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函館記念の重賞データ分析&注目血統
本記事では函館記念のレース傾向&注目血統を紹介しています。
「どんなレースでどんな血統が強いのか」を解説しておりますので、予想の参考になればうれしいです!週始めにはYouTubeでライブ配信をしておりますので、お時間の合う方はそちらも覗いていただけますと幸いです!
≪坂上 明大(Sakagami Akihiro)≫
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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函館記念のデータ分析
日時:2022年7月17日(日)
コース:函館芝2000m
条件:GⅢ・3歳以上・ハンデ
まずは枠別成績。過去10年で見ると1~4枠(8.8.4.59/79)、5~8枠(2.2.6.70/80)と内有利が顕著な重賞といえます。元来、内有利の函館芝2000mが舞台なのに加え、2019年以前はBコース替わり初週に行われたためその傾向はより強かった印象を受けます。ただ、今年は2020年と同じBコース替わり2週目の開催。同年は7枠14番の15番人気アドマイヤジャスタが外差しで勝利しました。さらに、今年は3週前の降雨から馬場が傷み始め、今週も金曜~日曜にかけて雨予報。水捌けの悪い函館競馬場ということもあり、さらに馬場が悪くなることが予想されます。コース自体は内有利と理解しつつも、当日のトラックバイアスはしっかりとチェックする必要がありそうです。
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次にクラス別成績。函館記念はトリッキーな条件のうえにハンデ戦のため、格下馬でも通用して不思議ではない舞台です。ただ、実際は重賞組の方が圧倒的に結果を残しています。これには「格下馬の出走がほとんどない」ことと「巴賞組の斤量設定」が大きく関係していそうです。
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「格下馬の出走がほとんどない」については、函館記念はサマー2000シリーズの2戦目ということからほぼ毎年フルゲートで行われる人気重賞です。そのため、軽斤量が設定される格下馬の出走がほどんどありません。
また、「巴賞組の斤量設定」については、最重要ステップレースである巴賞の好走馬には重斤量が設定されるため、相対的に重賞組に有利な斤量設定になる傾向にあります。巴賞はOP特別、かつ平均出走頭数11.8頭という少頭数で行われることが多いレースのため、レースレベルは例年低め。ただ、その上位馬には重賞組と同程度の斤量が課せられるため、巴賞で好走すると函館記念でのハードルはかなり高いものになってしまうわけです。巴賞組で狙うなら、力を出し切れずに敗戦し、今回は軽斤量という馬がベターでしょう。巴賞組の前走着順別成績は以下の通り。
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函館記念の注目血統
洋芝、水捌けの悪い函館競馬場、1周距離1651.8m(Bコース)、梅雨時季などから馬力と底力が求められる傾向にある函館記念。過去10年の平均ラップからもペースの緩みが少ないタフな重賞であることがわかります。
函館記念の平均ラップ(過去10年)
12.4-11.0-11.8-12.0-12.2-12.0-12.1-12.0-11.9-12.3
まず注目に挙がるのはRoberto。パワーとスタミナに長けた同馬の血が活きることは当然と言えますが、さすがに50年以上も前の競走馬だけにその血を呼び覚ます仕掛けは必要でしょう。父方のアベレージを大きく下げているハービンジャー産駒は6代目にRobertoが入る形です。過去10年では1頭しか出走がないですが、直接インブリードする形はその代表的な策。ちなみに、2020年2着馬ドゥオーモ(13番人気)は母がRobertoを3×4でインブリードする形でした。他では、Kingmambo(≒ジェイドロバリー)と組み合わせる形も○。近年では、2021年2着馬アイスバブル、2020年2着馬ドゥオーモ、2019年3着馬ステイフーリッシュ、2017年3着馬ヤマカツライデン、2015年3着馬ヤマカツエースがこれに該当します。
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次に注目するのはステイゴールド。荒れ馬場やトリッキーなコースに強いサンデーサイレンス系種牡馬の代表格です。特に、今年は雨予報ですから、道悪馬場を得意とするステイゴールドの血には注目でしょう。また、同馬のパワー源であるノーザンテーストもそれ単体として注目の血統です。
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