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ダートの適性を探る~馬体重①~

こんにちは!

今日はダート戦において馬の体重がその勝敗にどの程度関係するのかを調べてみようと思います。

私はまだ競馬を初めて数か月ですが、始めたての頃は馬券を買うときに競馬新聞の印と、近走成績のうち予想するレースと条件が近いものだけを見ていました。(当時は、「1番の馬は三走前に1600のダートで3位だけど、3番の馬は1600のダートで6位、そのほかの馬は5走以内に1600のダート走ってない…よし!1が勝つ!複勝を買おう!」なんていうめちゃくちゃな予想をしていました)

最近、それなりに馬柱の見方やパドックの見方も勉強してみています(精度はまだまだ低いです)が、馬体重はまったく気にしていませんでした

ところが先日、twitterでお世話になっているパドックくん(@ponchan__14)のこんなツイートを見かけました

上二つは何となくわかる気がしますが、三つ目が驚きでした。馬体重を気にしていなかった私は何となく「体重が軽い=足が速い」くらいに思っていたからです。このツイートを見かけた次の日、中央のダート戦を見てみると450kg以下の馬はほとんどが馬券外でした。恐るべし、パドックくん…

そこでふと思いました。「450kg以下の馬より450kg以上の馬のほうが確かに勝率が高そう…でも、重ければ重いほどいいってこともないだろうし、何キロくらいが最適とかあるのかな?」「2歳の馬も5歳の馬も適正体重っておなじなのかな?」

そこで今回の検証をするに至ったのです

今回は馬体重とその勝率、複勝率について馬場状態に注目して調べてみたいと思います。次回以降は年齢牝馬、牡馬や距離に注目して調べてみます(競馬ファンの方からしたら「当り前じゃねぇか!」って内容かもしれません。申し訳ありません泣)


1.馬体重と勝率、複勝率

まずは総合的な話。検索可能なレースのうち、2016年1月1日から2021年1月25日までのレースについて、ダート戦における馬の体重とその成績をまとめると以下の通りです

300-400kg 全715頭出走、勝率0.8、連帯率2.2%、複勝率3.6%

400-450kg 全28239頭出走、勝率4.4%、連帯率9.5%、複勝率15%

450-500kg 全90228頭出走、勝率7.1%、連帯率14.2%、複勝率21.3%

500-550kg 全31192頭出走、勝率8.7%、連帯率16.6%、複勝率21.3%

550-600kg全1035頭出走、勝率9.3%、連帯率16.1%、複勝率23.1%

600kg-700kg全29頭出走、勝率3.4%、連帯率3.4%、複勝率10.3%

これらをまとめると次のようになります

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この二つのグラフから馬体重とその成績との間には顕著な関係がみられることが分かります。勝率、複勝率いずれも450~600kgで特に高くなっていますすが、その一方450kg以下の馬、600kgを超える馬は極端に勝率・複勝率が下がるので買わないほうがよさそうです。(次回の記事で勝率・福勝率が高いレンジに限定して10~20kg刻みでより詳細な検証をすることで最適体重を出してみようと思います)

2,馬場状態と馬体重

次に馬場状態に注目してみます

馬場状態を公式発表の良、稍重、重、不良の4つに分けて馬体重と成績の関係を調べたところ次のようなグラフが得られました

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この二つのグラフから、馬場状態にかかわらずやはり450kg以上600kg以下の馬が顕著にダート戦に強いことが分かります。その一方で550-600kgの馬の勝率に注目すると面白いことが分かります。

良、稍重の状態では550-600kgで勝率が最大になっているのに対し、不良、重馬場では500-550kgで勝率が最大となっているのです

ここから、パワーが必要とされるダート戦においてはある程度の馬体重が必要で450~600kg程度が必要体重、総合的に見れば550-600kgの馬が最大の勝率を挙げていますが、稍重、重馬場ではむしろ重すぎる体重は抵抗が大きくなるため500-550kgが最適な体重であることが分かります

また、600kg以上の馬について、1では「買わないほうがいい」と書きましたが、良馬場のみに注目すると600kg以上の馬も勝率5.9%、複勝率17.8%と一定の成績を上げていることが分かります。450-500kgの勝率7.1%や500-550kgの勝率8.7%と比べると低い値ではありますが、「買うな」といえるほど低い値ではありません。ここでは「割引材料になる」くらいにしておいた方がいいかもしれません

3.今日のまとめ

今回はダート戦における馬体重と勝率について調べてみました。今回分かったことは以下の通りです

①ダート戦において、馬体重450kg以下は体重不足。買わないほうがいい
②ダート戦において600kg以上は重すぎ。買わないほうがいい
③②に関して、良馬場に限定すれば600kg以上の馬も一定の成績を上げている。良馬場ではあくまで「割引材料」
④良、稍重馬場での最適体重は550-600kg、不良、重馬場での最適体重は500-550kg

今回は馬体重と馬場のみについて考えましたが、おそらくこれでは不十分です。2歳の馬と7歳の馬、牝馬と牡馬で最適体重は違う可能性があります

次回以降、馬体重と勝率について他の複数の視点からより詳細に検証してみようと思います

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