見出し画像

YCSJで使った【金謙スモワ型破械】の構築について

1.はじめに

こんにちは、慧紀です。

今回はYCSJで使用した【破械】の構築に関する記事となります。

戦績は2勝1敗1分。
おそらく適切にプレイすれば勝ち確であった【VS】対面でプレミを連発して時間切れになるなど戦績は微妙でした。

しかしサブイベントのデュエリストフェスティバルでは6-1することができ、構築については納得のいくものが組めたかなと思っています。

今回はそれぞれのカードの採用枚数とその理由、並びに不採用カードに対する考えなどを、思考整理も兼ねてまとめた記事です。
※実績が全くないため話半分で読んで頂ければと思います。

他の破械使いの皆さまの力になれば幸いです。

2.構築と採用カード

今回使用した構築は下の画像の通りです。

《強金》を積んで罠に寄せる型や《三戦の号》で《次元障壁》などを構えるプランも考えましたが、今回は安定性を求めて《金謙》と《スモワ》を2枚ずつ採用した型となっています。

モンスター

《雙極の破械神》×1
童子のリクルートから除去に繋げることができ、対象を取らない除去の強力さは未だ健在。打点としても頼りになる優秀なカードですが、単体では何もできないことを考慮し1枚採用に留めています。

しかし、ラキア初動において《シュヤーマ》で破壊したラキアのリクルート効果に対する妨害の最低限の貫通に使える点は評価できるため、枠の問題や事故率増加などかなり怪しいですが2枚採用も試してみたいところです。

4年前に買った手持ちのアジア版20thシク3枚のうち1枚しか使えないのが歯痒いだけの世迷言かもしれませんが……。

《破械神の禍霊》×1
素引きしたくない破械カードランキング2位。
調整初期には不採用の択も検討しましたが、一部の展開ルートの補強、3枚初動におけるニビルケア、蘇生効果を活かしての《拮抗勝負》ケア、童子でリクルートして相手モンスター吸収、《サラマ》と併せて毎ターン破械蘇生など、やはり採用するメリットが大きく抜けませんでした。

また、《禍霊》は攻撃力0の悪魔族であり他の破械カードとステータスが被らないため、《スモワ》の中継点として雑多な誘発を他の破械カードに変換できる点も優秀です。

禍霊は全ての展開ルートで絡むわけではなく、素引きした場合は展開に使用せず次ターンに《雙極の破械神》のコストにすればいいこともあるので、1位のアイツと比べればまだマシな部類です。

《破械童子アルハ》×3
他の全ての破械カードの割る側になることができ、割られる側としても使える最強の童子なので3枚採用。

スペルスピード1のSS効果であるため昔からずっと《増G》受けが渋いですが、それでも安定性を考えるとこのカードを削ることはしばらくなさそうです。

《破械童子ラキア》×3
自身と《サラマ》以外の全ての破械カードの割る側になることができ、割られる側にもなれる最も《増G》受けのよい童子。とりわけ《アルハ》or《シャバラ》+破械魔法罠の2枚初動+《ラキア》の3枚初動は非常に優秀であり、大抵の誘発をケアできます。

《サラマ》と併せ引きした時には動けませんが、それは《サラマ》が悪いので《アルハ》同様削ることはなさそうです。

《破械童子サラマ》×2
初動では割られる側にはなれても割る側にはなれませんが、唯一アドが取れる童子であり、妨害とリソースの要になる重要なカードです。
この構築では割る側になれないのを考慮し2枚採用に留めています。

採用枚数が多いほどリソースになるため、誘発などの枠を削って3枚採用にするのもありかなと。

《破械神シャバラ》×3
全てが強い新規破械神。スペルスピード2でカードを割れるのも、相手ターンにも使えるのも、どこからでも墓地へ行くと破械魔法罠をセットできるのも、レベルが3でも8でもないのも、炎属性なのも、全てが優秀です。これで守備力が1500じゃなければ完璧だった……。

童子と違って割られる側にはなれませんが、《アルハ》初動や《ラキア》初動と異なり、《シャバラ》初動は《シュヤーマ》棒立ちのリスクがないのが本当に偉いです。少なくとも純なら3枚採用以外ないと思います。

《破械神シュヤーマ》×1
素引きしたくない破械カードランキングぶっちぎり1位の新規破械神。
星6なのに手札から自身を出力する効果を持たないせいで、素引きすると手札が減ったりデッキの《雙極の破械神》を消費したりと悲惨です。
素引きのメリットがほぼ0に近く、手札に来てもほとんど役に立たないため1枚採用となっています。

