文面について。上に書いたように《カラフルナスオ》が絡み、《ネイチャー》から《ゴーヤマ》と《パラスラプト》を出し8マナまで伸ばせれば2発目の《ネイチャー》で《ズーネヨマ》と《ゴーヤマ》→《ゴーヤマ》から《アラゴトムスビ》を出して盤面の《ズーネヨマ》回収すると5マナになるのでそこから《オーロラ》を打つことが出来る。

 勿論《オーロラ》スタートも強力でありマナに《ネイチャー》+《ナスオ》(o《ゴーヤマ》))+《パラスラプト》が有れば積極的に打っていきたい。ターンを回すと負けるだろうという盤面でも《オーロラ》の5ブーストにワンチャンスをかけられる為、マナが5に到達した段階で絶対に持っておきたいカードである。

《革命類 ネロティウス》型のループは《オーロラ》のスタートが絶対である為、《逆転のオーロラ》はツインパクトと通常を合わせて8枚採用されている。だがこのデッキは上でも書いた通り一定の条件を満たしていれば《パーフェクトネイチャー》から入ることも可能である。スタートカードが《生命と大地と轟破の決断》+《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》の8枚体制となっており、呪文のみというデメリットを抱えたオーロラの採用を見送った。

 クリーチャー面と呪文面をどっちも使うプランが存在し、1枚見えた時は「コンボパーツである」という点を満たし、2枚以上使うと動きの最大値を取ることが可能になったりパーツ集めが楽になるという点が「コンボの高速化や安定化に貢献している」というものを満たす。故に嵩張って時も腐りにくく4枚の採用となった。


《カラフル・ナスオ》 4枚

 このデッキにおいてソリティアの中心のカードかつ序盤の動きのカード
ソリティアについて。フィーチャー席の放送でもあったように《パーフェクトネイチャー》からこのカードとパラスラプトを出して大量ブーストする為にある。ワイルドべジーズである点も評価が高く、上で《ネイチャー》から《ナスオ》と《パラスラプト》を出すと書いたが、このカードがワイルドべジーズであるため《ゴーヤマ》がこのカードに化ける。故に実質の8投となっている。
 このデッキには従来の緑単において必須級であった《雪精 ジャーベル》が採用されていない。《ジャーベル》の不採用の理由の1つとして《カラフル・ナスオ》が実質的に《雪精 ジャーベル》の役割を担っているからである。《ジャーベル》が存在する以上、このデッキはマナゾーンを擬似的な手札とすることが出来る。また《ジャーベル》は上から4枚のうち1枚しか選択できないのに対して、ナスオは上4枚のうち好きなだけカードを残すことが可能である。更には墓地を肥やすことが出来るためパラスラプトの爆発力を高めることが出来る。一応ジャーベルは2コスブーストが来なかった時の初動になるという点が強いと思える。しかし前者について、2ターン目にマナ加速に失敗して次のターン《ジャーベル》で動こうと思っていたとする、だが次のターンに上から2コスブーストカードを引いた時、基本的にはマナ加速を優先した方が強く、その場合手札にある《ジャーベル》は腐りやすい。5マナ時に《ジャーベル》を召喚しても手札に1枚加えるだけで非常に弱い動きをして1ターンパスすることになる。そもそも光が多めに採用されているこの構築では3マナ時にマナ武装を達成しないことも多々ある為不採用となった。

 4マナ時で使うときは「コンボの高速化や安定化に貢献している」という点ソリティア時には「コンボパーツである」という点を十分に満たすこのカードは2枚程度のダブつきまでは許容できる範囲のカードであり1ゲーム中に3‐4回使うことがある為、最大枚数投入したいという考えから4枚の採用となった。


《バロン・ゴーヤマ》 4枚

 このカードはソリティアで非常に重要なカードである。しかしソリティアでしか使わないと思われがちで初手でマナセット筆頭候補だと思うかもしれないが5マナ時にパーツが揃っていない時に非常に強力なカードであるため1枚はハンドキープしたいカードである。

