Vroom (VRM)決算解説 FY20Q4
今回は3月3日に発表された中古車EC運営プラットフォームを運営するVroom (VRM) のFY2020Q4の決算解説をしていきたいと思います。
なお、VRMについては、少し前の記事にはなってしまいますが、過去に徹底分析した記事を書いてますので宜しければこちらも是非。様々な切り口から財務分析をしており、活きたグロース株を使った財務分析の実践的教材としても使えると思います。
ということで、前半で決算の事実関係の確認、後半ではより深く決算のポイントや今回の決算に対してどう解釈すべきか私なりの所感も書いていきたいと思います。
FY2020Q4決算概要
概要については、ユーエスさんのツイートをお借りします(ユーエスさんいつもありがとうございます)。
FY2020 Q4のEPS、ガイダンスは✖でしたが、それ以外は〇といった感じです。
一方で、決算発表後、地合いの悪さはあるものの、株価は窓を開けて急落しています。
2020年第4四半期のハイライト
✔ Eコマースの販売台数は11,022台、前年同期比74%増
✔ Eコマースの売上高は2億8500万ドルで、前年同期比43%増
✔ Eコマースの売上総利益は20.1百万ドル、前年同期比95%増
2020年度のハイライト
✔ Eコマースの販売台数は前年比82%増の34,488台
✔ Eコマースの売上高は9億1550万ドル、前年同期比56%増
✔ Eコマースの売上総利益は60.9百万ドル、前年同期比89%増
CEOのコメント
Vroomは第4四半期に好調な業績を収め、Eコマース事業は前年同期比で大幅に成長しました。在庫とマーケティングは計画通りに拡大しており、Vroomのフライホイールの速度が向上し、コンバージョンを促進し、売上と収益を増加させています。データサイエンスへの絶え間ない取り組みに一貫して、当社は、AIを活用したアナリティクスと自動車小売向けデジタルサービスのリーダーであるCarStoryの買収を発表し、2021年1月に買収を完了しました。中古車市場がeコマースモデルを取り入れ続ける中、当社は引き続き計画を実行し、事業の拡大と顧客体験の向上に投資することで、中古車売買市場を変革していきたいと考えています。
COVID-19のアップデート
COVID-19のパンデミックによるEコマース事業の最初の混乱の後、中古車に対する消費者需要は現在COVID-19以前のレベルを超えており、2020年12月31日に終了した四半期には、当社のEコマースソリューションと非接触配送に対する継続的な強い消費者需要を経験しました。Eコマースの販売台数は前四半期比24.9%増の11,022台、Eコマースの収益は前四半期比28.5%増の2億8500万ドルとなりましたが、これはいずれも消費者需要の増加、在庫レベルの上昇、マーケティング費用の増加に牽引されたものです。
その他
決算解釈
以下は、上の事実関係やVRMのビジネスモデルを踏まえて、より深く決算を精査し、どの様に今回の決算を理解し、解釈していくべきかを私なりの視点で分析したコメントになります。決算のどの様な点を見れば良いのかわからないといった初心者の方にも、どの様にして決算を確認し、メンテナンスをしていけば良いのか分かるように出来る限り平易な言葉で書いていますので、最後まで読んで頂けますと幸いです。
今回分析するにあたって、特に重点的に確認した点は以下の点です。
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