湯けむりスナイパー

これはマンサンコミックスの本です。僕はコンビニで発売されているのを見て初めて知りました。原作はひじかた憂峰、作画が松森正という、初めてお聞きする方々でした。スナイパーというからゴルゴ13みたいな話を連想しますが、これが大違い。

殺し屋を引退して、人目に付かない場所でひっそり生きようと、東京でリストラされたサラリーマンという触れ込みで、秘境の温泉宿椿屋に就職します。マイクロバスによる駅までのお客様の送迎、ビールのカートンの処理、露天風呂へのご案内、日本海への海水浴客の送迎など、地味な仕事をまじめにこなしています。その真面目さが人をひきつけ、ひそかに美人のおかみや芸者、仲居、元ストリッパー、海の家のオーナーなどから好かれています。
山小屋に住む松竹狩りの名人など秘境の温泉と絡んでくるアウトローな人々。その人たちが織りなす小編ながら鮮やかな錦の織物は、心に響きます。
ストーリーも絵もすばらしく、今発売を待ちわびている作品です。多くの男女に呼んでほしい、けいおすすめの一品です。いわゆる劇画タイプの作風ですが、丁寧に描かれており、登場人物の個性も豊かで、楽しみな作品です。 

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