 前者について。上では《パーフェクトネイチャー》から《ナスオ》(or《ゴーヤマ》)と《パラスラプト》と書いてあるためまるで《ゴーヤマ》はサブカードと思われるかもしれないがそんなことは無い。寧ろこのカードの方が強力である。《ネイチャー》から《ゴーヤマ》と《パラスラプト》と動いた際、ソリティアに必要なピン刺しのカードをアンタップ状態でマナに置き、尚且つ墓地を1枚増やすため増やす《ナスオ》+《パラスラプト》のセットよりも2マナ多く動ける。更に盤面のクリーチャーが《パラスラプト》、《ゴーヤマ》、《ナスオ》となる為、《母なる星域》を打つ際に《パラスラプト》を残しつつ《パラスキング》を場に送り込める。一旦《ネイチャー》から《ゴーヤマ》と《パラスラプト》でマナを増やした後も雑に盤面の数を増やしつつマナの質を高めてくれるカードであるため《アラゴトムスビ》で使い回すこともしばしば、恐らくゲームで1番使うカードである。

 後者について。パーツが揃っていない時の5マナ時のアクションとして非常に強力な1枚である。まずは盾確認を行える点。このデッキで盾確認を行うことは非常に重要であり、盾を知ることにより次ターン《逆転のオーロラ》で全部置いていいかどうかを判断することが出来る。次にマナと盾を確認しながら必要なカードをピンポイントでマナに持ってこられる。更にマナに元か《ナスオ》があれば墓地を大量に肥すことが可能である。パーツを揃えて墓地を大量に肥やせば返しに勝てる確率がぐっと上がる為、《ゴーヤマ》はまさに縁の下の力持ちのような存在である。

 《ナスオ》の5-8枚目のカードである以上「コンボパーツである」部分を満たす。また5マナ時にハンドから出すという動きもやゲーム中に1度絡めばいいピン刺しのカードをピンポイントで持ってこられる点は「コンボの高速化や安定化に貢献している」を満たす。どちらも満たし、2枚目以降は速攻でマナに置いていける為最大枚数あるとゲームを楽に進められるかつ嵩張っても問題ないと判断して4枚の採用となった。


《侵革目 パラスラプト》 4枚

 このデッキのソリティアの核である。このカードは《ゴーヤマ》と異なり手打ちする対面がビートダウン系統のデッキのみと限られてくるため初手に来たらマナに置くことを推奨する。
 
 ソリティアについて。このカードはソリティアの導入かつ《逆転のオーロラ》を打ったあとは《バングリッド X7》と同じような効果を持つ。《パラスラプト》の下の効果を使用したか忘れがちである為、回す際にはちゃんと覚えながら回すことが重要である。

 ビートダウン系統に手打ちするというものについて。ビートダウン相手に2-4で《カラフルナスオ》と動いて次ターンで盾が全部割られたとする。その時《パーフェクトネイチャー》から《ゴーヤマ》と《パラスラプト》と動けるといいのだが万一その動きが成立しない時は《パラスラプト》召喚から増えたマナで星域を使いパラスキングを場に出すプレイを取ることがある。

  このカードは一見すると4積む理由があまりないと思われるが、《ナスオ》と違いあちらは《ゴーヤマ》でも代用が効くのに対し、こちらは最速の動きを狙う時、代用の効かないカードの為、絶対に1枚引くかマナに置かなければならない。このカードはこのカードは間違いなく「コンボパーツである」という部分を十分に満たし、このデッキの強みである最速ムーブを実現させる確率を最大限に高めるためにもこのカードは4枚採用がマストとなる。


《生命と大地と轟破の決断》 4枚

 このデッキの核である。2つ目の「マナからクリーチャーを出す」効果が一番派手でそれ以外の効果が薄れがちだがこのデッキはどれも活用する。今回は1つ目と3つ目の効果に注目していく。
 
1つ目の「山札の上からマナゾーンにタップして置く」効果。この効果は主にマナにいる《ゴーヤマ》を《ネイチャー》で引っ張り出してパーツを探す時に追加のオプションとして使用する。例えば5マナ時手札に《ネイチャー》、マナに《ゴーヤマ》と《ナスオ》が存在する場合、《ネイチャー》を発動し、1ブーストとマナから場に出す効果を選択すると《ネイチャー》のマナ加速で6マナ→《ゴーヤマ》が出て5マナになる→《ゴーヤマ》効果で《ナスオ》を出して4マナになり、次のターンも5マナであるため2発目の《ネイチャー》や《逆転のオーロラ》を発動することが可能になる。ここで1ブーストを選択しておかないとマナが3になり余計なターンを過ごす必要が出てきてしまう為、1つ目の効果は非常に重要である。