2枚積めば先攻2ターン目に《シーザー》の素材から無理やり外すことなく着地させてバック除去などができるので、罠ビなどにはちょっと戦いやすくなりそうですが、手札でペアになった時にぶちギレそうなので流石にやりません。

事故要因にもなるため可能であれば採用したくない寄りのカードではありますが、《シーザー》の安定した成立と墓地での破壊手段としてのリソース、ニビル後の《ヤマ》起動、任意処理のバック除去などリターンもまた大きく、総合的に考えて必須であると判断し採用しています。
出るのがもう半年早ければ、盤面が空か破械がいる時に特殊召喚できて起動効果で破械モンスターサーチとかできたんだろうなこれ

《灰流うらら》×3
展開系ほどではないにせよ《増殖するG》が重いためその対策として、また腐りにくい誘発であることも評価して3枚採用しています。
童子と同じ星3、《ドロバ》と同じ攻撃力0、《シャバラ》と同じ炎属性と、《スモワ》の中継点としても非常に優秀です。

《増殖するG》×3
多くの対面で通れば勝ち、または捲りやすい盤面でターンが帰ってくる優秀なカード。《強金》のように手札が増えるカードがなく《スモワ》で手札が減りやすいため、手札補充が本当に助かります。

【ふわんだりぃず】や【真竜】など一部のデッキ相手には完全に腐るほか、《スモール・ワールド》でステータスが《屋敷わらし》以外と繋がっていないなど気になるところもあるカードですが、通る対面には絶大な威力を発揮してくれる点を鑑みて3枚採用しています。

《ドロール&ロックバード》×3
主に展開系に対して無限妨害になるほか、相手の《増G》のケアにも使えるカード。《スモワ》適性も非常に高く、この構築ではなんと全てのカードと相互サーチすることができます。

シングル戦ということで【超重武者】など並の誘発1枚では止まらない展開系を重く見ると同時に、先攻でも《増G》を止めることができるということで、最終的に3枚採用しました。

とはいえ刺さらない対面には腐りやすい側面も持つかなりピーキーなカードであり、最後まで枚数を悩んだカードでもあります。
なお本戦では1枚も引けませんでした。
枚数悩んだ意味なし!調整なんてそんなもん!

《幽鬼うさぎ》×1
ピン積み誘発その1。刺さらない対面には刺さりませんし、墓地へ送って発動なので《アトラクター》下では撃てませんが、【斬機】【ピュアリィ】【超重武者】に対するメタ性能を評価して採用しました。

《スモワ》適性もそこまで高くないので、刺さらない環境なら真っ先に抜きそうです。

《屋敷わらし》×1
ピン積み誘発その2。【斬機】や《墓穴の指名者》のメタになりますが、この構築ではそれ以上に《スモワ》で《増G》を破械童子に変換する経由点としての役割も大きいです。

《D.D.クロウ》×1
ピン積み誘発その3。【斬機】や【ピュアリィ】のメタとして採用しました。
幅広いデッキと戦う上で、効き具合に差はあれど比較的腐りにくいと評価しています。本戦でも《リリィ》の特殊召喚効果を止めてくれたので良かったです。

《怒炎壊獣ドゴラン》×1
主に【ピュアリィ】の《ノアール》などの耐性持ちや《アポロウーサ》などのモンスター効果無効持ちを処理する札が欲しくて採用しました。
《深淵の宣告者》などとは異なりモンスターであるため、《スモワ》から持ってこられる点を評価しています。

CYACの新規3種が登場する以前の【破械】でよく採用されていたメジャーな壊獣は、(《烈風の結界像》対策の《ガダーラ》を除くと)攻撃力が低く自爆特効のダメージが小さい《ガメシエル》か、悪魔族縛りの下でも特殊召喚できる《ラディアン》辺りだったと記憶しています。今回それらではなく《ドゴラン》を採用した理由はもちろん《スモワ》です。

ガタガタでごめんよ

上図のように、《ドゴラン》は他の壊獣に比べ広い範囲のカードを出発点とすることができます。
特に《アルハ》《ラキア》《サラマ》《シャバラ》の全てから繋がるのは大きく、デュエリストフェスティバルにおいても《ラキア》→《うらら》→《ドゴラン》と繋いでサーチし勝利に貢献してくれました。

