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馬券の種類について(初~中級者向け)

 突然ですが皆さん、普段馬券を購入する時に馬券の種類についてどの程度考えて購入していますか?単勝派、馬連派、三連単で広く、複勝でコロガシ…など、自分の購入する券種がだいたいパターン化している方が多いのではないかと思います。

 この記事は競馬初心者の方や、なかなか勝てない中級者の方にもう一度馬券についてよく考え、理解して貰うために、馬券の種類とそれぞれの馬券についての個人的な見解を記載していきます。

 馬券の種類の説明に入る前に、払戻率について簡単に説明します。そんなこと知ってるよ…って方は飛ばしていただいても結構です。

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 上記画像のとおり、競馬には券種ごとに払戻率が設定されており、馬券を買った人の賭け金は単勝の場合80%が配当に充てられ、残りの20%は興行主のものになります。極端な話、何も考えずに(ランダムな馬を選んで)単勝だけを買い続けていたら回収率はいずれ80%になります。

 画像を見て頂ければ分かるように、券種ごとに払戻率は異なっており、単勝と三連単では7.5%もの差があります。単純に考えればこの差は回収率に直結し、三連単メインで年間回収率95%の人は単勝メインで購入していればもしかしたら年間回収率は100%を超えていたかもしれません。

「単勝」

1着になる馬を当てる

 最もシンプルな馬券で払戻率も80%と高いです。レース中も単勝を購入した馬に集中して見ることができるため、初心者の方にも特にオススメです。私自身も単勝メインで購入しており、他券種はボーナス程度に考えています。

 考え方も単純で、この馬はこの条件で何回に1回勝てる馬か(勝率)を見極めることが大切です。勝率50%の馬でも単勝1.5倍しかついていないのであれば見送ることも大切です。自分の考える勝率×オッズが1を超えていない場合は本当に買っていいのかもう一度よく考えましょう。

 参考までに、記事を書いている時点で年内1番人気の馬を買い続けた場合の成績がこちらです。

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 勝率は32.9%と単勝を買った場合3回に1回は当たっているにも関わらず、回収率は80%です。全てのレースに100円ずつ賭けていた場合、304,800円投資の243,840円回収で60,960円負けです。ちょうど払戻率の80%に収束しています。上手いことできていますね。


「複勝」

3着までに入る馬を当てる

 続いては複勝、的中率は恐らく最も高い馬券で払戻率も80%と高いです。(出走頭数が7頭以下の場合は2着までしか的中にならないので注意)

 最終直線の割と早い段階で安心して見ることができるレースもあり、単勝の説明に貼った成績画像にもあるように1番人気の複勝率は63%と、かなりの的中率を誇っています。しかし、長期的に勝つのがとても難しい馬券で、私自身ここ数年真面目に購入した覚えがありません。転がして遊ぶのがいいと思います。(複勝転がしで検索)

 複勝を検討するのであれば後述する「ワイド」に変換して購入することをオススメします。

 複勝やワイドはレース結果が出るまでオッズが確定しない点も、購入する際の難しいポイントです。当たりが3頭いるため、1番人気が入ると配当は低くなり、下位人気が占めると配当は高くなる傾向にあります。複勝1点1万円で当たったと喜んでいたら配当は1.0倍なんてこともあるため、注意が必要です。


「枠連」

1着と2着になる馬の枠番号の組み合わせを当てる

 出走する馬が9頭以上の時に発売される枠連、1着と2着は着順関係なく組み合わせとして当たっていればOKです。

 自分自身、枠連を購入することが少ないですが、オッズの歪みを利用して、後述する「馬連」よりも美味しい馬券にすることができます。

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 2021.11.21(日) 阪神9R 秋明菊賞

 1着は2枠のオタルエバー、2着は4枠のブレスレスリーでした。この場合、2枠も4枠も1頭ずつしか入っていないため②-④の馬連と枠連は全く同じ馬を買っていることになります。配当は以下のとおりでした。

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 馬連16.5倍、枠連20.5倍と4倍も開きがありました。レース直前までオッズは変動するので、投票はレース直前に、オッズをよく見て購入することが如何に大切であるかがよくわかります。


「馬連」

1着と2着になる馬の馬番号の組合せを当てる

 馬連は単勝との相性がよく、上手く組み合わせて使うことでボーナスにもなり保険にもなります。自分の軸にしている馬の成績が勝率30%、連対率(2着以内)50%だった場合、50%の確率で馬連が保険として活躍します。