 3つ目の「盤面のクリーチャーにパワー+3000とマッハファイター付与」効果。これは盤面のシステムクリーチャーを処理するのに使用する。特に《異端流し オニカマス》のようなアンタッチャブル効果を持っているシステムクリーチャーの処理に重宝する。一番効果的な使い方は2コスブースト→《カワモリデン》と繋いで5マナ時にマナから《ネイチャー》を発動してマナから出す効果とマッハファイター付与を選択(ここでマナ4)、マナから《ナスオ》を出して《カワモリデン》をマッハファイターにする(ここでマナ3)と《ナスオ》でマナの質を上げつつ墓地を肥やし、《カワモリデン》でアンタップしているクリーチャーに殴る時にスマッシュバーストで《ナスオ》と相手の別のクリーチャーを引っ込めると2面処理かつ次ターン以降の《ナスオ》の再利用が可能になる。手札から《ネイチャー》を打てばマナから出す効果で《ゴーヤマ》を出しても可である。

 このカードはマナから唱えることが可能な為、マナに置きがちであるが、上で書いたような動きをする場合手札に抱えておくと取れるプランが広がる(主に《ゴーヤマ》を絡められるか)ので対面によってキープするかマナに置くかを選択する必要がある。

 ソリティアで基本的に2回は打つ点、システムクリーチャーの処理やソリティアの下準備にも十分使える嵩張って腐りにくい札である。1つ目と3つ目の効果をうまく使うことにより「コンボの高速化や安定化に貢献している」の部分を満たす。「コンボパーツである」の部分に関しては言わずもがな。またこのカードと《パラスラプト》は代替カードが存在せず最速の動きを狙う際、絶対に1枚は欲しいため、最大枚数の4の採用となった。


《クリクリ・イガラーズ》 1枚

 主に《星域》を回収する時とハンデスやその他諸々の要因で墓地に《ユニバース》が送られた時に戻す役割
 類似効果を持つ《カブラ・カターブラ》との相違点として2つ目の役割を担えないことを上げる人が多い。確かにそれも重要であるが一番の相違点はこちらは2コストと言う点。5マナ時に盤面にクリーチャーが居る時、《逆転のオーロラ》の5マナブーストから《クリクリ》を召喚。《星域》を回収しつつ唱え《パラスキング》という動きが狙える。この動きは《カブラ》には出来ない動きであり尚且つ頻発する盤面であるため今回は《クリクリ》に軍配が上がった。

 墓地の《ユニバース》を《クリクリ》で戻す動きについてだが、墓地からクリーチャーをマナに置くとタップインする為、光を他に取っていない構築だと星域を回収する手順が必要となりその場合《アラゴト》とクリクリの回数を最大限に活かさないといけないためプレイが非常に煩雑となる。その、為下の効果を過信して《ナスオ》で墓地に《ユニバース》を送ると本来なら勝てるターンに勝てないことがあるのでこの効果は相手のハンデス、ランデスで墓地に行った時以外は使わないものだと考えてプレイすると良い。

 マナのクリーチャーは《パラスラプト》《ボアロアックス》でバトルゾーンに直接送り込むことが可能、故に回収する必要のあるカードはほぼほぼつインパクトカードになり《アラゴトムスビ》にもそれらのカードの回収の役割は存在しているため、双方を上手く使えばクリクリの2回以上の召喚を必要としない。またワイルドべジーズである為ゴーヤに対応しており必要なタイミングで引っ張ってこられる。最初の概要の部分で書いた通り必要なタイミングで1回召喚すればよいカードであるため1枚の採用となった。