なお、《スモワ》のことだけを考えると、《サタンクロース》の方が《雙極の破械神》を《アルハ》《ラキア》に変換できたりと若干受けが広いのですが、《サタンクロース》は守備表示で特殊召喚されるため童子で自爆特攻できない点を考慮して不採用としています。

また、《ドゴラン》は、《スモワ》で《うらら》から《アルハ》《シャバラ》をサーチする際の経由点としての役割もあります。この構築で他に経由点となれるのは《禍霊》しかおらず、そちらを飛ばさずにサーチできる点は地味に評価が高いです。

魔法カード

《雙王の械》×3
・普通に撃てば破械サーチ、伏せて割れば破械リクルート、しかもそれぞれターン1ということで、3積みにしない理由がほぼない最強カードです。説明することも特にないでしょう。POTE産ならカード名は破械名称持ちだったに違いない

《破械神の慟哭》×1
CYAC新規の登場で評価が爆上がりしたカード。破械名称を持っている点が大きく、《シャバラ》でセットできる3種類目の破械魔法罠であるため、ニビルケアがやりやすくなります。

初動で割るなら《唱導》《雙極》と使用感はほぼ変わりませんし、手札が強い時は妨害数のかさ増しになるため、最低限悪くはありません。《雙極》3枚目より《慟哭》1枚目の方が価値が高いと考えています。

《金満で謙虚な壺》×2
デッキの安定感を向上させてくれるカード。かつての【破械】と異なり汎用罠が入っていないため、《強金》でEXをランダムに飛ばすリスクを負って2枚ドローするより、《金謙》で優先度の低いEXをコストに欲しいカードをピックする方が強いと考えています。とりわけシングル戦では《ヤマ》《ラギア》全飛びのリスクも重くなりますしね。

飛ばすEXは対面や先後、他の手札にもよりますが、基本的には《アルハ》(2枚目)《デス・マキナ》《シーザー》《キャスター》の4枚+使わなさそうな2枚を飛ばしています。

準制限なので2枚。被りも弱く《スモワ》では飛ばせないのでちょうどいいですね。

《スモール・ワールド》×2
手札のモンスターを対応する別のモンスターに変換できるカード。手札が減ってはしまいますが、2枚初動のデッキであるため手札の安定性を高める価値は大きいと考えています。

また、先述したように《ドゴラン》をサーチして後手捲りに使ったり、《うらら》や《ドロバ》をサーチして《増G》をケアしたりなど、状況に応じて様々なカードに変換できるのが強みです。

このデッキにおける各カードのつながりは下図のようになっています。

禍霊くんの顔が広すぎる
雙極の破壊神と増Gだけ出発点にしにくい

手札が減るのもあり最初は懐疑的でしたが、1枚採用してみると意外と好感触で2枚目を追加しました。
3枚積むと被りが弱く、また誘発にスロットを割きたかったため2枚採用に留めています。

罠カード

《破械唱導》×3
遂に安定してアクセスできるようになった破械最強の通常罠。
このカードを残したまま展開できると《増G》や《うらら》で止まっても最低限の妨害となってくれるため、引けると嬉しいカードです。

特に《増G》で止まりやすくなる点を評価して3枚採用しています。この構築ではバック除去が薄めであるためこのカードへの期待も大きいですね。

《破械雙極》×2
対象を取らずに蘇生する方の破械罠。
これ単体では妨害になりませんが、《無限泡影》や《冥王結界波》で効果が無効になった《ラギア》を《唱導》や《シャバラ》で破壊した後に蘇生してアクティブにしたり、《シュヤーマ》素引き展開などで墓地へ送られている《雙極の破械神》を蘇生して除去効果を使ったりできます。

《シュヤーマ》の自己蘇生の対象を《雙極》にしてチェーン発動すると、フィールドやデッキのリソースを失うことなく破械モンスターを2体並べることができてお洒落です。

相手ターンに《シーザー》の素材やフィールドから墓地へ送られた《シャバラ》の効果でセットしてリソースとしたいため、初手で破壊する分も併せて少なくとも2枚は欲しいと考えています。

