第2回 オルコックアラビアン その1

日本では芦毛の始祖として知られ、スターホースでも出現してくる有名な始祖の1頭です。

品種 アングロアラブ(純血種)
性別 牡
毛色 芦毛
生年 1712?
没年 不明
父 Curwen's Bay Barb
母 Old Wen Mare
FNO F11
産地 トルコ/コンスタンチンノーブル(現在のイスタンブール)
馬主 不明
生産者 サー・J.パーソンズ
所有者
チャールズ・ペルハム氏
ロバート・サットン
オルコック氏
第2代アンカスター公
など

別名
Pelham's Grey Arab

こちらがオルコックアラビアンです。

画像8

まずは血統表をどうぞ

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父はカーウェインズベイバルブ(Curwen's Bay Barb)
母はオールドウェンメア(Old Wen Mare)
母の父オーボエ(Hautboy)

血統表を見ていただくとわかるのですが、父のカーウェインズベイバルブは鹿毛です。
では、芦毛の血がどこから来たのかというと母が芦毛となっており、母の父オーボエ、その父ダーシーズホワイトタークが芦毛となっているので芦毛の血はここから来たものだということがわかると思います。
残念ながら、直系は滅んでしまっていますが、現在の競走馬にも大きな影響を与えています。
現在の芦毛の馬を辿っていくとほぼこの馬にたどり着くことができます。
海外の芦毛馬の一部はたどり着かない場合がありますが日本の芦毛馬は全てこの馬にたどり着きます。
辿り方としては、芦毛は父か母のどちらかが芦毛でないと生まれないので芦毛を辿っていくとたどり着くことができます。
1722年に亡くなったという説もありますが1726年生まれの子馬が存在することと矛盾しており死亡日は不明。

では、ゴールドシップを例にたどっていくことにしてみましょう。
ゴールドシップの場合母のポイントフラッグが芦毛ですのでここから辿っていきます。
ポイントフラッグ→メジロマックイーン→メジロティターン→メジロアサマ→スヰート→ファーストフィドル→ロイヤルミンストレル→テトラテマ→ザテトラーク→ロアヘロド→ルサマリタン→ルサンシー→ジェムオブジェムス→ストラスコナン→スーベニア→チャニクリアー→ウィム→ドローン→マスターロバート→スピンスター→サーピーターメア→バブ
バブ(Bab)は両親ともに芦毛です。
どちらから辿ってもオルコックアラビアンにたどり着くことができます。
父ボルドーの場合
ボルドー→サイネットメア→サイネット→ブロッサム→クラブ→オルコックアラビアン
母スペランツァの場合
スペランツァ→ヴァーゴ→レグルスメア→クラブメア→クラブ→オルコックアラビアン

実際に血統表で見るとこうなります。
色で囲っているのが芦毛のラインになります。

画像2

画像3

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Bab

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行き着いたCrabの先の血統表です。

画像7

どうでしょう?
わかっていただけましたか?

では主なサイアーラインを見てみましょう

Alcock's Arabian
┣Tipler
┣Crab 1722
┃┣Grey Ward 1731
┃┣Crab (Routh)<Ancaster Grasshopper> 1731
┃┃┗Valiant 1747
┃┣Rib 1736
┃┃┗Sober John 1748
┃┣Sloe 1740
┃┃┗Sweeper 1751
┃┣Bustard 1741
┃┃┣Dorimond 1757
┃┃┗Gamahoe 1759
┃┣Black-and-all-Black1743
┃┣Allworthy 1744
┃┣Locust 1744
┃┣Why Not 1744
┃┣Oroonoko 1745
┃┣Othello (Portmore) 1746
┃┣Spectator 1749
┃┃┣Pagan 1761
┃┃┣Mark Anthony 1767
┃┃┃┗Aimwell 1782
┃┃┗Vandal 1770?
┃┣Othello (Kingston) 1746
┃┃  True Briton 1757
┃┣Crab (Shepherd) 1747
┃┃┗Lath (Protector) 1763
┃┃ ┣Laburnum 1780
┃┃ ┗Selim 1759
┃┗Brilliant 1750
┃ ┗Antelope 1760
┗Gentleman 1723

ではここからはオルコックアラビアンに関する外国の記事を見てみましょう。

The Alcock Arabian was also known as Mr Pelham's Grey Arab. Although he failed to sire an enduring male line, his male line descendants had some influence on the breed for several generations through his son Crab. Some modern day grey Thoroughbreds can trace in an unbroken grey line to the Fairfax Morocco Barb born in 1633 including Native Dancer.

オルコックアラビアンはペルハムズグレイアラブとしても知られています。永続的なサイアーラインの確立には失敗したが牡の産駒は産駒であるクラブを通して数世代に渡り影響を与えました。現代のネイティヴダンサーからフェアファックスモロッコバルブ(Fairfax Morocco Barb)(1633)に至るまで芦毛のサラブレッドは芦毛の切れ目のないラインでたどることができます。

今回は以上になります。

次回はもう少しほかの記事も見てみたいと思います。

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