アラゴト・ムスビ》 1枚

 今までは強みを書いた後に「〜故にこれは○枚」と書いていたがこのカードは「殿堂ゆえに1枚」である。殿堂入りしていなければ絶対に複数枚の採用を検討するカードである。

 このカードの役割は主に3つ。
 1つ目の役割はマナゾーンのカードの回収である。2-4で《ナスオ》を出し、5マナ時に《パーフェクトネイチャー》から《ゴーヤマ》と《パラスラプト》で10マナ程度伸ばした時、2発目の《ネイチャー》で《ズーネヨマ》と《アラゴト》を出して《ズーネヨマ》をマーシャルタッチで回収、そのまま《逆転のオーロラ》として使う動きや5マナ時、《オーロラ》を打ち《ネイチャー》から《ムーンナイフ》と《ゴーヤマ》、《ゴーヤマ》の効果で1マナデッキから増やす、《ムーンナイフ》効果で手札からマナに置き1マナ増やす、《アラゴト》で《ムーンナイフ》を回収して1マナ増やして出来た3マナを使い回収した《星域》を発動して盤面に《パラスキング》を送り出せる。ここの《星域》は《アラゴト》を戻すことにより《アラゴト》の再利用が見込める。このように《ネイチャー》で回収したいカードと《アラゴトを》同時に出すことにより擬似的なマナ回収を可能とする。

 2つ目はソリティアの簡略化。このデッキは《ユニバース》が着地点であり言い換えれば盤面にクリーチャーを10体出すことが出来れば良い。革命2の発動下で盤面に《パラスキング》と召喚権を使っていない《パラスラプト》が居たとする。この時マナから《ハラグロX》召喚から《ゴーヤマ》、《アラゴト》をデッキからマナに置いてマナから《ナスオ》、マナ爆誕で《アラゴト》を召喚、マーシャルタッチで《ゴーヤマ》を回収、手札から《ゴーヤマ》を召喚、《パラスラプト》マナに置いてマナから適当なワイルドべジーズ1体出す。《パラスラプト》の召喚権使い2体目の《パラスラプト》召喚、効果でマナを伸ばす、盤面が10体に満たない場合、足りない数マナから《カワモリデン》を召喚というように動けば簡単に盤面の数が10になる。この動きは完璧であり決まることも少ないが、単純に使いたいcip効果持ちを回収するだけでも強力である。

 3つ目は相手の《無修羅 デジルムカデ》《爆熱王DX バトガイ銀河》《メヂカラ・コバルト・カイザー》等のケアである。ここに関しては次回記事のプレイの頁の方で詳しく書いていくが《アラゴト》と《ユニバース》を使い相手の攻撃制限をかけてくるシステムクリーチャーを上手に交わすことが出来る。

 このように役割が非常に多く複数回使えるものなら使いたいカードであるが、ルール上1枚しか使えず、上の1か2か3のうちどれか一つにしか使えない為、どれが一番いいのかを見極めてアラゴトは使用する必要がある。ある意味このデッキで1番扱いが難しいカードである。


《龍覇少女隊 ハラグロX》 1枚

 まず前提としてこのカードは1枚目と2枚目以降の使い方が非常に異なる。ここでは上にも書いた通り確定枠の紹介となるため1枚目のハラグロの運用方法について記していく。2枚目以降のハラグロの運用方法については次回記事の自由枠の部分を見て頂けると助かる。

 マナから召喚が可能であり《邪帝斧 ボアロアックス》装備により追加で5コス以下のクリーチャーを出せる為、マナゾーンのほぼすべてのクリーチャーに化けることが可能なカードである。このカードはソリティア時にマナに1枚見えてればよく、ボアロパゴスプランを取る際もマナから召喚して使っていくため初手に来たら速攻でマナに置いて良いカードの1枚である。

 主に使用するドラグハートは《邪帝斧 ボアロアックス》と《ジュダイナの2枚。

 《ボアロアックス》について。こちらはソリティアの途中で使うというものとボアロパゴスプランを取るという役割の二つがある。
前者について。《ハラグロX》から《ボアロアックス》装備、効果で《ゴーヤマ》を出すと盤面を雑に並べられるという運用方法はなんとなく想像が着くと思う。またソリティアに入る前段階で《パラスラプト》の召喚権を切ってしまった場合、その時に《ハラグロX》が存在していると《ハラグロX》召喚から《ボアロアックス》装備、《ゴーヤマ》から《アラゴト》で《パラスラプト》を回収というように動くことでソリティアの復帰が可能となる。細かい動きに関わってくれるかつ雑に使うことも可能であり1枚見えていると器用に動ける。
 