今回の構築では、先述したように破械魔法罠の種類を増やすため《慟哭》に枠を譲って2枚のみの採用。ロングゲームを見据えるなら3枚でもいいかもしれません。

リンクモンスター

《破械雙王神ライゴウ》×1
悪魔縛り下でも気にせず出せる(∪^ω^)リンク4。CYAC新規の登場で格段に出しやすくなりました。

打点が高く、また《雙極の破械神》と違ってSS回数に制限もないため、《ライゴウ》で攻撃→《ラキア》で《ライゴウ》破壊→《ヤマ》効果で《ライゴウ》蘇生→《ライゴウ》で攻撃、といったキモい面白い動きもできます。

昔ほどEXでお留守番しなくなったのは嬉しいですし、エンドフェイズの破壊などの効果も優秀なので、なんやかんや活躍してくれるいい子です。そのうちアジア版20thシクを買ってあげたい。

《破械神アルバ》×2
起動効果で吸収リンクする方の破械神リンク。《ヤマ》の登場で格段に出しやすくなりました。この構築では《ライゴウ》《ラギア》《アクセス》《キャスター》、あと相手次第で《ヤマ》《ユニコーン》になることができます。

1枚積みの構築もよく見かけますが、相手ターンに《ラギア》からリンク召喚→《唱導》で破壊して悪魔族をサルベージ→次ターンに2体目をリンク召喚、といったように2枚使いたいことが結構あるため、個人的には準確定枠です。
金謙スモワ型は手札が枯渇しやすいため、《ユニコーン》を無理に立てずこちらを出すこともかなり多い感覚です。

「《ヤマ》や《禍霊》で蘇生すればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、調整段階では《クロウ》や「ビーステッド」で飛ばされることもそこそこあったため、墓地に依存せず使えるようにしています。

「《浮幽さくら》のためにEXを捻出したい」など他にどうしても積みたいEXがある場合を除くと、是非2枚積んでおきたいかなと思います。

《破械神ラギア》×2
特殊召喚された相手モンスターと相手メインフェイズに吸収リンクする方の破械神リンク。
完全耐性には効かないものの、特殊召喚手順として除去を行えるため非常に優秀です。この構築では《アルバ》《ユニコーン》《キャスター》、あと相手次第で《ライゴウ》《アクセス》《ヤマ》になることができます。

《ニビル》貫通展開において《禍霊》で《ニビル》を吸収して2枚目を出す展開が存在するため、少なくとも2枚は欲しいところです。3積みも悪くはないですが、そこに枠を割くよりは他のカードを優先したいかなと思います。

《破械神王ヤマ》×2
童子2体でも作れるイケメン破械神。①効果がデッキと墓地両方に触れるのも、蘇生効果が対象を取らないのも、蘇生後に任意でセルフブレイクできるのも、全てが優秀です。

基本展開で1枚、返しに1枚使うため、少なくとも2枚は欲しいところ。3積みも視野でしたが、ゲームが長引かないと3枚使わないと判断し、今回は二の矢になり一応《ヤマ》の相互互換的な動きもできる《キャスター》に枠を譲りました。

決して借りることができた25thシクが2枚だけで3積みするとスーが混ざっちゃうからとかではないんですよ、ええ。

《閉ザサレシ世界ノ冥神》×1
リンク5と重いものの相手モンスターを吸収して出せる悪魔族リンク。CYAC新規の登場で展開が伸びるようになったため出しやすくなりました。

完全耐性の処理手段には事前の展開が必要なく《スモワ》でサーチできる《ドゴラン》という択もあるものの、やはりEXデッキからいつでも使えるのは魅力的。1枚は積んでおきたいです。

《アクセスコード・トーカー》×1
まだ見ぬ世界へ繋がる風を掴んでリンク召喚する最強の闇属性リンク4。
悪魔縛り下では出せませんが、恒常的に縛りが付くのは《アルハ》《ラキア》だけなので割と簡単に出せます。
構築上《禍霊》《アルバ》《ラギア》との兼ね合いで闇属性リンクが多く、他は光属性の《冥神》だけなので基本的に1枚しか破壊できません。

《アルバ》から吸収リンクすることができ、ワンキルする際に役に立つため1枚採用しておきたいカードです。ただし悪魔縛りとの兼ね合いは悪いため、《金謙》で飛ばすこともあります。

《トロイメア・ユニコーン》×1
縛りの緩いリンク3闇悪魔リンクモンスター。
主に《ラギア》から出して更なる除去に使います。デッキバウンスであるため変な効果を誘発しにくいのが嬉しいところ。やはり必ず1枚は採用したいカードです。

