創作マンガ「深碧精霊綴 恩讐のキジムナー」資料及び雑記


参考図書詳細

雑記

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茂くんのイメージは、子どものころ読んだ「ひめゆりの少女たち」にあります。

晩年まで語り部を続けられた元ひめゆり隊・宮良ルリさんの回想から構成されており、その中で、つい先頃病院壕に伝令に来ていた鉄血勤皇隊の少年兵が、壕のすぐ外のデイゴの樹に引っかかって…というシーンでした。

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作中にあるサトウキビ畑にガソリン入りドラム缶を投下し撃って発火させるというのも、資料として読んだ文中にありました。サトウキビ畑を焼き払うのは日本兵の隠れ場所をなくすためで、焼夷弾までは使用されないこともあったようです。ゲリラ戦というのは攻める側にとっても神経をすり減らすもので、近年発見された米海兵隊の音声記録にもその生々しさが残されています。

NHKスペシャル “戦い、そして、死んでいく”〜沖縄戦 発掘された米軍録音記録

キジムナー

沖縄伝来の妖怪キジムナーについて水木しげる先生の妖怪文庫では、奄美の“ケンムン”と親戚関係かもしれないとの説が挙げられております。

その“ケンムン(水蝹 )”については妖怪図鑑の方で、太平洋戦争中(これは妖怪学の時系列上でいえばかなり近代)、加計呂麻島に疎開していた人が多く遭遇したと書かれていました。

では沖縄本島のキジムナーの方は、鉄の暴風と言われた激戦の沖縄戦の時どうしていたろう…?
これが、作品の構想の一つとなりました。

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