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もっと、素直になれてたら

行きたい大学の受験に失敗し、2浪目に。予備校に通いたくてもお金がなくて通えなかった。諦めきれなくて受験日に路上で配られていた予備校のご案内に、新聞奨学金制度があることを知っていた私は、予備校へ問い合わした。たが、もう締め切っきたと。諦めて電話を切ろうとしたら、

『まだ、諦めちゃ駄目!なんとかするから、ちょっと待ってて!』

と、予備校の先生の力強いお言葉に、電話をきり返事をまっていた。
しばらくして、予備校の先生から連絡があり、
『9月から予備校に行けるようになったよ!8月からおいで!』
と嬉しいお言葉。何故行けるようになったかというと新聞配達をしていた、予備校生がいて、働いてる販売所にその方が頼んでくれたようだ。
私は、私を救ってくれたその方と、先生に感謝しかない。また、大学へ行けるチャンスをもらえたから。
その方に、会ったら感謝を言いたいと思って、東京へ上京。
新聞販売所について、配達中のその方を待っていた。
待ってる間。どんな男性なんだろう。同じ私と2浪目。大学に行くことを諦めないで、新聞配達して頑張ってるんだぁ。と、ドキドキさせていた。
新聞配達から、戻ってきたその方。私は、ハッとした!
何かわからないけど、同じ空間にいる中で同じ空気のように、初めて会ったとは思えないほど、その場に溶け込んだ。そんな瞬間と、、、そして、私は一瞬にして恋に落ちてしまった。

恋愛はいつも、片思いの私。だから、また片思いだからと諦めて友達のように接していた。

その一ヶ月後、思ってもみない出来事が。

なんと、彼からの告白。心臓がバクバク。

こうして、私を救ってくれた彼が私の彼氏になりました。つまり、恩人が彼。

私は好きで好きでたまらなかった。彼も私を大好きでいてくれた。でも、私は付き合うということがイマイチわからなかった。彼氏ができない私だったけど、私は男友達が多かった。友達が好きだった。

彼氏ができても、変わらず友達や、男友達を優先してしまってた。彼は知らず知らず寂しい思いをさせてしまってた。そんなことも気づかず。

彼に
『結婚しよう!』

とも、言われた。いずれ。と思っていた私は、今返事ださなくてもいいと思って、

『まだ、どうなるかわからないじゃん』

と、言ってしまった。彼にとったら、不安をかかえさせてしまった。

そんな、不安を抱えた彼の気持ちにも気付かず私は友達優先の日々を送った。

そして、受験。彼は大学合格。私は彼と同じ大学の短大に合格。同じキャンパスになった。

大学生活は、彼は大学の寮生活。私は、新聞配達先で、引き続き住み込みで賄いのバイトをした。

新生活に、慣れない私と彼は、お互い部活に私生活に忙しくなり、色々と噛み合わなくなり彼の方から別れを告げられた。自信のなかった私は、

『別れたくない』

と言えず。

どうしたら、また彼が私のことを好きになってくれるか一所懸命考えた。
今は、自分のやるべきことに、一所懸命になろう。と思い、部活、バイト、勉強を頑張っていた。

片思いでいたときのように、私はいつも彼を遠くから見ていた。

時々、彼から
『よ!』
と、声がかかる。

ドキっとした。でも、何も出来なかった。話すことも出来なかった。

大学2年生になり、大学のイベントに、お互い違う種目で参加。
イベントが終わり、渋谷で打ち上げ。
偶然、彼と遭遇。いきなり彼が私の手を引っ張り。

『俺のうちにきて』

と、抱きしめられた。

ずっと、好きだった私。大学2年から彼は寮を出て一人暮らしをしていた。その彼の家に行った。

一緒のベッドで寝た。

起きてた私は小さく何かが聞こえた。小さいけどしっかり聞こえた

『スキ』
嬉しかった。けど、私は

『私も好き』

と、言えなかった。自信がなかったから。
『私もスキ。またやり直したい』

と、言える勇気があれば、あのとき付き合っていたかもしれない。
素直になれない自分に後悔だけが残る。

その後も、クリスマスも誘われて一緒に過ごしたけど、私は何もできなかった。

『スキ』
と、言えるチャンスがあったのに、またフラれるの怖くて言えなかった。彼はスキと言ってくれたのに。

短大卒業して、彼から離れたくなくて、関東で就職した。

学生の彼と、社会人の私。

彼から、電話がくるようになった。

社会人一年目は、どうしても余裕がない。夜中にかかってくる彼の電話に、イラっとした時もあった。

今、思えば、彼は学校で会えてた私と会えなくなって寂しくなっていたかもしれない。

ある日。夜中に、

『今すぐ来て』

と言われた。仕事が休みだったので、嬉しくて始発で向かった。

家についてすぐに鍵を渡された。

『部活の合宿があるから、家を空けるから使ってもいいよ』

と、言われた。付き合ってもないけど、付き合ってるみたいで、嬉しかったけど、複雑だった。何を私に求めてるのかわからなかった。

でも、25年たった今なら分かる。

別れを告げたのは彼からだけど、私のことをスキでいたこと。
彼は、誘ったり、アピールするのが苦手だから、私にグイグイきてほしかったこと。
彼も彼なりに自信がなくて、曖昧な行動ばかりだったこと。

合宿から帰ってきて、鍵を返した。

もっと、私に自信があれば、合鍵作れたのに、、、

当時は合鍵作ることも思いつかず。彼のいろんなサインに気づかず。自分に、素直になれずチャンスを逃してばかり。

そんな中で、彼は積極的にグイグイ彼にアプローチしてきた女性にのまれてしまって、彼はその女性とお付き合いをしてしまいました。

25年たった、私の恋愛を振り返って私は私で自信なかったし、彼も彼で自信がなかったんだと思う。

彼の行動を振り返ると、彼は、別れたことに後悔したのかもしれない。好きじゃなければ、別れても私と関わるような行動はしないと思う。

私は、そんな彼にもっと早くに気づいていれば、、、

その時に、

『好き』

という気持ちを伝えていたら、、、

積極的に、誘っていたら、、、

付き合ってる時に言われた
『結婚しよう』の返事をちゃんとしていたら、、

ただ、その時の感情を素直に表現できていたら、、素直になれてたら、、、

心のこりです。


私は、現在結婚してますが、元彼と出会ってなければ、東京に上京することもできなかったし、今の夫とも出会えてないし、幸せな家庭を送ってないと思います。

元彼には、心のこりしかないですが、彼は私の恩人です。そして、今でも好きです。
元彼へ。

25年前私の人生をかえてくれてありがとう。

いつまでも、あなたを忘れずに感謝して生きていきます。


最後まで読んでくれてありがとうございました。

皆さんも、心のこりがないように、素直に生きてください。


#学生時代の心のこり






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