ただし、《アルバ》の項で述べたように今回の構築は手札が枯渇しやすい金謙スモワ型であるため、強金型ほど気ままに使うことはできません。無理に《ラギア》から出すことを狙わずに、自分ターンに《アクセス》への繋ぎとして使うこともよくあります。

《魔界特派員デスキャスター》×1
自由枠の汎用リンク2悪魔。
基本的に蘇生したいなら《ヤマ》で事足りるのですが、《ヤマ》が《クロウ》などで止められた際の二の矢としてであったり、素材に悪魔を要求しないので腐った誘発を素材にできたりと、痒いところに手が届く便利カードです。

とはいえほとんど使わないので普通にヤマ3枚目にしたり他のカードを積んだりしてもいいと思います。

エクシーズモンスター

《天霆號アーゼウス》×1
後手捲りを強力にサポートしてくれるランク12。
主に《シャバラ》と《シュヤーマ》を素材に出した《シーザー》に《デス・マキナ》を重ねて戦闘を行い、その上に重ねて出します。

後攻において《シャバラ》初動の場合、先に《アーゼウス》を立てて盤面を一掃してから、メイン2に《シャバラ》で伏せた破械魔法罠+墓地へ送られた《シュヤーマ》で妨害を構えることができるのが利点です。

《アーゼウス》自体は登場した時からずっと破械で使われていたカードですが、以前とは比べ物にならないくらい出しやすくなっているため必須枠だと思います。

ただし悪魔縛り下では出すことができず、また先攻の場合は使う機会が限られるため、《金謙》でそこそこ飛ばす枠でもありますね。

《DDD赦俿王デス・マキナ》×1
《シーザー》の上に重なる社長。
打点が3000であるほか、Pゾーンも含めフィールドのモンスターカード全般を吸収できるため刺さるデッキには強烈に刺さります。とはいえ基本は《アーゼウス》への経由点に過ぎないため、《金謙》で飛ばすことが多いです。

「不採用はあり得ない!」とまではいかないと思いますが、先述の《アーゼウス》プランで《アーゼウス》が効果を2回使えるかどうかは地味に重要であるため、こちらもまた必須枠だと考えています。

《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》×2
破械の先攻盤面を強固にしてくれた立役者。
悪魔族星6というそこそこ限定的な素材を要求されますが、《シャバラ》と《シュヤーマ》が奇跡的に星6であるため、すんなり出すことができます。というか半分こいつのために《シュヤーマ》の採用を許容しているまでありますね。

不採用の構築も見かけますが、やはり《ラギア》+《唱導》+《雙極の破械神》の破壊の3妨害だけでは手数の多いデッキなど対面次第では捲られてしまうこともそこそこあり、また成立後は《ニビル》を止められるということで相手に圧がかかり《ニビル》ケア展開が可能になることから、個人的には必須枠です。このモンスターの存在が今の破械の強みの1つだと思っています、

採用枚数ですが、先述の《アーゼウス》プランで1枚目を消費した後に妨害として2体目を立てたいため、2枚必要だと考えています。先攻で1体目を立て、返しに2体目を立てることもありますね。

3.不採用カード

採用候補カード

調整段階で検討したカードです。渋々不採用にしたカードも多いですね。

《原始生命態ニビル》
《ドロバ》3枚目と迷った誘発その1。
展開系に対して展開を弱められたり勝ちに近づけたりするのは魅力的でしたが、刺さらない多くのデッキに対して完全に腐ってしまうことや、【超重武者】など自然にケアしてくるデッキも存在することなどを鑑みて不採用としました。

《朔夜しぐれ》
《ドロバ》3枚目と迷った誘発その2。
自分ターンのSSにも対応できるほか、《アトラクター》下でも撃つことができます。時間切れを回避したいシングル戦だとバーンも魅力的。

しかし召喚に対応しないなど自由度はそこまで高くなく、また《スモワ》で《禍霊》を飛ばさないと破械に触れないカードを増やすことにも抵抗があり不採用に。
環境次第で入れ替わりうる枠だと思います。

《エフェクト・ヴェーラー》
ドロバ3枚目と迷った誘発その3。
《しぐれ》と異なり好きなタイミングで撃てるのが魅力的であり、また《ドロバ》と同様全てのカードと相互サーチできる。

