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日本ダービーの予想

エフフォーリアが皐月賞で2着につけた0.5秒差はオルフェーヴル以来の衝撃。ダービーを勝ち2冠馬となるのか、それとも他馬の逆転はあるのか。
今週はエフフォーリアとディープインパクト産駒の取捨、とっておきの穴馬にポイントを絞ってnoteにしました。

エフフォーリア

さっそくですが、皐月賞でエフフォーリアのように2着を引き離して勝った馬がダービーでどうだったか見ていきます。

■皐月賞を着差0.4秒以上で勝った馬

皐月賞着差

皐月賞で2着馬に0.4差以上つけた馬は過去に6頭。
そのうち3頭が3冠馬。2頭が2冠馬。
ダービーに出走して着外になったのはゴールドシップのみという結果だった。
皐月賞0.4差以上勝利 ≒ 3冠馬級の馬
ゴールドシップ自体も4角2、3番手の馬が1着3着する流れを4角10番手から最速上がりで0.2差なので展開が向かなかったというのはある。
エフフォーリアは先行して速い上がりを使えるし、東京コースも2戦2勝でレベルの高かった共同通信杯を0.4差つけて勝利している。皐月賞が内から先行した馬有利だったのはあるにせよ、着差を考えると皐月賞組の逆転はかなり厳しいだろう。

血統

FireShot Capture 095 - エフフォーリアの血統表 - 競走馬データ - netke_ - https___db.netkeiba.com_horse_ped_2018105027_

父エピファネイア、父父シンボリクリスエス、母父ハーツクライは東京芝2400のG1で2着、3着止まり。エピファネイア以外のシーザリオ産駒もサートゥルナーリア、リオンディーズともに東京芝2400で凡走しており、ここで勝ち切れるか気になる点。
とはいえ父エピファネイアは昨年のオークス馬デアリングタクトを出しているし、ハーツクライも種牡馬として東京芝2400のG1勝ち馬を4頭出しており距離、コースともに不安は少ない。
デアリングタクトと同じくサンデーサイレンスの4×3クロスを持つ馬で、エピファネイア産駒の獲得賞金上位10頭までのうち9頭がこのクロスを持つ。
クラシックまでに成長する早熟性と、ロベルト系に足りないスピードやキレが補完されている印象。


騎手 横山武史
東京芝2400の経験は過去に19回有り。
1-0-0-18/19
わずか1勝で3着以内もその1回だけ。
ただし人気馬での出走が少なかったのは事実で、1勝も1番人気で上げている。
騎手の特性的にも先行して結果を残しているタイプだし、エフフォーリアも4戦全て4角4番手以内の競馬をしている。ここで意図的に下げるとは考えづらく、今回も先行競馬をするだろう。

エフフォーリアまとめ

エフフォーリアはキレキレというよりは先行しても速い脚を使えるというタイプなので、負けるとしたらスローで馬群が固まり末脚勝負になった時に何かに差されるというのはあるかもしれない。
マークされながら東京芝2400を先行して勝つのは難易度が高い。
武史がどこで仕掛けるかに注目だ。
若干不安な点もあるが、エフフォーリアがダービーを勝つ可能性は高いと思っている。

ディープインパクト産駒

ここでは今回6頭出走するディープインパクト産駒について分析する。
というのもオークスと同じくダービーもディープインパクト産駒が圧倒的な成績を残しているからだ。

■過去10年のダービーで3着以内馬を出した種牡馬別成績

ダービー種牡馬別


ちなみに過去10年のダービーで3着以内馬を輩出した種牡馬は上記の12頭だけ。オークスの19頭と比較して偏りがあることがわかる。
そしてダービー馬を出した種牡馬はディープ、キンカメ、ハーツ、ステイというチャンピオンサイアーのみ。ディープ産駒が圧倒的ではあるが、連対率ではハーツクライの方が上だ。
今回ディープ産駒とハーツクライ産駒が複数出走するが果たして時代は変わるのか。

ダービーでのディープ産駒取捨

①前走馬体重450キロ以上
前走馬体重450未満だったディープ産駒はダービーで3着以内無し
ダービーだけでなく牡馬のディープ産駒はG1で前走馬体重450キロ未満の場合
1-1-2-22/24
東京だと1頭も馬券になっていない

対象外
ディープモンスター
シャフリヤール


②前走3着以内で今回先行(4角4番手)の馬だと休み明けのダノンプレミアムを除き5頭中5頭が3着以内
コントレイル
ロジャーバローズ
ダノンキングリー
ディープブリランテ
トーセンホマレボシ

