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ContextLogic (WISH) 決算解説 FY20Q4

今回は3月9日に発表された激安ECプラットフォーム運営のContextLogic (WISH) のFY20Q4の決算解説をしていきたいと思います。

なお、FY20Q4のプレゼン資料はこちら

WISHについては以前にS-1をまとめた記事も執筆していますので、よそしければそちらも参考にしてみて下さい。

ということで、前半で決算の事実関係の確認、後半ではより深く決算のポイントや今回の決算に対してどう解釈すべきか私なりの所感も書いていきたいと思います。

FY2020Q4決算概要

概要については、ユーエスさんのツイートをお借りします(ユーエスさんいつもありがとうございます)。

EPSのみ微妙に外していますが、それ以外はOKの決算だったと言えると思います。

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ビジネスハイライト

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✔ 第4四半期のコアマーケットプレイスのアクティブバイヤー1人当たりの売上高は前年同期比66%増、前四半期比25%増
✔ 2019年後半にローンチして初の通年を終えたWish Localは、第4四半期の総注文数に占める割合が6%を超えた
✔ ネットワーク内の米国加盟店数を前年同期比435%増
✔ Wish以外の加盟店を対象としたロジスティックス・アズ・ア・サービスのパイロットを開始
✔ Mizuno、Rue La La、TracFone Wirelessなどの新ブランドを加盟店として迎え入れる
✔ 毎日の懸賞、40以上の言語への商品情報の翻訳、納期の改善、ライブチャットサポートなど、いくつかの新商品や機能を開始
✔ 20億ドルの現金および現金同等物という堅実なキャッシュポジションと、ほぼ損益分岐点に近いフリーキャッシュフローで2020年を終了
✔ 2020年通年では、月間アクティブユーザー(MAU)は前年同期比19%増の1億700万人以上となった
✔ 第4四半期のMAUは前年同期比10%減の1億400万人となったが、これは主に欧州と北米以外の一部の新興市場で、ウィッシュが年初に直面した物流上の課題に対処するため、広告や顧客獲得を一時的に軽視したことによる
✔ ウィッシュは12月に4,600万株の新規株式公開(IPO)を完了し、引受割引や手数料、その他の募集費用を控除した後の総収入は約11億ドルとなった

ガイダンス

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決算解釈

以下は、上の事実関係やWISHのビジネスモデルを踏まえて、より深く決算を精査し、どの様に今回の決算を理解し、解釈していくべきかを私なりの視点で分析したコメントになります。決算のどの様な点を見れば良いのかわからないといった初心者の方にも、どの様にして決算を確認し、メンテナンスをしていけば良いのか分かるように出来る限り平易な言葉で書いていますので、最後まで読んで頂けますと幸いです。

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