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お助け屋さん

妖精は皆に「幸せの種」を届けるのも仕事のひとつですけど
不思議不思議の妖精だって力が足りなくなる時もあって
そんな時は明け方を待たずに家に戻って休みをとるんだけど
助けたい人、助けて欲しい人が残っていると、そうもいかないので
緊急で力を足さなければいけません。
その時に活躍するのが「お助け屋」さんです。

空を飛びながらの"ラミパスコール"です。
「もしもし。シェリーヌですがお助け屋さんの
 ringoさんですか?」
    「はいはいヘルプですね。そのままラミパスコールを
    出しておける力は残っていますか?」
「はい、なんとか」
    「それではすぐに伺います」
と、ringoさんは言い終わるか終わらないかのうちに飛び立ちました。
(どうも、そのあとすぐに私が伺ったみたいです)

シェリーヌさんが飛びながらラミパスコールを続けていると
すぐに森の沼の水を引き上げならringoさんがやってきて
   「大変だったでしょ。まずは身体を冷やしますね」
と言いながら沼の水を霧にして身体を冷やしてくれながら
今度は反対側から虹を呼び寄せました。
虹からはグングンと強い力パワーが注ぎ込まれて
あっと言う間にシェリーヌさんは元気になりました。
「ありがとうringoさん。元気がでましたよ。」
    「それではご苦労さまですが、次の方のところに
    幸せを届けに行ってあげてくださぁ〜い」

ringoさんはニコニコしながら
    「これでラミパスコール終了しま〜す!!」
と言いながらさよならをしてくれています。

まもなく夜が明けます。
きっとシェリーヌさんも最後の方の夢の中に入り込んで
幸せの種を蒔き終わるでしょう。

   「みんな幸せになぁ〜れ」
残った虹の力を地上に蒔きながら
ringoさんは帰るのでした。


 
   「・・・・あっ!取材の人が待っているのか・・・」

なかなかこれで妖精の世界も夜は忙しいらしいです。

注釈:ラミパスコール。
   いわゆるテレパシーのようなもので
   妖精の世界ではよく使われている連絡手段で
   時には今回のようにGPSの役割もして便利らしいです。


と、言うことで妖精のお仕事シリーズ第二弾でした。
明日は取材メモがまとまればringoさんのインタビュー記事になりますが
ちょっと無理かなぁ。

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