リスクマネージャー実務研究会
実務家として特定の会社である役割を担う人、特にコーポレート部門のように社内には同じ役割の人がいないまたは少ない場合には、他社の同じ役割の人はどう考えるだろう?これはどうやっているんだろうか?という事を考えると思います。
保険リスクマネジメント業務では特に社内に知見のない会社が多く、主には保険会社、代理店、ブローカーなどの専門家のアドバイスに頼るところが大きいと思いますが、こうした横の繋がりを広げる団体や会合への参加も有用です。
先のnoteでも紹介している被保険者団体PARIMAへの参加を通じて、各種イベントへの参加、横の人脈構築を行う事が出来ます。企業のリスクマネジメントをご担当の方であれば、どなたでも無料で参加できます。
さて、このPARIMAの活動からスピンアウトした取り組みとして、昨年度からリスクマネージャー実務研究会を月に一度開催しており、有志メンバー約20名により毎月オンライン、面着ハイブリッドでの研究会を開催しています。
講師に弁護士の芦原一郎先生をお招きして、課題図書を皆で読みながら、内容について討議、解説を頂いています。当初は先生の著書である「経営の技法」を読みました。コンプライアンスを法令遵守と訳したのは完全に誤訳である、リスクマネジメントとは経営者が健全にリスクを取ってステークホルダーに利益をもたらすものである事など、が実務面でも印象的でした。
現在は警察OBの樋口さんが書かれた「なぜ、企業は不祥事を繰り返すのか」を読み合わせながら、数々の不祥事を紐解きながら、リスクマネジメントの視点で何が足りなかったのか、何が出来るのかを議論しています。他社の方の話を聞く事で気付きがある事はもちろんですが、議論の中で自社の取り組みの中にも実は自然と良い仕組みがビルトインされている事に気がつく事もあります。
今は小さな取り組みではありますが、こうしたリスクマネジメント実務家の横の繋がりが広がる事で、より本邦企業のインテリジェンスが高まり、リスク耐性の高まりと収益性の強化に貢献できればとても嬉しく思います。
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