今回先行するかどうかの見極めだが、前走重賞で4角4番手以内の競馬で
3着以内になったディープ産駒
は5頭中4頭がダービーでも先行して3着に入っている。
ロジャーバローズ
ダノンキングリー
アドミラブル(ダービーでは追い込み)
ディープブリランテ
トーセンホマレボシ
上記に当てはまらずダービーで先行した馬では、ワグネリアンが皐月賞1番人気で、かつ弥生賞と東京スポーツ杯で4角4番手の競馬で馬券になっていた。コントレイルも皐月賞1番人気で、かつホープフルS4角2番手の競馬で勝利している。

A 前走重賞で4角4番手以内の競馬で3着以内になったディープ産駒
B 皐月賞1番人気の馬で過去に重賞で4角4番手以内から勝利

この2つをダービーでのディープ産駒ゴールデンパターンとしよう。
ちなみに中段から競馬したディープ産駒3頭(マカヒキ、サトダイ、ディーマジェ)で決まった2016年はAのゴールデンパターンに当てはまる馬がいなかった。サトノダイヤモンドはBのパターンに当てはまっている。
今回Aパターンに当てはまるのはシャフリヤールだけ。
Bパターンの馬は1頭もいない。

対象外
レッドジェネシス(4角5番手)
ディープモンスター
ヨーホーレイク
グレートマジシャン
サトノレイナス

ちなみにゴールデンパターンの馬で凡走したのはこの3頭
リアルスティール
ヒラボクディープ
アルジャンナ

リアルスティール
共同通信杯を勝ち、スプリングステークスを差して連対するという禁断のローテでさらに皐月賞を連対してしまうという疲労マックスの状態だった。

ヒラボクディープ
緩いペースの青葉賞勝ち馬。青葉賞自体がダービーでの好走に結びつきずらいのと、前々走の水仙賞もスローペース。とてもダービーで先行できる状態ではなかった。

アルジャンナ
G3経験のみで重賞勝ちもない。レベル的に足りない馬だった。

③G1で3着以内orG2で2着以内実績
ダービーで3着以内になったディープ産駒はこの条件を満たす馬のみ。
対象外
ディープモンスター
シャフリヤール
グレートマジシャン

④唯一の例外キズナパターン
ディープ産駒で唯一追い込みでダービーを勝利したのはキズナだけ。それは当然圧倒的な能力を示すものだと思うが、実際に1番人気になっているとおり、ダービー前からその能力を把握することができた。
キズナはダービーで2着のエピファネイアに0.1差の勝利。上がり3Fでは33.5とエピファネイアより0.4速い上がりを繰り出している。とてつもない末脚があるからこそダービーを追い込んで勝てたわけだが、それは前走までに既に示されている。
前走の京都新聞杯では上がり34.5の末脚だったが、上がりの速さで2位の馬は35.2とキズナは0.7も速い脚を使っている。さらに前々走の毎日杯では上がり2位の馬は3F35.4に対して、キズナは1.1秒速い3F34.3というとてつもない差し脚で勝利している。

ディープ産駒6頭 重賞で連対時の上がり3F実績

レッドジェネシス
京都新聞杯1着
上がり3F35.3(最速)
上がり2位の馬の3F35.4
0.1差

ディープモンスター
重賞での最速上がり実績無し

ヨーホーレイク
きさらぎ賞2着
上がり3F34.9(最速)
上がり2位の馬の3F35.3
0.4差

シャフリヤール
重賞での最速上がり実績無し

グレートマジシャン
毎日杯2着
上がり3F34.0(最速)
上がり2位の馬の3F34.1
0.1差

サトノレイナス
桜花賞2着
上がり3F32.9(最速)
上がり2位の馬の3F33.2
0.3差

これを見るとヨーホーレイクが良さそうだが、G3で2着のものだしそれよりも注目したいのがサトノレイナスだ。上の数値では32.9と上がり自体は速いものの上がり2位の馬との差は0.3差でとてつもないとは言い切れない。ただレースを見ると上がり2位のククナは1頭最後方で別の競馬をしていることがわかる。実際にサトノレイナスとククナのレースでの着差は0.7秒差もある。上がり3Fの比較対象をククナにするべきではなく3位の馬にしてみると、3着馬ファインルージュの33.7という数値になる。サトノレイナスはこれよりも0.8秒も速い末脚を使っているということだ。
G1でこのレベルの差の末脚というのは少なく、しかもマイル戦となるとなおさらだ。サトノレイナスはキズナ並みの末脚を使える馬という可能性があると思っている。

