駅のそばを食べに長野まで行ってみた

長野県に今でも昭和の国鉄車両が走る鉄道会社があります。
1997年に整備新幹線開業に伴い、JRの経営から在来線を引き継いだ、初の鉄道会社がしなの鉄道株式会社です。

軽井沢から長野までのしなの線と、長野から妙高高原までの北しなの線があり、その路線を国鉄型115形車両が走っています。
今となっては珍しい国鉄車両に乗りに来る人も多く、壮大な浅間山の自然と相まって人気の鉄道です。


新型車両のSR-1型は完全バリアフリーに対応した車両で、しなの鉄道株式会社は2022年度移動等円滑化取組報告書・2023年度同取組計画書(ホームページ参)に則り、バリアフリー化を進めています。

そんなしなの鉄道に乗りに行ったのですが、電車に乗るだけではつまらないので、旅とセットと言えば旅先で食べる食事です。
長野と言えば信州名物のそば。
信州そばの名店も多くありますが、今回食べることにしたのは駅構内にある駅そば。駅から出ることがなければ、車椅子でも移動は楽だしトイレも気にしなくて良いのですから。それと、駅そばと言いますが味は全国屈指の美味さを誇る駅そばもあります。

そんな駅そばを食べる旅に出発進行!!

私が住んでいるのはチーバくんのお腹辺り。
実は千葉から長野県まで早朝のみ特急電車が走っています。
早朝6時38分発のあずさ3号松本行きです。
これに乗れば千葉県からは乗り換えをしないで長野県まで行くことができます。

この特急あずさ4号に乗って長野県の塩尻まで行きます。
実は塩尻駅の構内に美味しい駅そば屋があるので、そこで朝食の朝そばを食べます。


10時13分JR塩尻駅に定刻通りに到着。
JR塩尻駅はJR中央本線(中央東線、中央西線)とJR篠ノ井線が乗り入れる、鉄道の鉄道の要所。塩尻はワインの名産地でもあります。


エレベーターで二階の改札口を出ます。
改札横の待合室の中にあるのが、塩尻駅の駅そば屋である桔梗屋さん。
ここは、日本一狭い間口のある駅そば屋としても有名です。


メニューも多く迷いますが、ここはボリュームのある山賊そばを注文。
この地方の郷土料理でもある山賊焼き。鶏のもも1枚肉をタレに漬け込み、片栗粉をまぶして豪快に揚げた、塩尻・松本地方の郷土料理です。 名前の由来は、山賊が旅人や通行人から金品を「取り上げる」から来ているそうです。 「取り上げる」を「鶏揚げる」にかけて作ったのが始まりだと伝えられています。


大きな揚げ鶏が乗ったそばは、甘めの汁に浸すと絶品。
お腹を減らした甲斐がありました。
都心ではあまり見られない太めの田舎蕎麦が、これまた麺にこしがあって好きです。
駅そばだけに素早く食べられるそばですから、本格的な信州そばではなく乱切りそばです。でも、駅そばとしてはトップクラスの美味しさ。
山賊焼きのボリュームとそばの組み合わせは立派な食事です。
ここまで来た甲斐がありました。


次に向かったのは長野県の中心長野駅。
ここにもホームに駅そばはあります。




塩尻駅の桔梗屋さんは改札口の外にある店でしたが、長野駅にある「駅そばしなの」さんは本来のホームにある駅そば屋です。
店の造りも昔ながらのスタイル。


ホーム上で食べるのも旅の演出には最高です。
もちろん店の前には食べられるテーブルもあり、ゆっくりと味わうこともできます。
こちらも甘めの味付けですが、麺は少し細目なのでのどごしも良く、美味しく頂きました。そば処の信州だけに駅そばだけでも安くてこんなに美味しいとは。
こうなると、他の駅のそばも気になってしまいます。


今回は塩尻駅と長野駅の二店舗を食べ比べましたが、全国にはまだまだ駅そばはたくさんあるはず。悲しいことにコロナ禍で乗客が減って閉店した店舗もありますが、残った駅そば屋さんを機会をみて訪れたいと思います。


ちなみに駅そばを食べるためだけに来たのかって言われると、鉄道に乗ることも大好きなので、乗り鉄+食べ鉄のコラボです。


もちろんしなの鉄道に乗って、長野から軽井沢を堪能したことは言うまでもありません。

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