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保険人材の事業会社での活用について

昨日の日経産業新聞記事に掲題記事が掲載されました。

保険人材、リスク管理の黒子 工場事故や地政学分析:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1586K0V10C23A5000000/

弊社を含めて4社の保険業界出身で現在事業会社の企業保険担当をされている方のインタビュー記事が掲載されています。各社のインタビュー結果について、それぞれ類似のところもあったのだと思いますので、各社の特色のある取り組みにフォーカスをされた記事だったのだと思います。

共通して言える事は、保険人材は事業会社においてまだまだ活躍のフィールドがあるということだと思います。確かに優秀な保険仲介者やサービスの手厚い保険会社の存在は事業会社にとってアドバンテージとなりますが、自身のリスクマネジメントに関する取り組みや意思決定は自分自身で行う必要があり、他人任せにはできない部分です。

もう一つの側面は、ローテーションを前提とした伝統的日本企業においては、保険リスクマネジメントの専門家が育成されにくいことも理由に挙げられます。大企業においては「企業保険に詳しい人」は一定数存在するとしても、企業保険全般の実務を専門とする「リスクマネージャー」はこれまで居なかったため、「専門家がいるならそちらでよろしく」という具合に誰かのジョブセキュリティを脅かす事が少なく、業務の集約についてもスムーズに進みやすいと思います。

記事の通り、こうした専門職の方々が増えているとはいえ、東証プライム上場企業においても、専任のリスクマネージャーをおく企業はまだまだ少数派です。欧米の大企業のほとんどに同ポストが置かれているのに比較すれば、まだまだ本邦における認知度、浸透度は低いと言わざるを得ません。

今年10月には被保険者団体PARIMA (Pan-Asian Risk and Insurance Management Association)の創設10周年イベントが東京赤坂にて開催予定であり、多くのリスクマネージャーや業界関係者が参加する事になると思います。より多くの企業がこうした専門家の役割と必要性を認識してもらう事ができるように引き続き活動を続けたいと思います。


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