しかし基本1妨害にしかならない一方で後引きが弱く、《アトラクター》下で撃てないこともあり不採用に。
同じく環境次第で入れ替わる枠だと思います。

《三戦の号》
誘発への対策として、元々は《号》で《深淵の宣告者》や《次元障壁》などの汎用カードを持ってくるプランを検討していました。

しかし、相手が動かないと事故札になる、先攻の《号》で持ってきたい《次元障壁》は後手で腐りやすい、そして何より破械は誘発をそこまで軽く踏めず(サーチカードを撃てばうららが飛んでくるかもしれない程度)、誘発がクリーンヒットすると《障壁》かハンデスでお祈りエンドになりがちなど、色々と好みが合わず不採用になりました。

《三戦の才》
《号》が抜けた後も1枚採用していましたが、結局《号》とほぼ同じ理由で不採用に。

このカードの【破械】における使用感ですが、誘発を貫通できる手札で引けると強いがクリーンヒットすると2ドローしてもどうしようもない、またやはり破械は妨害を軽くは踏みにくいので、後手で相手にモンスター効果を使わせた後に撃っても解決にはなりにくい、といった感じでした。

今回の構築では《号》と《才》の枠には最終的に《金謙》と《スモワ》を採用しています。

《おろかな埋葬》
《シャバラ》を落とせば割られる側を、《シュヤーマ》を落とせば割る側を用意できるということで、デッキの安定性や貫通力が向上するカード。

最後の方まで《ドロバ》3枚目と枠を悩みましたが、そこそこ飛んできそうな《アトラクター》に対して虚無、《シャバラ》のセット効果や《シュヤーマ》を消費すると最終盤面が弱い、展開が通った場合には手札コストになるのみで仕事がほぼない、などを考慮し今回は不採用に。

2枚初動でありどうしても事故が課題になるデッキなので、採用するのも大いにありだと思っています。

《ハーピィの羽根帚》
バック除去の鉄板。盤面に依存せず使えるのがメリットです。

元々罠ビに近いデッキであったため致命的な永続罠が少なく、《御前試合》や《センサー万別》についても《唱導》で回答を用意できるため死んではいないと考え、今回は不採用にしています。《号》が抜けたのも要因の1つです。

今回の構築全般に言えることですが、《スモワ》で飛ばせるモンスターである手札誘発に枠を譲ることでデッキの安定性と展開系へのメタを優先し、罠ビへのガードを少し緩めた構築になっています。

《無限泡影》
ドロバ3枚目と迷った誘発その3。
先攻で伏せれば妨害になり、後手のドローで引いても捲りに使える優秀なカードであり、《コアキメイル・ガーディアン》や《アポロウーサ》などの対策にもなります。

かなり積みたい寄りのカードでしたが、今回は《スモワ》で飛ばせるモンスターの誘発を優先したく不採用にしています。環境に合わせて入れ替わる枠ですね。

《拮抗勝負》
モンスターにもバックにも対処できる後手用カードですが、一番強いカード1枚は必ず残してしまう点や、バトルフェイズをスキップしがちな点などを考慮して不採用にしました。先述のように展開系は誘発で止める方針を取っています。

しかし、通ればほぼ勝ちと言えるようなカードであるため、メタの寄せ方次第では採用を検討したいカードです。

《スキルドレイン》
引き得上振れカード。一応Gに対する止まりどころにもなります。

昔は後手捲りとしても信の置けるカードでしたが、今の環境を考えると後攻から撃って捲れる対面が少ない印象です。

先攻で引けると無限妨害なのは変わりませんが、展開が通るなら《スキドレ》がなくても勝てることが多い上、単体では何もしないカードなので自身が事故札になると考え不採用に。

調整前は抜けるとは思っていなかったのですが、構築を真面目に考え始めると割とすぐに抜けてしまったカードです。マッチ戦においても抜いていいかもしれないと思っています。

《レッド・リブート》
罠絶対許さないマン。
罠を封殺できるのは強力ですが、事故率が気になり抜いてしまったカードです。

伏せられた罠は《ライゴウ》で破壊したり《アーゼウス》で墓地へ送ったりできるため、事故率との折り合いが付けられれば積極的に積みたいカードですね。

《閃刀姫-アザレア》
手札コスト不要で着地時に妨害が撃てる闇リンク2。セルフブレイクに使うこともできる。

……のですが、素材が光闇限定かつ機械族であるため自前のモンスターではほぼ出せず、相手が光闇であればといった形で相手依存となり腐りやすいと考えて不採用に。というか一度も盤面に出ませんでした。

環境次第ではワンチャンあると思います。

P.S. これ書きながら気付いたんですが、SSしやすい光闇の非悪魔を採用すると能動的に使える《センサー》の回答になりますね。SSしやすいモンスターは先出しで《シュヤーマ》棒立ちに対する最低限のケアになるしワンチャンある…?

