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2017.2.2「人生 ゆメと キボウ」

20歳になりホームサーバー制度(※)を受けられなくなることをキッカケに、袈裟江先生が引退したいと表明した。母が引き留めるも継続は叶わず、この日は彼が直接気持ちを伝えることとなった。

オヤカラコヘ バトンオ ワタス
ウミニ フネガウカビ フトイモヤイデ つナガレテイル
ボくとケサエセンセイトモ モヤイ ツナガレてイル
ソノケッカガ サクヒンニナル
オカアサントカクト モヤイオ どうムスブノカ マヨウ
ケサエセンセイと カクヨウニハ イカナイ ムリデス
オカアサンの ソノコトバオキイテ キモチガ シンパイ
ナガイネンゲツ ボクナリニ トンネルのデ口ガミエテキタ
ヒロクて アカルイ デ口ダ
ユメもキボウも ミエてキタ
ボクモ ガンバルノデ ケサエセンセイノ 力ガホシイ
スナオナ エオ カキタイノデ
ヨロシクオネガイシマス

親から子へ バトンを渡す
海に舟が浮かび 太いもやいでつながれている
ぼくと袈裟江先生とも もやい つながれている
その結果が 作品になる
お母さんと描くと もやいをどう結ぶか 迷う
袈裟江先生と描くようにはいかない 無理です
お母さんが その言葉を聞いて 気持ちが心配
長い年月 ぼくなりに トンネルの出口が見えてきた
広くて 明るい 出口だ
夢も 希望も 見えてきた
ぼくも頑張るので 袈裟江先生の力がほしい
素直な絵を描きたいので
よろしくお願いします

彼のメッセージを受け取った袈裟江先生は「よし!頑張ろう、浩ちゃん!」と再びともに絵筆を握る思いになった。言葉を通して相手の心を射止めた彼にとって重要な出来事だった。

そして、ふたりが描き始めた絵がこれだ。

―――何を描く?
「人生 ゆメと キボウ」

クロ ピンク クリーム ウスイピ オレンジ
キン クロ コイアカ



※こちらのホームサーバー制度を通して、袈裟江先生は創作のために長年通ってくださっていました。


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