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正しい「喪の服しかた」教えてください

昨日、僕の父方の祖母が亡くなった。たぶん89歳ぐらいだった。
食道がんを患っていたとはいえ、大往生だったと思う。

午前5時前に家に電話がかかってきた。「呼吸が止まりました。急いで来てください」と。父と母は急いで病院へ行き、僕は自宅で待っていることになった。そして6時ごろに母親から「おばあちゃんが亡くなりました」とLINEが届いた。

正月に祖母の入院する病院に行った時物凄く弱っていたのは目に見えてわかったのだが、そこから数日で亡くなるとは思わなかった。一応覚悟はできていたので悲しくはないが、もう居ないんだなあと思うと何となく不思議な感じがする。

その日は一日中ドタバタとしていた。父は朝の内に葬式の日程を決め遺品整理などもやっていたらしい。ようやく帰ってきたのは12時ごろだった。帰ってきた父と一緒に昼ごはんを食べ、今後の話、祖母の話などをしていた。

その中で「喪に服すのもあるし葬式まで競馬はやめた方がいいかもね」と父に言われた(家族は僕が競馬にドハマりしていることを周知している)。

僕は「もちろん、やんないよ」とだけ返した。別にやる予定もなかったし、確かに喪に服してる間競馬をやるのは何となく不謹慎かもしれないと感じた。

ただ、同時に疑問も浮かんだ。

競馬にいく予定はないが、僕はこの後映画を見に行く予定がある。しかも内容はまあまあブラックだ。見ようによっては不謹慎かもしれない。

そもそも喪に服すとはどういうことか。調べて出てきたサイトには

「この「喪に服す」とは、近親者が亡くなったときに、一定期間亡くなった人の死をいたみ、世俗との交わりを避けてつつましく暮らしていくことをさしています。」

と書かれていた。

じゃあサウナに行くことはどうだろう。「別に不謹慎でも何でもねえだろ」と思った方、よく考えてみてほしい。サウナは要するに「自己の快楽」を極限まで突き詰める行為なのだ。しかもサウナは自分だけの空間ではなく、汗だくのおっさんと共有している空間なのだ。世俗とも交わっているし、全く慎ましくない行為だ。

そう考えると何もかもアウトな気がしてくる。

渋谷を闊歩するのは勿論NG。そもそも東京に出た時点で「慎ましく」とは無縁な気がする。人が多い東京で世俗との関わりを避けることは不可能に近い。

筋トレもダメだろう。重いものを持ち上げて「ヴッ゛!」みたいな声を上げる行為のどこにも「慎ましい」要素がない。

スマホゲームもダメだろうし、YouTubeを見るのもあんまり良くないだろう。そもそも、祖母の死でnoteを書くこの行為そのものがかなり不謹慎かもしれない。

アレ…?

喪が明けるまで何もできなくない? 

お客様の中に「喪に服すプロ」はいらっしゃいませんか?

おわり

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