対象外
レッドジェネシス
ディープモンスター
ヨーホーレイク
シャフリヤール
グレートマジシャン

ディープ産駒取捨まとめ

4つのポイントを集計すると
レッドジェネシス  マイナス2
ディープモンスター マイナス4
ヨーホーレイク   マイナス2
シャフリヤール   マイナス3
グレートマジシャン マイナス3
サトノレイナス   マイナス1

今回出走するディープ産駒はダービーで好走するゴールデンパターンに合致する馬は1頭もいないが、サトノレイナスが過去唯一の例外であるキズナ並みの能力を持っている可能性がある。
ディープ産駒からはサトノレイナス1頭だけを指名したい。

とっておきの穴馬

ここまでエフフォーリアとディープ産駒6頭について見てきたが、実は以前からダービーで狙いたいと思っていた馬がいる。
その馬の人気がかなり低いのでとっておきの穴馬として推奨したい。

その穴馬はヴィクティファルスだ。
理由は血統と既に見せている能力、そしてローテーションだ。

■血統

FireShot Capture 098 - ヴィクティファルスの血統表 - 競走馬データ - net_ - https___db.netkeiba.com_horse_ped_2018104948_

ヴィクティファルスはダービーでディープ産駒以上に連対率の高いハーツクライ産駒で、母父ガリレオに母父ロベルト系、さらに母母父ニジンスキー系とかなり重い血統だ。エフフォーリアの父系と母系を入れ替えたような血統。ハーツクライ自体が晩成傾向にあり、この母系だと普通ならとても3歳春から活躍できるような血統ではない。スプリングSでも自信の◎を打ったが、重馬場で活きるような血統。それが共同通信杯でエフフォーリアの2着。シャフリヤール、キングストンボーイ、ステラヴェローチェを退けている。この世代のレースでは共同通信杯がレベルの高いレースだったことは明らかで、そこで2着だったことを忘れてはいけない。
そして次走のスプリングステークスだが、雨の重馬場の中4角9番手から最速上がりで差しきり勝ち。この瞬間に皐月賞の馬券から外そうと思った。

■ローテーション

春の中山芝中距離重賞というのが若駒には厳しい条件だということは歴史が証明している。弥生賞と皐月賞を連勝できるのは本当の名馬だけと言われる所以だ。ここではスプリングステークスの連対馬だけを取り上げる。

過去20年のスプリングステークスで
4角5番手以下から差して連対した馬は19頭いる。

これらの馬がその後のレースでどうなったのか?
次のレースで馬券になったのは19頭中4頭だけ。

アンライバルド
皐月賞1着
負荷が大きい中、皐月賞でも激走してしまいその後2度と好走することは無かった。

リアルスティール
皐月賞2着
共同通信杯、スプリングSと連続好走からの皐月賞2着はかなりの疲労を残し、ダービーは4着に敗れる。

タニノギムレット
皐月賞3着
期待馬揃いの皐月賞ではあったが、実力を出せず3着。

テレグノシス
NHKマイル1着
間隔を開けたことが良かった。

負担が大きいことから、その後に故障した期待馬も数多い。

スプリングステークスで差して激走することは若駒にとってかなり厳しく、この馬も次走の皐月賞で凡走するのは仕方ない。
ただそこで凡走したからこそ、ダービーで穴馬として狙えるということだ。既に見せている実績から他の有力馬に対して引けを取ることはなく、力を出せる状態にあれば3着以内に食い込むことも充分に可能だろう。

またスプリングステークスを連対して皐月賞で凡走、その後にダービーで好走する馬には共通点があり、父系の平均勝利距離が長いと好走、短いと凡走というものだ。それは単純にダービーの距離に対応できないということかもしれないが、その点でヴィクティファルスに不安はない。

ひとつ懸念としては、スプリングステークスの激走で馬が終わってしまっている可能性。それだけは現時点ではわからない。皐月賞で不利もあり頑張り過ぎずに済んだことをプラス要因として捉えようと思う。

ほとんど文章中心になってしまってオカルト感が。。。
この穴馬見解のデータも細かく載せようと思ったが時間がないのでカットさせてもらいます。
ヴィクティファルスを穴馬として推奨する理由は以上。
G1の池添でもあり期待したい。

帯狙いの馬券はこちら

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