 軸馬の相手については予想を立てることができれば一番ですが、予想が立たない場合は上位人気に流して資金配分するだけでも有用です。経験上、単勝と組み合わせて使う場合は上位人気との馬連オッズが10倍程度あれば買う、10倍以下であれば切るのがオススメです。

 また、前述したとおり枠連とのオッズの歪みが発生している場合は馬連の購入を控えて枠連に変換するなどの工夫で美味しいパターンもあるため要注意です。


「馬単」

1着と2着になる馬の馬番号を着順通りに当てる

 私はあまり購入しませんが、馬単で相手を絞ることで単勝を買うよりも払い戻しに期待ができる場合が多々あります。圧倒的な能力差があるレースの場合、1番人気の単勝を買ってもイマイチ美味しくない場合が多く、その場合は相手を絞って馬単に変換することが重要です。

 例えば、単勝で1.5倍しかつかないような馬の場合、勝率は50%を超えます。単勝で1.5倍では美味しくないですが、相手を数頭に絞って馬単に変換することで2倍以上の配当を期待することが可能です。2着に想定外の馬が来てしまった場合は元も子もないですが、有効活用できるシーンは多いです。


「ワイド」

3着までに入る2頭の組合せを馬番号で当てる

 単勝の次にオススメできるのがワイド馬券です。1着と3着、2着と3着のように、3着までに入る2頭を指定して購入します。払戻率こそ複勝より低い77.5%ですが、私は複勝よりもワイドを購入することが多いです。

 特に予想の軸になる馬があまり人気していない場合、ワイドの配当も美味しいことが多く、3着までに軸馬が入れば良いので的中率も高くなります。また、ダブル的中も狙えるため、複勝よりも相手を考えてワイドを購入することをオススメします。相手に悩んだら上位人気に流すだけでも良いかと思います。

 ポイントとして、単勝1番人気の絡んだワイドは配当が悪くなりがちですので、軸馬-単勝2.3.4番人気といった1番人気をあえて外したワイドをオススメします。


「三連単」

1着、2着、3着となる馬の馬番号を着順通りに当てる

 一般的にもっとも払い戻しが高くなる券種で、歴代最高配当は2983万2950円です。100円で田舎に家が建ちます。これだけ聞けば夢がありますが、現実はそう甘くありません。払戻率は72.5%と全券種(WIN5除く)中最低で、また、3着までの馬を着順どおりに当てる必要があるため、難易度も高めです。

 前述した馬単の延長線上と考え、単勝のオッズが取れない場合に相手を絞って三連単に変換して購入することをオススメしますが、自身はほとんど買うことがありません。


「三連複」

1着、2着、3着となる馬の組合せを馬番号で当てる

 先ほど紹介した三連単より、私は三連複をオススメします。理由は三連単より的中しやすいこと、また、三連単よりも払戻率が高いことです。

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 馬券の購入方法に、「マルチ」という方法があります。例えば三連単1-2-3のマルチであれば3-2-1でも2-3-1でも当たりとなります。三連単1-2-3は購入点数1点ですが、マルチにすると6点となります。三連複はその6点を1点でカバーすることができます。つまり、三連単マルチを購入するのであれば三連複1点より6倍以上の配当が期待できる(レースが荒れる)場合のみ有用となります。

 しかし、実際は三連単と三連複では払戻率に差があることもあり、三連単マルチを購入するより三連複を購入していた方が美味しいケースの方が集計上多いです。


まとめ

 中央競馬で発売されている馬券、WIN5除く9種類を紹介しました。個人的にオススメできるのは「単勝」「馬連」「ワイド」です。本命馬の単勝、馬連、そして穴馬からのワイドで馬券を組み立てていくのがオススメです。悩んだ場合は単勝のみに絞るのがいいかと思います。

 特に、馬券の種類ごとに払戻率が違うのはとても重要で、むやみに様々な券種に手を出すよりも単勝1本に絞って勝負することで、長期的な利益を確保することができます。

 このnoteでも、基本的には単勝でプラス収支となるような予想を心がけていきたいと思っております。少しでも参考になった方は、よろしければスキやシェアをしていただけると幸いです。

ファクター研究のモチベーションになります。 いつもありがとうございます。