【続・重賞血統査定】凱旋門賞の全出走予定馬を血統診断!
◆凱旋門賞の上位人気馬(東スポ競馬WEB)◆
ザラケム
母Harem Mistressはデインヒルの3×4などを持つマイラー血統。父Zarakは2017年サンクルー大賞を制したDubawi産駒で、その母は2008年凱旋門賞などフランスのGⅠを5勝した名牝Zarkavaという超良血馬です。本馬自身、Mill Reefの5×4を持つなど末脚の伸びに優れた血統構成であり、凱旋門賞適性は高いフランス産馬といえるでしょう。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★
ファンタスティックムーン
3代母Fraulein Tobinはフランス牝系の混血馬ですが、本馬はその上にLomitas、Jukebox Jury、Sea The Moonと乗った重厚な配合形。Surumuの5×5やSadler's Wellsの5×4など長距離種牡馬のインブリードも持ち、スタミナが求められる条件で強さを発揮する2023年独ダービー馬です。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★
マルキーズドゥセヴィニエ
1956年仏オークス馬Apolloniaにフランス血脈を掛け合わせてきた配合形で、半兄には2011年パリ大賞などGⅠ4勝のMeandreがいます。Siyouni産駒の本馬は1600~2000m路線でGⅠ勝ちを積み重ねていますが、父は凱旋門賞馬Sottsassを出すなど芝2000m以上のGⅠ馬も多く出しており、本馬も軽い馬場や瞬発力勝負なら2400mも難なくこなしてきそうです。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
アヴァンチュール
母Balladeuseは2010年サンクルー大賞勝ち馬Plumaniaの半姉で、自身もGⅡロワイヤリュー賞の勝ち馬。Herbagerの4×4を持つ長距離馬で、Sea The Stars産駒の本馬も芝2400~2500mの重賞で2勝を挙げています。配合のバランスも悪くありませんが、その反面強力な武器がない決め手に欠けるタイプともいえるでしょうか。ちなみに、3代母Featherhillは日本ではキンシャサノキセキが出たラインとして知られています。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★
アルリファー
3代母My Emmaはヴェルメイユ賞とヨークシャーオークスを制したGⅠ2勝馬。Wootton Bassett産駒の本馬はNureyev≒Sadler's Wellsの4×3といった欧州の主流血脈を抑えつつ、ZafonicやDarshaanなどの瞬発力に優れた血も併せ持っており、スピードとスタミナのバランスの取れた凱旋門賞向きの配合形です。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
シュルヴィー
Storm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡの3×5を持つChurchill産駒。血統表上は芝マイラーの印象が強く、欧州よりも北米での走りを見てみたい馬。少々軽過ぎる感は否めません。
適性評価:★★★ 素質評価:★★
アヤザーク
3代母Singing Larkの全兄に1992年凱旋門賞馬Suboticaがいる一族。ただ、母Haya CityはElusive City×Pivotalという短距離血統で、Zarak産駒の本馬もGone Westの血を4×4でインブリード。スピード面が勝ち過ぎている感があり、今年は距離を短くして初のGⅠタイトルを手にしてもいるだけに、再度の距離延長はプラス材料とはいえないでしょう。
適性評価:★★★ 素質評価:★★★
サンウェイ
2021年英チャンピオンS優勝馬Sealiwayの全弟。母はKenmareの3×4などを持つフランス産のマイラー血統で、Galiway産駒の本馬もBlushing Awayの3×4を中心にスピードを強化した配合形。兄の活躍からも中距離適性が高そうで、英セントレジャーでも3着と好走していますが、距離短縮での一変に注意したい良血馬です。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★
セヴェナズナイト
KingmamboやDarshaanなどスピードのある血も兼備していますが、やはり目立つのは欧州の大種牡馬Sadler's Wellsの3×3。3代母Slenderellaが1984年独オークス馬でもあり、相対的には道悪馬場の消耗戦の方が高いパフォーマンスを発揮してくれそうです。
適性評価:★★★★ 素質評価:★★
デリウス
母母Wosaitaは1990年仏オークス馬Rafhaの半妹。本馬はアーテイアス、ジェネラス、Daylami、Frankelと瞬発力に優れた種牡馬を掛け合わせており、Miswakiの4×4も凱旋門賞と相性の良い仕掛けです。2年連続でFrankel系が勝利し、昨年は1~3着独占。唯一のFrankel系産駒という点も評価せざるを得ないでしょう。配合面では最も高い評価を与えたい注目馬です。
適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★
コンティニュアス
Saxon Warriorなどが出る英国クラシック牝系に属し、本馬はパカパカファーム生産のハーツクライ産駒。日本では重過ぎる配合形ですが、ヨーロッパでは比較的軽い部類。昨年の凱旋門賞では5着と善戦しており、凱旋門賞適性は決して低くありません。ただ、今年の馬場では...。
適性評価:★★★★ 素質評価:★★★
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?