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検温したら

この日の取り調べも終わり、留置場に入る手続きになりました。
どうやら、今日の釈放は絶望的な様子。

留置場の担当さんが来て、体温チェック。
ところが検温してみると、38.5℃の高熱が発覚。

他に症状がないのにもかかわらず、何度測っても同じ数値です。
陽性だった場合、その場全員が濃厚接触者となるようで、全員が凍りつく光景はコロナ禍ならではのものですね。

普通であれば、警察施設に入る前に検温を実施するんでしょうが、そこはご愛嬌。きっと事件のことで頭がいっぱいなんでしょう。
何故か担当の刑事たちはここから防護服を着用しだし、その意味のない行為に私も唖然としてしまいました(笑)。

そうこうしていると病院でPCR検査することとなった様子。

この当時、一般でもなかなか検査を受けられず、それもこの時間(17時すぎ)から病院に即時回答を要求する警察もなかなかのものです。

手錠をはめられ、一般人と接触するためか、その手錠に布が巻かれます。
病院には先程の防護服を着た捜査員4名が同行。

先程のワンボックスカーで警察署を出発する際、外には大勢の警察官がお見送り。
「いつもこうなんですか?」と質問すると
「重大事件を起こした君を仲間から奪還させないためだよ(笑)」と初老の刑事は冗談を言ってきました。
これは、被疑者の逃走を防止する為で、この警察署への出入りの際は必ず、手空きの警察官が外の警戒をするということのようです。

帰宅ラッシュも重なり、病院に着くまで40分もかかりました。
捜査員も防護服のせいで汗だく。初老の刑事のメガネも汗で曇っています。
私のせいで気の毒だなと。

すぐに病院職員がやってきて、鼻に綿棒を入れられ検査開始。
判明までは15分くらいだったと思います。

結果は・・・陰性

その言葉を聞いて、すぐに捜査員たちは防護服を脱ぎ捨てました。
急ぎ、留置予定の警察署に戻りますが、すでに外は真っ暗。

帰署の際も大勢の警察官がお出迎え。
シャッターが開き、地下の駐車場に我々の乗った捜査車両が進んでいきます。

降車後、エレベーターに乗って元の取調室へ。
エレベータに乗る際は正面奥の壁に向かって立たなくてはなりません。
逃走されない為に様々な工夫が施されているのです。

一旦、取調室で明日の予定について説明を受けます。
明日は勾留に向けた検事調べと裁判官からの勾留質問があるとのこと。時間は1日がかりだよと教えてもらいました。

時間を聞くと20時少し前。朝の家宅捜索から12時間ほど経っています。

これより、いざ人生初の留置場へ。

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