成長する子供の夢

私には今小学校低学年の娘が一人います。
娘が生まれるン十年前から夢を意識して生きていましたし、娘の入園と同時に私の最初の師匠の更に師匠に当たる方のところへ通い始めたので、娘の夢の話はずっと記録を続けています。
いろんな夢を見ていますが、幼稚園の頃の一大シリーズは『駅と電車』の夢です。

最初に話してくれたのは三歳になったかならないかの頃、幼稚園入園を控えたプレクラスに月二回通っている時期でした。
内容は
「A駅(自宅最寄り駅)で電車に乗ろうとしていたら、線路に落ちてしまう」
でした。
起きてすぐドキドキした様子でしがみついてきたのを覚えています。

この時は咄嗟に
①電車に乗る時にいつも注意されるので心配が出て来た
②前世
という解釈が浮かびましたが、その後自分のノートと夢辞典を見直し、夢での電車には「社会との関わり」の意味もあることを確認しました。

娘は一人っ子で、入園前は夫の単身赴任先と自宅の行ったり来たりが多く、特定のお友だちができにくい環境だったので、周りに合わせる必要もなく、好きにひょこひょこ動き回る子供でした。
プレ入園ではみんなでのお歌や手遊びへの参加もそこそこに、やんちゃな男の子達と走り回ってばかりでした。
私も「お話はちゃんと聞くんだよ」と言った記憶もありますし、おばあちゃんや夫も一緒に「幼稚園、入れてもらえなくなるよ」くらいは言っていたと思います。
娘がどう取ったのかは分かりませんが、この夢の前後から突然きちんと体育座りをして、保育にちゃんと参加し始めました。
そして入園後、だんだんと園児さんらしくなっていく中では、線路に落ちたあとにはアンパンマンやミッキーマウス、スーパー戦隊達が助けてくれて、ホームに戻れるようになり、そのパターンの夢を繰り返し見るようになりました。

このパターンが進化したのは年中さんになった頃だったでしょうか。娘は電車に乗れるようになりました。ですが、
「お母さんが先に降りちゃって困っていたら、別の車両からお父さんが来て、A駅から一緒におうちに帰ったら、お母さんが『お帰りー』って出迎えてくれた」
となりました。
この頃の娘はますます幼稚園が大好きになり、自主的に延長保育に参加していました(幼稚園も延長保育利用の条件もなく、少人数の園で当時はゆとりもあり、いつも快く受け入れてくれていました)。

この間私がしていたことは、夢の話をじっくり聞いて、怖がっていれば抱き締めてやり、
「怖かったね。起きている時にそうなると困るから、いつも手を繋いでいようね。お母さんといれば大丈夫だよ。」
と、現実の怖さを軽くするような言葉掛けをしていました。

夢は、その人の心模様のなんらかの表れ、ということは、割りに広く受け入れられていることだと思います。
特に小さい子供は上手に言葉で心を説明できませんから、夢の体験は現実生活の「翻訳文」と考えます。
娘にとって入園する前は
「電車に乗る前に線路に落ちる」ような気持ちで、入園後は
「迷子になりかけるけど、お父さんが来ておうちに帰れる」
ような気持ちでいたようです。

私はなにせ母ですので、無理に解釈、分析はしません。
近すぎて、思い入れが強すぎて分からないし、娘の夢だからです。
夢の話をしてくれたら、自分もその夢を見ている気持ちで
「そのときどんな気持ちだったの?」
「そうしたらどうなったの?」
と聞いています。
夢を一緒に追体験することは、現実生活を送る子供に心を添わせることと同じと信じています。

今も娘は夢の話をしてくれます。
いろいろ現実生活の話もしてくれますが、
「お母さんに言いたくないこともあるけど、嘘はついてない」
と言っていて、それでいいと思っています。
夢の話をしてくれているうちは大丈夫だと思っています。

しばらくはちょっとした違いはあれど、大体同じパターンの夢を繰り返し見ていましたが、しばらくしてこの夢のシリーズは次の段階を迎えます。
続きはまた次回お届けします。

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