見出し画像

米国不動産Tech業界への投資戦略の徹底検討!~Opendoor Technologiesの銘柄分析を中心にして投資戦略を考えてみた~

ケイ ( @Kei_IPOstock )です。主に米国IPOに関する情報を発信しています。

当アカウントでは、今回の様な新規IPO銘柄に関する分析や、新規IPO銘柄並びに2020年IPOの主力銘柄に焦点を当て、1週間の振り返りと次週の戦略について考える「米国IPO通信」の発信も行っております。また、会計やファイナンス、IPOについて、出来る限り初心者の方でも理解できるようなコンテンツの発信もしていきたいと思っています。是非当アカウント並びにTwitterのフォローもお願いできますと幸いです。

今回は、米国不動産Tech業界への投資戦略の記事を書いてみたいと思います。とりわけ、2020年12月21日にSPAC上場しました、iBuyer(住宅買取再販事業)の最大手企業でもあるOpendoor Technologies (Ticker: OPEN)を中心に分析をしています。

画像24

この銘柄は、ARKもかなりアクティブに買っており、興味を持たれている方もいらっしゃるのではないかと思いますので、実際のところどうなのかという点について、分析しました。

構成としては、前半は目論見書(S-1)の内容まとめ、後半は前半で理解した概要をもとに、深堀分析していき、実際に投資対象として魅力的なのかについて、投資意思決定のプロセスを丁寧に記載しています。また、今回分析にあたっては、OPENという銘柄のみならず、米国の住宅不動産Tech業界という上位概念から分析を行いました。したがって、同業界に対する理解や投資対象の選定にも役立つ内容になっているかと思いますので、是非最後までお読みいただけますと幸いです。

また、OPENへの投資に興味が無い方であっても、米国市場で上場されている活きた銘柄を使った企業分析や会計思考、またファイナンス思考の教材として使ってもらえるかと思いますので、是非最後まで読んで頂けますと幸いです。

本記事は教育用目的で作成していますので、投資は自己責任でお願いします。

1.目論見書のまとめ(Open Technologies)

① 会社概要

画像13

✔ 消費者がオンラインで住宅を売買できるようにするエンドツーエンドの不動産プラットフォームを運営
✔ 会社のミッションは“empower everyone with the freedom to move (移動の自由で人々をエンパワーする)”
✔ iBuyer(Instant Buyer)と呼ばれる、「売り手から直接買って買い手へ直接販売する住宅買取再販モデル」のリーディングカンパニー
✔ 2014年にアリゾナのPhoenix でサービスローンチ後、現在は米国の21の市場でサービス展開済(Atlanta, Austin, Charlotte, Dallas-Fort Worth, Denver, Houston, Jacksonville, Las Vegas, Los Angeles, Minneapolis-St. Paul, Nashville, Orlando, Phoenix, Portland, Raleigh-Durham, Riverside, Sacramento, San Antonio, Salt Lake City, Tampa, Tucson)
✔ Facebook創業期において上級幹部を務めたChamath Palihapitiya率いるSocial Capital Hedosophia Holdings Corp.II (IPOB)と合併し、12/21にSPAC上場。OpendoorへはSoftbank Vision Fundも出資。
✔ 創業者兼CEOのEric Wuは、OPENの創業以前は、Movity.com(後にZillowに買収されたTruliaに買収)やRentAdvisor.com(後にアパートのマケプレ運営企業であるApartment Listに買収)も創業するなど、不動産テック業界のシリアルアントレプレナー。アリゾナ大学出身。その他経営陣も投資ファンドや有力Tech企業出身者等で固められており安心感はある。
✔ 設立2014年、従業員数1,035名
✔ 監査法人:Deloitte

経営陣

画像1

以下は有料となりますが、S-1の重要点のまとめ、また、それに続いて後半パートでは、実際に投資対象としてどうなのかについて深堀分析しています。最終的には株価のシミュレーションや、米国不動産Techを広く見てみた上で、OPEN並びに米国不動産Tech業界に対してどの様な投資戦略を採るのが良さそうか詳細分析を踏まえた意見も書かせて頂きました。本記事を読んで頂ければ、iBuyer業界を中心に米国不動産Tech業界について深く理解できるようになるかと思っておりますので、是非最後までお読み頂けますと幸いです。

ここから先は

17,507字 / 30画像

¥ 500

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?