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C3.aiについての株価ポテンシャル&投資戦略について徹底検証!~米国注目IPO銘柄分析~

(2020/12/9 AM6:27(日本時間)修正:S-1の修正により発行済株式総数が96,891,958株→96,330,627株へ変更になったため株価シミュレーションの表を更新)

ケイ ( @Kei_IPOstock )です。主に米国IPOに関する情報を発信しています。

当アカウントでは、今回の様な新規IPO銘柄に関する分析や、新規IPO銘柄並びに2020年IPOの主力銘柄に焦点を当て、1週間の振り返りと次週の戦略について考える「米国IPO通信」の発信も行っております。また、会計やファイナンス、IPOについて、出来る限り初心者の方でも理解できるようなコンテンツの発信もしていきたいと思っています。是非当アカウント並びにTwitterのフォローもお願いできますと幸いです。

今回は2020年12月9日IPOで、AI×SaaSプラットフォームを展開するC3.ai (Ticker:AI) について記事を書きたいと思います。

この銘柄については、じっちゃま(広瀬さん)も注目するホットディールという事で、気になっている方も大変多いかと思っております。

まずパッと見た&聞いた印象として、「強力なCEO×高い成長率×AI・ビッグデータ×SaaS」というパワーワードが並びすぎて、もはや高騰するイメージしか湧いてこない位良い印象ですが(笑)、実際のところどうなのかという点について今回深堀してみたいと思います。

会社概要
・AIを活用した企業向けのソフトウェア販売会社
・既存投資家:創業者のトーマスシーベル63%を筆頭に自社役員・従業員等で83%を保有(VC等の大きな出資は入っていない→ロックアップ解除後のExit目的の売り圧力は低そう)。IPO後の浮動株比率は16%を予定
・CEO:トーマスシーベルという著名経営者(詳細は後述)
・設立2009年、従業員数482名
IPO基礎情報
・主幹事:Morgan Stanley (トップレフト), JP Morgan 他
・監査法人:Deloitte
・ディールサイズ:$504M
・調達資金使途:運転資金、営業費用、設備投資等の一般企業目的
・IPO時に、Koch IndustriesとMicrosoftが既にPrivate PlacementでIPO価格で株式購入することを決定済み

早速、この会社の中身について深く分析していきたいと思うのですが、プロダクトやビジネス概要については、カピバラさんが既にまとめてくださっているnoteがとても秀悦であり、改めて私の方で記載する必要性もないなと思いましたので、そちらをご参照して頂きたいと思います。

そのため、今回、私の方では、特に財務分析にフォーカスし、この会社の収益性や安全性(財務健全性)等について、色々な切り口から徹底分析してみたいと思います。また、最終的には株価の目線感を持って頂くために、株価シミュレーションと投資戦略の検討も行っていきます。

今回も投資意思決定のプロセスや株価シミュレーション等、私自身の脳内で考えたことを初心者でもわかるように、平易に文書化しました。

また、C3.aiの投資に興味が無い方であっても、米国市場で上場されている活きた銘柄を使った財務分析や会計思考、またファイナンス思考の教材として使ってもらえるかと思いますので、是非最後まで読んで頂けますと幸いです。

Disclaimer:
✔ 本記事は、企業分析の教育用目的に執筆された記事であり、投資推奨並びに投資助言を意図したものではありません。
✔ 最終的な投資判断&投資責任は全て読者の方に委ねられますので、投資を検討される場合は、読者自身で最終的には調査の上、意思決定をしてください。
(2020年12月8日追記)
公開から数時間限定で無料公開したところ、とてつもなく大きな反響がありました。(公開からわずか6時間で89リツイート、521いいね)
以下は有料となりますが、投資を検討される方にとって、必ず押さえておきたいポイントを深く多面的な財務分析を通して分かりやすく丁寧に記載しました(S-1の表面上だけでは見えてこない示唆も含む)。また、何度も読んで頂くことで実際の米国株分析を通した、会計思考や目標株価の考え方の教材にもなるかと思っております。是非最後までお読みいただけると嬉しいです。

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