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In the Woods: じわじわジワる、クリス・ロックのデラ評。

クリス・ロックのデラ評がじわる。

「俺が好きなデラのアルバムは『Buhloone Mindstate』。デラとプリンス・ポールとのアルバムは全部最高だ。

『俺にとっちゃギャングスタなんて時代遅れ/ハードに攻めるなんて知るかよ、ポスドゥヌースは複雑なわけ』。

このライムはマジで俺の生き方そのものだ」 
(一部抜粋)

確かに、やせっぽちでナード、何をやっても裏目に出ちゃって村八分にされてしまうクリスの子供時代を描いたTVドラマ「Everybody Hates Chris」の中のクリスと被る。もちろん、クリス・ロックは言わずと知れたヒップホップ・ヘッズ。

このアルバムがリリースされた'93年当時に破竹の勢いで一世を風靡していた、ハードコアに攻めまくるギャングスタ・ラップに対する挑戦状だったのかもしれないし(ハードコアよりナードなユニークさ)、NYがヒップホップで世界一だと疑わなかったニューヨーカーの誇りと自信とエゴが、多少なりともぐらついた時代でもあったんだろう。

もちろん、NYヒップホップだってハードコアでなんぼだった時代に、「ナード上等、ダサいと言われようがこれが俺たちだし」を前面に出して多くの共感を呼び、人気を博したデ・ラ・ソウルのポスとしての、ハードコアを笑い飛ばすユーモアであり、自己主張でもあったんだろうな、などと妄想を膨らませる。

後だしじゃんけん的だけど、3月2日にデラの名作たちがストリーミング配信で解禁されてから、このむっちゃファンキーな『Buhloone Mindstate』を聴き直していて、この作品の味わい深さにあらためて開眼し、サウンドの黒さにニヤニヤほくそえんでいただけに、クリスのデラ評は、じわじわジワり、ツボっているのであります。そして、もちろん、プリンス・ポールの偉大さも忘れてはならない。



登場人物のキャラがおもしろすぎるし、クリスの空想トークもいちいちウケるし、何よりクリスの家族の愛情があったかい「Everybody Hates Chris」の、とあるエピソード。


以下、ポスのインスタより。



デラのストリーミング配信、あらためて、おめでとう!
Rest in Peace Dave💛
De La Soul Forever 💛🌼

ビートに乗せた歌詞、これ一番
そう、都市吟遊詩人グルーヴ~

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