世界の競馬 Vol.1 アルゼンチン競馬 <第19回 リーディング情報 騎手 総括>

前回と、前々回で2009-2010シーズン以降の騎手リーディングを見てきました。

今回は振り返ると同時に違う角度からも見てみたいと思います。

ではまず順位を振り返ってみましょう。
※リーディング上位20位以内に入った数が多い順に並べてあります。
※対象は過去10シーズンリーディング上位20位以内に入ったことがある騎手です。

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Falero Pablo Gustavo騎手はすべてのシーズンで5位以内に入り、リーディングに輝くこと4度。
アルゼンチンNO.1騎手と言っていいのではないでしょうか?
Ortega Pavon Eduardo騎手、Noriega Juan Carlos騎手も過去10シーズン全てで上位20位以内に入っています。
Ortega Pavon Eduardo騎手は2017-2018シーズンにリーディングに輝いています。
Noriega Juan Carlos騎手はリーディングこそありませんが安定して成績を残している印象ですね。
Domingos Altair騎手、Villagra Juan Cruz騎手、Calvente Gustavo Emiliano騎手が9度です。
Ricardo Jorge Antonio騎手は8度でリーディングにも3度輝いています。
それ以外では、Fernandez Goncalves Francisco Leandro騎手は近年成績を上げている騎手ですね。
何名かの騎手は後ほどピックアップしてプロフィールを見てみたいと思います。

では過去10シーズンの勝利数トップ20の騎手を見てみましょうか。
分かりやすいように色分けしています。
  赤  =300勝以上
 ピンク =200勝以上
薄いピンク=100勝以上
 グレー =20位以下の時の勝数
と、なっています。

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Falero Pablo Gustavo騎手はなんと2500勝超えですね。
300勝以上が3度、200勝以上が6度と、驚異的と言っていい成績ですね。
Ricardo Jorge Antonio騎手は1800勝超え、Ortega Pavon Eduardo騎手は1700勝超えと、こちらも素晴らしい成績です。
1000勝を超えているのは7名。
この中ではFernandez Goncalves Francisco Leandro騎手は、6シーズンで1200勝で2018-2019シーズンは300勝を超えています。
こやってみると安定して成績を残すことがいかに難しいことなのかがよくわかりますね。

ではここまで見てきた中で数名の騎手にスポットを当てて見てみたいと思います。
見ていこうと思うのは
・Falero Pablo Gustavo騎手
・Ortega Pavon Eduardo騎手
・Noriega Juan Carlos騎手
・Ricardo Jorge Antonio騎手
・Fernandez Goncalves Francisco Leandro騎手
の5名を見てみたいと思います。

では各騎手を見る前にこちらを見てください。
世界の騎手の勝利数の記録です。
この中の青線のJorge Ricardo騎手と、赤線のPablo Falero騎手も出てきます。

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日本人騎手も名前がのっていますね。
日本人で最も多いのは的場文男騎手で7262勝(9位)、次が佐々木竹見騎手で7153勝(10位)となっており2人がトップ10入りしています。
JRA最多は武豊騎手でJRA4124勝、地方197勝、海外118勝の合計4439勝です。

・Falero Pablo Gustavo騎手
(パブロ・グスタボ・ファレロ)

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国籍 ウルグアイ
14歳でデビュー、1991年アルゼンチンに移籍。
アルゼンチンでは幾度となく大レースに勝利しており、Gran Premio Ciudad de Buenos Airesを8度、Gran Premio Copa de Oro、Gran Premio Criadoresを7度、Gran Premio Enrique Acebalを6度などアルゼンチンのG1だけでも上げればキリがないほどです。
2019/11/30時点での通算勝利回数は8617勝で、世界で6位です。
そして今年の11月に
"El proximo 14 de diciembre, cuando se corra el Gran Premio Carlos Pellegrini en San Isidro, me retiro"
「12/14にサンイシドロ競馬場で行われるカルロス ペレグリーニ賞をもって引退する」
と、発表がありました。

こちらが記事


・Ortega Pavon Eduardo騎手
(エドゥアルド・オルテガ・パボン)

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1985年10月13日生まれ
国籍 パラグアイ


・Noriega Juan Carlos騎手
(フアン・カルロス・ノリエガ)

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国籍 アルゼンチン
1988年デビュー
細かい数字まではわかりませんが、通算勝利数は4000勝以上
ちなみに、Montaste caballos de famosos?(有名な馬には乗りましたか?)との問いに彼は、「Si, corri con un caballo de Maradona. Se llamaba Indri. (はい、マラドーナの馬に乗ったことがあります。インドリという馬でした)」と、答えています。

Noriega Juan Carlos騎手の紹介ページ


・Ricardo Jorge Antonio騎手
(ジョルジ・アントニオ・リカルド)

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1961年9月30日生まれ
国籍 ブラジル
1976年デビュー
ブラジルとアルゼンチンが主戦場。
通算勝利数はなんと12972勝。
世界中を見渡しても10000勝以上を記録した騎手はたったの二人、Russell Baze(ラッセル・ベイズ)騎手とリカルド騎手のみで、2019/11/30時点でわずか70勝ほどの差でリカルド騎手が世界一の勝利数を誇ります。
2007年には年間440勝を記録。


・Fernandez Goncalves Francisco Leandro騎手
(フランシスコ・レアンドロ・フェルナンデス・ゴンカルベス)

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1990年4月8日生まれ
国籍 ブラジル
2008年デビュー
2013年にアルゼンチンに移籍
わずか6年で1200勝を上げる大活躍
このままアルゼンチンにとどまるのならば、おそらく今後彼の時代になるでしょうが、是非世界の舞台で見てみたい騎手。
彼の騎乗映像も見ましたが、南米ではなく世界の舞台に出てくればダミアン・レーンやオイシン・マーフィーに並ぶ若手の有望株と呼ばれるほどの実力があると思います。
JRAの調教師さん、もしくは馬主の皆さん、一度短期免許で日本に呼んでみませんか?

今回は以上になります。

次回から一月ごとに重賞の結果を見ていきたいと思います。

>次回予告<
2018-2019シーズン 重賞(2018年7月)

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