【備忘録】競馬において最も勝ちやすい券種

競馬で安定的に勝ち続けられる券種は何かを数字とデータで検証していきたいと思います。
まず、他所の引用になりますが中央競馬の平均配当の調和値(稀に起きる大波乱レースの外れ値等を小さく評価し、出現率によって重みづけをした真の平均配当)がこちら

単勝 405円 中央値490円
複勝 207円 中央値210円
馬連 1192円 中央値1910円
馬単 2172円 中央値3650円 
ワイド 600円 中央値850円
三連複 2618円 中央値5400円
三連単 12222円 中央値30510円

はい。これがもっとも平均的な配当となるわけです。
続いて的中率を券種事に確認します。

【単勝】(1着馬のみ)n=18頭の馬は18通りですので、

■的中確率は、1/18

【WIN-5】(指定された5レースの単勝をすべて的中する馬券)

WIN-5組み合わせは18x18x18x18x18=1889568通りですので、

■的中確率は、1/1889568 です。

【複勝】n=18頭の馬(1・2・3着馬が配当対象)は、

18頭の内=3頭が配当対象になりますので、

■的中確率は、3÷18=1/6 です。

【馬単】n=18頭の馬での的中確率の公式は、n(n-1)

18x(18-1)=18x17=306通り

■的中確率は、1/306 です。

【馬連】n=18頭の馬での確率は、【裏表も有効】ですので、

公式は、n(n-1)/2=18x(18-1)÷2=153通り

■的中確率は、 1/153と、なります。

【枠連】8頭の場合は、

8枠制になり1つの枠が固定の【裏表も有効】ですので、

公式は、n枠(n-1)=8枠x(8-1)÷2=28通り

■的中確率は、 1/28と、なります。

但し9頭以上では8-8/7-7/6-6枠のゾロ目馬券が発生します。

18頭では、1-1のゾロ目も発生しますので、

28+8=36通りになります。この場合の公式は;

(8-7)+(8-6)+(8-5)+(8-4)+(8-3)+(8-2)+(8-1)+(8-0)=36通りです。

■的中確率は、 1/36と、なります。

【ワイド】n=18頭の馬で【裏表も有効】ですので、

★【ワイド】の確率は、上記の【馬連】の確率と同じです。

公式は、n(n-1)/2=18x(18-1)÷2=153通り

★【ワイド馬券】は三通りの組合わせが払い戻し対象馬券ですので、

153/3=51 となり、

■的中確率は、1/51と、なります。

【三連複】n=18頭の馬での確率は、

(1・2・3着順序不同)【裏表も有効】ですので、

公式は、n(n-1)(n-2)/(3X2)

18x(18-1)x(18-2)÷(3x2)=816通り

■的中確率は、 1/816と、なります。

【三連単】n=18頭の馬三頭一組の確率公式は、n(n-1)(n-2)

18x(18-1)x(18-2)=18X17x16=4896通り

■的中確率は、 1/4896と、なります。

①三連単【BOX購入買い】の公式=(n-0)(n-1)(n-2)

n=3頭=3x2x1=6通り

n=4頭=4x3x2=24通り

n=5頭=5x4x3=60通り

n=全18頭=(18-0)x(18-1)x(18-2)=18x17x16=4896通り

■的中確率は、1/4896です。

★以下のn'は、全18頭のうち【三連単】の各組選択馬数です。

①三連単【軸一頭固定ながし】→公式=n'(n'-1)

・軸一頭が固定されますので n'=18-1=17頭が基数になります。

流す頭数での公式は、流す頭数(n')=1・n'(n'-1)

流す頭数n'=3頭=1x3x(3-1)=6通り

流す頭数n'=5頭=1x5x(5-1)=20通り

他17頭=1x17x(17-1)=17x16=272通り

■的中確率は、1/272 です。

②【1頭軸固定マルチ】 計算公式=3・(n'-2)・(n'-1)

n'=他2頭=3x(3-2)x(3-1)=6通り

n'=他3頭=3x(4-2)x(4-1)=18通り

n'=他4頭=3x(5-2)x(5-1)=36通り

n'=他(18-1)頭=17頭=3x(18-2)x(18-1)=816通り

■的中確率は、1/816 です。

③【2頭軸固定マルチ】 計算公式=(3x2x1)n'=6n'

・軸二頭が固定されますので n'=18-2=16頭が基数になります。

n'=他1頭=6n'x1=6n'=6通り

n'=他2頭=6n'x2=12通り

n'=他3頭=6n'x3=18通り

n'=他(18-2)頭=16頭=6n'x16=96通り

■的中確率は、1/96 です。

はい、お疲れ様でした。
この的中確率と平均配当を使って式を立てれば、券種の最適解が見えてきます。
三連単(マルチ・フォーメーション)は、三連複の6倍点数が必要になりますので、
三連単の配当が三連複の6倍を超えていれば三連単のほうが高効率になります。
三連複 2618円 中央値5400円
三連単 12222円 中央値30510円