 ボアロパゴスプランについて。2-4で《ナスオ》から5で《ネイチャー》を唱えて《パラスラプト》と動いた時、そのターン中に《逆転のオーロラ》を回収して《星域》を唱えて…etcの動きが不可能だと判断した時、増えたマナを使い《ハラグロX》を召喚、そこから《ボアロアックス》で《ゴーヤマ》や《ナスオ》を出しマナを整えつつ《ボアロパゴス》を作り次のターンに備えるという動き。《ボアロパゴス》があると《ゴーヤマ》召喚と同時に《パラスラプト》をマナから飛ばせたり、盤面にクリーチャーが並びやすくなるため《パラスキング》無しでも《ユニバース》を作ることが可能になったりする。また《ボアロパゴス》を作ることにより手札にあるシノビが《アラゴトで》再利用可能となり若干受けが強くなる他、《ボアロパゴス》の存在は相手にとって驚異であることが多く、焦らせることが可能な為、相手のプレイミスを誘いやすい。ただ、《ジャーベル》を積んでいない関係上、継続的に手札補充が出来ず、手札のクリーチャーが切れやすい為、《ボアロパゴス》に過度な期待を寄せるのはNG。

 《ジュダイナ》について。このカードは《白皇世の意志 御嶺》に《無修羅 デジルムカデ》が着いた時を初めとして、ターンを返さざるを得ない状況下に置かれた時に龍解させて返しのターンを凌ぐ為に使う。《御嶺》+《デジルムカデ》の突破方法は次回記事のプレイ編に載せるためそちらを見て頂けると助かる。


《侵略目革命類 パラスキング》 1枚

 ソリティアに必要な軽減の部分を担っている枠である。このカードは序盤はまるで必要がなく、コントロール、ビートダウン、その他諸々の対面に対しても基本的に《星域》から踏み倒していくカードの為、初手に来た時のマナ置きの優先度が高めである。裁定変更により弱体化しているがこのデッキは《ラグマール》を採用していない以上、《パラスキング》が出た後は《アラゴト》を初めとしたクリーチャーをマナに送るという動きを殆どしないため裁定変更の被害を喰らわない。
 
 《パラスキング》は《星域》から引っ張るだけというイメージを持ちがちだが《パラスラプト》の召喚権を使いマナゾーンから8マナ払って召喚するというルートがあることだけ頭の片隅に置いておくことが必要である。《星域》を回収する動きに10マナとかを使うならば8マナで素出しするのがマナの消費が少ない。ただこのプランを取ると《パラスラプト》の召喚権を消費してしまうのでプレイしている時にこの択を迫られたら盤面を見渡し、マナか召喚権を残すかを選択する必要がある。

 ソリティアの時に1枚場に存在するのは絶対条件である以上、1枚積むのは確定である。だが筆者は2枚積んでいる。このカードは2体目を殆ど必要としない為、理論に反しているのではないかと思う方もいるだろう。この部分については次回記事の自由枠の部分で深く解説していく。


《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》 1枚

 フィニッシャーであり順当に10体並べて《パラスラプト》の召喚権を使って召喚するか《星域》で引っ張り出せば良い為、特段書く必要のないカードである。
 
基本的に初手に来た際にはマナに置いても良いカードではあるが光単色であるが故に《パラスキング》や《ハラグロX》の他に置いていいカードと異なり《パラスラプト》で墓地から復帰出来ないため、マナに《パーフェクトネイチャー》のような呪文や他の光のカードが既にある時に追加で置くと《ナスオ》の効果で墓地に置きづらくなるので注意。最悪ソリティアが始まった時にハンドにあったとしてもマナの他の光のカードをタップして場に出せたり《ムーンナイフ》でマナに送ることは可能である為、マナに置けないなという状態に陥ったら無理しておく必要は無い。

3.最後に

 長くなりましたが以上が今回の「緑単オーロラパラス」の構築の確定枠も一種毎の解説になります。記事への疑問等御座いましたらコメントや筆者のtwitter(@Kei_HarunoFlora)まで直接お願いいたします。 

 次回更新する予定の有料記事では今回端折った「自由枠」「プレイやテクニック」について深く書いていくつもりです。

 最後になりますがここまで読んでくださった読者の方にお願いがあります。この記事のURLを自身のTwitterを始めとした各種SNSで共有したり、この記事のURLが載った筆者のけいむー(@Kei_HarunoFlora)のツイート

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10月12日 けいむー

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