《DDD磐石王ダリウス》
星3悪魔2体で出せるランク3。ダメステに除去を行うことができ、またDDDであるため《デス・マキナ》を重ねて《シーザー》同様4素材《アーゼウス》になれます。

……が、そもそも星3悪魔が並ぶ状況では悪魔縛りが付いていることが多く、その場合《デス・マキナ》にはなれても《アーゼウス》にはなれません。よしんば縛りなしで並んだとしてもそういう状況では《ヤマ》を出したいことが多く、このカードが欲しくなる状況がほとんどないと考え不採用に。
実際欲しいと思う盤面も経験できていないので微妙かなと考えています。(自分が浅いだけかもしれません)

未使用カード

思想が合わない、もしくは流石に積まないだろみたいなカードです。今後積む可能性もなくはなさそうです。

《魔界発現世行きデスガイド》&《魔サイの戦士》
貴重な1枚初動。
採用すれば確かに事故率は下がるものの、相手の誘発に対する貫通には不向きであることや、素引きしたくないカードを更に増やさないといけないことなどに抵抗があり不採用に。思想が合わない。

ただしこのデッキの安定性は課題ですし、食わず嫌いも良くない気がするので一度試すべきだとは考えています。

《EM五虹の魔術師》
魔法罠をセットできないプレイヤーのモンスター効果を封じるPモンスター。墓地に送ってしまえば魔法罠のセットに反応してセッティングできます。

余った《おろ埋》が無限妨害になりうるのはメリットになりそうですが、《おろ埋》は制限カードですし、所詮《五虹》は《五虹》なので流石に弱かろうということで不採用。

《スキドレ》と違い自分の首が締まった時に《シュヤーマ》+《シャバラ》で解除できないのも私的評価を落としている一因です。

《トポロジック・トゥリスバエナ》
魔法罠全除外マン。
大量に伏せを構えるデッキに撃てると強そうなのですが、そういうデッキは特殊召喚してくることも少なく、《ラギア》で吸収する対象が出てきにくいため《トゥリスバエナ》も出しにくいです。

元々《唱導》+《雙極の破械神》でバックは多少剥がせますし、自ターンのトゥリスバエナが通るか怪しいと判断して不採用にしています。採用していらっしゃる方の使用感が気になるところ。

《デーモンの超越》
《シーザー》じゃない方のランク6悪魔。自身を《デーモンの召喚》として扱う効果と、X素材を取り除いて《デーモンの召喚》の破壊を身代わりできる効果を持ちます。

《シーザー》と異なり戦闘破壊や効果破壊を一発耐えて《アーゼウス》になれるのは可能性を感じますが、「シーザーより打点が高いモンスターって《ライスト》ケアも兼ねて大抵守備表示で出てこない?」「破壊除去ができる相手ってそもそもランク6作らせてくれなくない?」となり、2枚使いたいこともそこそこある《シーザー》2枚目を優先して不採用に。
環境や新規次第ではワンチャンといったところでしょうか。

4.終わりに

ということで構築の紹介でした。

大会に出るのが久々で楽しみだったのですが、1週間前まで【@イグニスター】を使うかこちらを使うかで迷っていたこともあり練習が足りておらず、本戦でプレミして4回戦落ちだったのが本当に悔しいです。

【破械】は4年前に初めてレアリティ上げに手を出したテーマであり、その頃公認に出まくっていた思い出も蘇ってきて非常に楽しかったです。
スプライト環境辺りから大会のモチベがずっと低かったのですが、今回の調整を通してかなりモチベが回復しました。もっと練習して強くなりたいですね。

今回の構築を組むにあたり、ここりんさんのnoteやTwitterを大いに参考にさせていただきました。
自分の構築は《三戦の号》型から調整を重ねてここに至ったのですが、最終的に似たような結論に至れてちょっと嬉しいです。採用カードの変遷は追ってたけどパクったわけじゃないんです信じてください

最初期の構築

ここりんさんにはDMでプレイ方針についても快く教えていただき、本当に頭が上がりません。
こんなnote読むくらいならここりん先生のnoteを読みましょう。

それでは今回はここまで。最後までご覧頂きありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?