三連単の平均配当は三連複の6倍を超えていません。なので三連複>三連単が成立します。(あくまで平均を基準にした時の場合です。もちろん三連単のほうが高配当になるケースは多々あります)

続いて2連系券種(枠連除く)を検証。枠連はだいたい馬連のようなもんなので除きます。
同的中率にするには馬単は馬連の2倍点数が必要になりますので、配当が2倍以上ついているなら馬単のほうが高効率になります。
馬連 1192円 中央値1910円
馬単 2172円 中央値3650円 

はい。2倍ついていませんね。よって馬連>馬単となります。

続いてワイドと馬連の比較です。
ワイドは馬連の3倍的中しやすいため、馬連がワイドの3倍以上の配当がついていれば、馬連のほうが高効率になります。
馬連 1192円 中央値1910円 
ワイド 600円 中央値850円

3倍どころか2倍にも届いていません。よってワイド>馬連になります。

次に、三連複とワイドの比較をします。
ワイドは三連複の総流しと読み替えられます。
ワイド 600円 中央値850円
三連複 2618円 中央値5400円

ワイドと三連複の配当差は4.3倍程度です。
つまり、三連複でワイド以上の配当をコンスタントに取るには、ワイドの点数の4~5倍以下に抑えないといけないわけです。
これはレースや予想のレベルによって異なってきますが、おおむね下記のような感じです。
ワイド3頭ボックス(3点)=3連複フォーメーション3-3-7、8頭(13~16点)
ワイド1点=3連複軸二頭流し1-1-4~5頭

ワイドは常に3頭目を総流しできているのと同じ意味なのに、3連複に換算すると紐を極端に絞らないといけません。私はワイドのほうが高効率だなと思います。(ただし、ワイド1点と三連複軸二頭総流しを全レースで比較すると三連複のほうが回収率が良いというデータもありますので、大穴を拾えるなら三連複のほうが高効率になりそうです。)

よってワイド≧三連複といったところでしょうか。

次に馬連と三連複の比較です。
馬連 1192円 中央値1910円
三連複 2618円 中央値5400円

馬連の的中率は1/153、三連複の的中率は1/816
馬連は1,2着固定になりますので、三連複の的中率を3倍に換算すると見えてきそうです。
すると三連複は1/272
272/153=約1.8となりますので、馬連の1.8倍以上三連複がついていれば、三連複のほうが高効率ということになりそうです。
2618÷1192=約2.2となりますので、三連複>馬連が成立しました。
三連単は1/4896×3=1/1632
1632÷153=10.6です。
馬連 1192円 中央値1910円
三連単 12222円 中央値30510円
12222÷1192=10.25なので、ぎりぎり馬連>三連単ということになりそうです。馬単は1/306なので、
1632÷306=5.33
馬単 2172円 中央値3650円 
三連単 12222円 中央値30510円
12222÷2172=5.62
三連単>馬単になります。

続いて単複です。

複勝は単勝の3倍当たりやすいですが、配当差は
単勝 405円 中央値490円
複勝 207円 中央値210円
約2倍ですね。この時点で複勝>単勝が確定します。
単勝とワイドを比較します。
単勝的中率は1/18、ワイドは1/51
51÷18=2.83なので、ワイドの配当が単勝の2.83倍以上ついていれば、ワイドのほうが得ということになります。

単勝 405円 中央値490円
ワイド 600円 中央値850円

600÷405=1.48
全然届いていません。よって、単勝>ワイドになります。

これで、全ての分析が確定しました。
複勝>単勝>ワイド>三連複>馬連(枠連)>三連単>馬単

数学的に分析すると、最も効率の良い券種は「複勝」ということになりました。意外にも、馬単が最下位でした。
ただこれはあくまで平均的な配当を元に出した効率であり、競馬はレース結果によって配当が変化しますので、左に行くほど本命党と相性の良い券種、右にいくほど穴党と相性の良い券種ということになりそうです。
高松宮記念なんかは、三連複が最も良い配当効率になっていましたからね。ワイドなんかより遥かにお得な結果でした。
三連単、馬単は「着順を指定できる」性質をうまく使わないと、ほかの券種より高い効率を出すことは難しいということです。
逆に本命党なのに右側の券種を選択すると痛い目にあいそうです。
本命党は単複がベストですね。なお、複勝を選択しても、平均配当2倍以上かつ的中率50%以上を出さないと回収率は100%を超えません。競馬で回収率100%を超えるということがいかに難しいかよくわかりますね。

これを理解しておけば、自分に合ったスタイルを見つけるのに役立ちそうです。

以上、備忘録でした。

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