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ダート馬の適性を探る~馬体重②~

前回に引き続き今回も競走馬の馬体重とその勝率、複勝率の関係について調べてみようと思います

前回はnote初投稿で、おそらく玄人の方々からしたら当たり前のことしか書いてないだろうな…と思っていましたが、30人を超える方からいいねをいただいて本当に嬉しかったです。ありがとうございます!!

まだまだ手探り状態ですので、これからは「ここ、もっとこうしたほうがいいよ」「この分析の結果はこういう理由だから意味がないよ/結果が間違えてるよ」などのアドバイスがあればコメント欄や私のtwitterで教えていただけると助かります。


あ、あと一点。昨日twitterで聞かれたことにお答えします

私はこのnoteで予想を出す気も(もちろん売る気も)ありません。一応レースの予想はしているのですが、まだまだ精度が低いしとてもじゃないけど参考になるものではないからです。(安定して回収率が200%を超えるようなスーパー予想家になったらその時は分かりませんが…まぁ、そんな日は当分来ませんw)

前置きが長くなりました。早速内容に入ります


1.前回の内容

前回は馬体重とその勝率、複勝率の関係について馬場状態に注目してみました。前回得られた結果がこちら

①ダート戦において、馬体重450kg以下は体重不足。買わないほうがいい
②ダート戦において600kg以上は重すぎ。買わないほうがいい
③②に関して、良馬場に限定すれば600kg以上の馬も一定の成績を上げている。良馬場ではあくまで「割引材料」
④良、稍重馬場での最適体重は550-600kg、不良、重馬場での最適体重は500-550kg

記事をご覧になりたい方は下のリンクからご覧ください!

今日はこの内容からさらに進んで馬体重と勝率、複勝率の関係をみてみようとおもいます 

2.馬体重と勝率(年齢別)

ここでは、馬体重と勝率の関係について馬の年齢に注目して調べてみます

というのも、前回はダート戦における馬の最適体重は(馬場状態によって差はあるものの)550-600kgとしましたが、2歳の馬にとっての550kgと6歳の馬にとっての550kgが違う気がしたからです。あくまで感覚的なものなのでここではまた過去のデータ(2016年1月~2021年1月)を基に検証してみます


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上の二つのグラフは年齢別の体重ごとの勝率、複勝率を表すものですが、5歳の単勝、4,5歳の複勝を見ると600kg以上で勝率が異様なほど高くなっています。ここに該当するレースはほんのわずか(600kg以上で出走した4歳馬は4頭、5歳馬は2頭)であり、偶然によるものである可能性があるために排除します。排除した結果が次のグラフです

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このグラフから馬年齢にかかわらず、前回の記事で述べた通り、競走馬のダート戦における馬体重は500-600kgが最適であることが分かります。

このグラフで目を引くのは550-600kgの2歳馬の能力の高さ。今回対象とした5年分のデータでは該当する出走馬は69頭でしたので、次にこの強さが偶然でないか確認するために検証範囲を1980~2020の30年間に広げ、5年ごとに条件に一致する馬の勝率、複勝率、単複回収率を調べてみました。

まず、対象馬の出走回数は次の通りです

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1980年代前半は0頭だったのが徐々に増え、2000年以降は安定して30頭以上(近年では5年で約60頭)出走しているのが分かります。ひょっとすると、調教側がダート戦には馬体が大きいほうが有利だと気付いたために若いうちから馬体重を増加させるような調教を行っているのかもしれません。

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やはり強いですね…勝率については2010年までがかなり低いのであまり具体的なことは言えませんが、複勝率は高い高い水準で安定しているといえます。回収率についてもかなり高いと思います。しかし、最近の単複回収率の低下を見ると、玄人の方々はすでにこの事実に気づいて妙味はないかもしれません。しかし、「体重550~600kgの2歳馬」が出走していたら3連系の紐や馬単馬連等の相手には入れておいた方がよさそうですね。なお、対象馬を牡馬、牝馬、セン馬に分けたり、550~575kgのグループと575~600kgのグループに分けたりしてみましたが勝率はほぼ一緒でした。

3.馬の性別と馬体重

ここでは馬の性別(牡馬、牝馬、セン馬)に注目して馬体重がどのように勝率に影響をあたえるかを調べてみます。

まずは牡馬、牝馬、セン馬それぞれの勝率を調べてみました

牡馬出走89846頭、勝率7.7%、複勝率22.5%

牝馬出走55087頭、勝率5.7%、複勝率18.0%

セン馬出走6565頭、勝率6.0%、複勝率19.6%

ダート戦においては総合的な勝率、複勝率を比較すると牡馬>セン馬>牝馬の順で強そうです(これに関してはリスグラシュー、アーモンドアイなどの強い牝馬もいるので本当に一概には言えないと思いますので、いつか牡馬・牝馬・セン馬で距離別や条件別の勝率比較をしてみようと思います)

では、体重ごとに区分するとどうなるか。それを表したのが次の二つのグラフです

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500kg以上のセン馬の勝率の低さが気になりますが、複勝率を見るとセン馬は500~550kg代でも他の性別の馬に遜色ない成績を上げているので、適正がない馬体重とは言えません

よってここでは馬体重と勝率の関係に馬の性別は関係ないと結論付けます

3.今日のまとめ

今日は馬年齢、性別に注目して馬体重と勝率の関係について調べてみました。今日の結論は次の二点です

①馬年齢、性別に関係なくやはりダート戦における最適な馬体重は500~600kg                        ②550kg~600kgの2歳馬はめちゃめちゃ強い!!

550kg~600kgの2歳馬はほとんど出走しませんし、いわゆるオッズ妙味は年々下がっているようですが…それでも対抗、三連系の紐には入れておきたい馬の条件です♪

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