見出し画像

ステイヤーズS考察・予想~御託を並べても結論アルバート買うか?買わないか?

12/5(土)に中山競馬場で開催されるG2ステイヤーズS(G2 3600m)の考察になります。

血統が~、騎手が~、追い切りが~・・・など言っておりますが御託を並べても最後は過去5年で3勝2着1回のアルバートを買うか買わないかにかかっているこのレース。

昨年は元所属厩舎とオーナーのいざこざが取り糾された馬だが、今年も最大の不安点が浮上?その陰にはコロナウイルスの影響が?

今回はこの馬に押しかかった不安点とマラソンレースということで展開面の想定にポイントを置いて考察していきたいと思う。

枠順

画像1

画像 競馬ラボ

コース解説

画像2

画像 うまめし.com

画像3

画像 JRA VAN

ゴール馬の手前のスタート位置より内回りにコースを2周する設計となっている。1800mの条件を2周で行うとイメージするとわかりやすいだろう。

スタートの位置でわかる通りスタート早々に急坂、1周回ってきて急坂、最後にゴール前でまた急坂と他のレース場の3000mを超えるレース以上にスタミナが要求される。

スタートからゴールまでに8回のコーナーワークでスピードを落としたり外に振られないように運べる要素、年に1度このレース以外に施行がないので騎手のレース経験値などもポイントとして考えておく必要があるだろう。

開幕週なので馬場の状態の有利不利は未知数も原則的に逃げた馬は潰れやすい。

考察

巧者アルバートの不安要素

まず最大のポイントはこの馬の取捨だろう。

言い方は悪いがこのレースしか興味のない馬なのでここで勝負にならなくなったときがこの馬の競馬人生の終わりでもあり、これ以外のレースの近年の成績は捨てレースなのでまったく参考にする必要はない。

画像4

2015年~2017年にかけての3連覇達成、2018年は当日のアクシデントで回避も昨年も2着と好走した。

さて、そんなアルバートは昨年の途中に美浦の堀厩舎から栗東の橋口厩舎へ移籍の運びとなった。一説では現役引退を勧めた厩舎側の意見と、現役続行を希望するオーナー側の意見が双方で異なったことが一因と言われている。

この馬のオーナーでもある林正道(はやしまさみち)氏は、不動産投資会社の「シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ」の元代表取締役社長であり、2014年バンデのオーストラリア遠征失敗をきっかけに矢作芳人調教師と絶縁したとの噂があったりもする訳アリの人間としても有名(まったく同じことを昨年の考察でも触れましたが)

画像5

今年の2歳馬ラーゴム、バクシンなどを所有しているこの勝負服といえば思い浮かぶ人も多いだろう。

さて、そんなアルバートの不安要素はずばり鞍上面についてだ。

これまでの出走履歴と鞍上を見ると以下の通りとなる。

2015年 鞍上 R.ムーア 1着

2016年 鞍上 R,ムーア 1着

2017年 鞍上 R.ムーア 1着

2018年 鞍上 J,モレイラ 出走取消

2019年 鞍上 O.マーフィー 2着

これまで過去5年間はいずれも外国人騎手が騎乗(ないし予定)し剛腕で結果を残してきた馬なのだが、今年はこのコロナ禍で外国人騎手の来日が停滞してしまったことから初めて日本人騎手とのコンビでレースに挑むことになってしまった。ちなみに、国内にいる外国人騎手はルメール騎手が元々所属をしていた堀厩舎のポンテザールに騎乗予定という点には多少の悪意を感じる(デムーロ騎手は騎乗する権利すら与えられなかった)

叩きの舞台でレース自体を捨てているケースもあるとはいえ日本人騎手が騎乗で馬券になったのは2016年アルゼンチン共和国杯の2着以来なく、この際も地方競馬上りの戸崎騎手が騎乗している点から馬のズブさは折り紙付きで剛腕で追える外国人騎手とのコンビで好走実績があるのも頷ける

