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「親子で学ぶ誕生石講座」を開催 inたまひよファミリーパーク

たまひよファミリーパークで親子講座開催

こんにちは。カラッツ(KARATZ)代表の小山(おやま)です。

日頃は宝石鑑定士をしておりますが、宝石のことをもっと多くの人に知ってもらいたいとの考えから、様々な講座を開いております。
その一つが、昨年開催された「親子で学ぶ誕生石講座」です。

場所は、ベネッセコーポレーション主催の「たまひよファミリーパーク」。出産・育児関連イベントとしては日本最大級で30,000名を超える来場者がいらっしゃる中での講座は、なかなか緊張いたしました。

テーマは「誕生石」。

誕生石があることをご存じの方は多いのですが、それがどういった宝石なのか、どれくらいの種類があるのか、その特徴や奥深さまでご存じの方はとても少ないのが実情です。これは少し寂しいし、勿体ないことですね。

誕生石には、一般的にはあまり知られていない宝石が含まれており、特に縁がないという方も多いです。そこでこの回では、誕生石の魅力や奥深さを伝えたいと考えました。

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この講座は、立ち見客が会場から溢れるほどの盛況ぶりでした。お子さまの誕生石に、パパもママも興味を持っていただけたことが非常に嬉しかったです。

誕生石講座の内容は?

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (10)

とはいえ、全ての誕生石を講座内でお話するには時間が足りません。
そこで、10月開催ということもあり、10月の誕生石である「オパール」「トルマリン」を取りあげました。

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料

はじめに、オパールとトルマリンという宝石についてご存じかどうかを会場の皆さんに聞いてみました。すると、ほとんどの方が知っているというお答えでした。
続いて、もう少し踏み入った質問をしてみます。

「ブラックオパールをご存じでしょうか?」

「パライバトルマリンは、見たことがありますか?」

宝石好きの皆さんには有名な宝石……でも、一般的な知名度は少々低めというラインです。今回ご参加された方からは、「初めて聞く宝石です」という反応が多く返ってきました。それを見て、ちょっと講座内容にアレンジを効かせます。

まずは、意外と知られていないオパールのこと、そして色の宝庫トルマリンについてお話をしました。

有名な「オパール」3種+αをご紹介

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (2)

一般的にオパールと言えば、この3つが有名です。それぞれ、産地や特徴に違いがあります。

(1) ホワイトオパール
ホワイトオパールで産出される多くがオーストラリアで、国内でも最も良く知られたタイプのオパールです。ご実家に眠っている宝石と言えば、このホワイトオパールのことが多いです。地色がホワイトであることが特徴です。

(2) メキシコオパール
メキシコで産出されるオパールのことを指します。無色透明なものを「ウォーターオパール」、黄色〜赤色系のものは「ファイアオパール」と呼ばれます。ウォーターオパールは遊色(虹のような多色の色彩)が強く・水のような透明感、ファイア・オパールは炎のような地色が特徴です。

(3) ブラックオパール
多くがオーストラリアで産出され、オパールの中で最も市場価格が高いです。上質なブラックオパールは1石で数億円以上するものもあります。ブラックオパールの中でも特に価値が高いのが、ハーレクインと呼ばれる遊色パターンです。


【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (3)

上の3つは一般的ですが、実は他にもあまり知られていないオパールがあります。

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (8)

オパールと言えば遊色に目が行きがちですが、遊色以外の魅力を持つものも沢山あります。たとえば、ハニカムオパールやエッグインオパールです。

(4) ハニカムオパール
蜂の巣のような模様が浮かんで見えるオパールです。間違いなく石であるのに、生命の躍動を感じさせます。

(5) エッグインオパール
内部に白い卵を抱えた表情を持つエッグインオパールは、こだわりのコレクターを持つオパールです。

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (4)

そして、もう一つ。
遊色とは違う魅力があるオパールがあります。それがハイアライトオパールです。

(6) ハイアライトオパール
ブラックライトを当てると鮮やかなネオンカラーを発します。電飾のような強い蛍光は、天然のものとは思えないほど不思議で、奥深い魅力を感じさせます。


多彩なカラーを持つ「トルマリン」を紹介

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (9)

トルマリンは沢山のカラーを持つ宝石で、色の宝庫とも言われています。今回の講座で皆さんに好きな色を聞いてみて、「その色はトルマリンにありますよ」と伝えると、多くの方が驚かれていました。トルマリンは単色というイメージが強いですが、複数色を持つものもあるので、一人ひとり、自分の好みに合った石を見つけることができるでしょう。


【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (5)

たとえば、2色のカラーを持つバイカラートルマリン、3色のカラーを持つパーティカラードトルマリン、色彩模様豊かなパーティカラーのトルマリンは、特に人目を引く美しさです。

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (7)

それから、スイカに似たトルマリンもあります。ウォーターメロントルマリンと呼ばれています。

【たまひよ19横浜】リカラット講演資料 (6)

トルマリンは比較的カットがしやすいので、フラワーモチーフやりんごの形などにもカットできます。トルマリンなら、特徴的なカットの石を見つけることもできるでしょう。


一言に誕生石と言っても、こんな風に色々な特徴の石があるんですね。

講座の終わりに

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この「親子で学ぶ誕生石講座」では、一般的に知られていない宝石を主にご紹介しました。

オパールと言えばこれ!
トルマリンと言えばこれ!

……ということではなく、それぞれにそれぞれの特徴があります。

子どもたちも同じですね。みんなが同じになるわけではなく、誰しも個性があり、輝いています。子どもにどんな風に成長してほしいのか、そんな願いを宝石に込めて、贈りものにするのはいかがでしょうか?

全く同じカラーが存在しない個性的なパーティカラードトルマリン、特徴的な模様を見せるエッグインオパールなど、子どもと一緒に好きな宝石を探す時間を、ぜひ楽しんでいただければと思います。

こちらの講座では10月の誕生石についてお話しましたが、それ以外の誕生石についてもご希望を頂ければ、またセミナーでお伝えしていきたいと思います。
こんな風に、皆様に宝石を身近に感じていただけるよう、これからも講座を開催していきます。ご縁がありましたら、ぜひご参加ください。


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