初期研修病院の選び方②大学病院

まず大学病院のメリット・デメリットです。

🌑大学病院

〈メリット〉
①後期以降の大学病院勤務医の実態を知ることができる
②回れる診療科の選択肢が多い
③マッチング簡単
④出会いが多い

〈デメリット〉
①給料安い
②毎月違う会社の新入社員
③後期研修医(医学生も?)優先
④医師の地位が低め
⑤コモンディジーズに弱い

後期研修医以降の医師の働き方の実態を知ることができる、というのが大学病院に特異的な特徴で、他はあくまで一般的な話、大学病院によって、診療科によっても大きく異なるはずです。

大学病院の実態を知れるのは大きいですよ。
知らないと幻想を持ちがちですからね。
医局というシステム自体や、入局しようとしてる診療科の雰囲気が自分に合うのかどうか、ポリクリよりずっとリアルに感じられるはずです。

私は散々迷った末に結局入局を選ばなかったのですが、診療科医局の雰囲気自体はとても好きでした。それ以外の要素を考えて少なくとも後期の段階では入局しないという選択をしました。
このあたりの話についてはまた別の機会に。

また、基本すべての診療科ローテを選べるのも診療科選びに迷ってる人には大きいですよね。これは言わずもがなでしょう。

あとマッチングが比較的簡単というのも大事ですよ。アンマッチになると国試準備に集中できなくなっちゃいますからね。複数回の病院見学が必要、みたいなめんどくささもありません。多分説明会行ったかとかすら評価基準に入ってないですよ。ただし過去問とかもらうためだけでも参加するメリットはあると思いますが。

他、出会いが多いのは間違いないです。
私はすでに結婚もしてましたし若くもなかったのでそのメリットを生かせたわけではないですが。
例えば未婚の女医さんだったら初期研修医というのは結婚を強く意識する時期なんじゃないでしょうか。その相手候補としてたくさん研修医同期がいるのはもちろん 、年の近い先輩医師がたくさんいるというのは大学病院ならでは(一部ブランド病院も)です。
男性も医師同士で結婚したい人には最適なんじゃないですかね。やっぱ同期は仲良くなりますからね。
メリットはこんなもんですかね。
再掲しときます。
〈メリット〉
①後期以降の大学病院勤務医の実態を知ることができる
②回れる診療科の選択肢が多い
③マッチング簡単
④出会いが多い

次、デメリットです。

〈デメリット〉
①給料安い
②毎月違う会社の新入社員
③後期研修医(医学生も?)優先
④医師の地位が低め
⑤コモンディジーズに弱い

マイナス面めっちゃ書いちゃいましたが、一年目の市中病院が天国過ぎたからというのを割り引いてもらったほうがいいかもですね。
ただTwitterなんかで聞く話と大差ないのでおそらくはある程度一般性のある環境なんでしょう。

ポリクリ回るとわかると思いますが大学病院って診療科毎に違う会社なんですよね。
そして医者がともかく多い。相対的に看護師さんが少ないので市中病院だと看護師の仕事が大学病院では医者の仕事みたいなことがたくさんある。
これが医師免許の必要ない仕事は医師の仕事ではないと信じる人たちには雑用と呼ばれてるわけですね。
具体的には物品の準備片付け、救急外来のルート取り、モニターのセット、薬剤の投与、会計用のコスト入力、ちょっとした物の運び役みたいなのは市中じゃやったことありませんでした。
医師の仕事は基本的に判断することと思っていたので大学病院に来て「マジかー」と思ったのは事実です。
ただ仕事はチームで行うものなので、実際の現場でのオペレーションの全体像をより知れたことでより的確に判断できるようになる側面はあると感じています。

そして大学病院で一番残念なのはコモンディジーズだったりコモンな病態に対処する経験が少なくなることなんですよね。
初期研修時点ではやはりどの科にいっても対応の求められる可能性の高い病態の対処に慣れておくというのが優先度高いんじゃないでしょうか。
手技が少なそう、っていうのはイメージしやすいと思いますし実際そうなんですが、
それ以上に問題なのが指導医、中堅、後期研修医、初期研修医とかのチームで病棟管理とかやることなんですよね。
担当患者のプロブレムを把握、自分で対処できるプロブレムかどうか判断し、もしできないならどんな専門性のある人に依頼すれば良いのか。
研修医本に載っていないけど重要な病棟管理の仕事っていっぱいあるわけですね。
チームだとそのへんの

そもそも初期研修医では責任も裁量も少なめなんですが大学病院ではさらに少なめな傾向がありました。
まあ診療科によっては研修医の裁量大きすぎじゃね?ってこともあったので一概には言えませんが。


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