今回は前走でもコンビを組み園田競馬場で腕をならした岩田康誠騎手が騎乗で戸崎騎手同様に地方競馬上りの剛腕を見せることが出来るかがカギとなる。

追い切り自体も動きは重たくなってきており今年で9歳、年が明ければいよいよ10歳の大台といくらリピーターレースでありスピードや瞬発力よりスタミナが要求される舞台であっても今回は過去5回の出走の中でも一番条件としては酷と見ても良いだろう。

ポイント② 展開の想定

次にこのレースを予想するうえで大事な展開の想定をしていきたいと思う。

中山の3600mというのは馬自身はもちろん騎手も騎乗の経験が少ないケースが多いだけにペースメーカー次第でレースの様相がガラリと変わってしまうことが予想される。

人間がマラソンをするときと同じで、前を走っている人が飛ばせば後ろは釣られてどうしても動いてしまったり、自分が遅く走っているのか早く走っているのかわからなくなってしまう原理と考えるとわかりやすいだろう。

画像6

画像7

画像 競馬ラボ

昨年このレースでペースメーカーを務めたのは津村明秀騎手騎乗のエイシンティンクル。

スタートで一瞬加速した以外はスローの逃げで最後は瞬発力勝負のレースとなったことでディープインパクト産駒のモンドインテロ勝利。また、このレースにしては珍しく逃げた馬も3着に残る展開となる。

そしてこの逃げてハナを切りペースメーカーとなりそうな騎手と馬の候補は以下の通りである。

ダンビュライト(松若)※出走取消

画像8

画像 競馬ラボ

スタミナ力が豊富な長距離適性が高く中山競馬場の重賞実績もかつては豊富だった一頭。

近年は気性面の悪化が目立つようになり、無理に押さえるのは無謀な点から恐らく逃げることが推測される。前走も自分の得意な形に持ち込んで気持ちよく逃げたにも関わらず最後は大敗した辺りさすがに年齢的な衰えが隠せないのも気になるところであり、行った行ったの競馬が得意な松若騎手が騎乗するという点でもペースメーカーとしては不安が残る。

この馬が逃げた場合には中間が緩まない後半のスタミナ勝負が要求される様相となることを推測したい。

画像9

画像 KeibaList

中山の芝レース経験自体もわずか17回しか無い騎手なだけに乗り慣れていない競馬場でペースメーカーというのも酷な話だが、戸崎騎手を天皇賞前に吹っ飛ばしたことからわかる通り馬が人を選ぶようになってしまったのでこればかりは仕方ない。

※この考察を書いた後1時間後に出走取消となりました。

オセアグレイト(横山典弘)

画像10

画像 競馬ラボ

アルゼンチン共和国杯でも2番手から競馬が出来ていた馬なので鞍上を考えれば逃げて引っ張る形に持ち込むのは想定できる。

この騎手の場合は本人の体内時計云々というより馬が行きたいなら行かせてしまえというタイプなだけにペースがどうなるかわからないが、横山騎手が逃げに付いて行くのを他が嫌がる傾向があるので結果的にペースメーカーとしては成立がしやすくなるケースもある

このレースの通算成績5勝、複勝率61%の鞍上の経験値は他を圧倒している点から騎乗する際は毎年不気味な存在

恐らくこのオセアグレイトが単騎で逃げることが予想されるのでスローで落ち着くはずだがどうなるかは少し読めないところもある。

スローに落ち着いた場合は2周目の向こう正面辺りからペースが上がっていき中団から前目の馬が捲りに行く展開が予想される。少なくとも最後の直線で究極の上りを使うようなレースにはならないので仕掛けどころは大きな鍵であり、そこまで同時にスタミナを残せるか?適性があるかも大きなポイントとなる。

まとめ

アルバートは来年以降の現役続行がかかったこのレースで最大の不利を跳ね除け今年も好走なるか?

そんな難解なレースだが、これまでのレースでスタミナを要求され好走してきた馬、血統、経験値から今回は本命を決め相手4頭で馬券を組み立てたいと思う。

それではここからは推奨馬の考察と買い目の公開となる。

推奨馬


本命

ここから先は

2,241字 / 2画像

¥ 150

もしこの予想を読んで的中した!大きな何かがあった際にはぜひお願いします。 図々しいかもしれませんがサポート大歓迎お待ちしております。