超個人的乙女ゲーム論

 「あなたは乙女ゲームは好きですか」

 私はまあまあ好きです。
 大好きかと問われると確実に「いいえ」です。乙女ゲーよりギャルゲーが好きです。ラブプラスにハマったのが運の尽きだった……

 ……なんか変なことが書きたいなって思って思い浮かんだのがこんなんだったんですが、note内は謎コンテンツがいっぱいあるので大丈夫でしょう。はい。

 というわけで、そんな乙女ゲーム大好きじゃない私、有里馨が個人的な乙女ゲーム(以下乙女ゲー)の個人的な楽しみ方を書いていきたいと思います。
 ちなみに、先に言っておくと私の乙女ゲーの遊び方はおかしいらしいです……自覚はありません。

 そもそも乙女ゲームとは、女性向けの恋愛シュミレーションゲームで主人公が女性のものです。
 ……これが主人公が男性で女性向けゲームだと意味がぜんぜん違うので、案外この認識って大事だと思っています、個人的に。
 
 美少女ゲームは大体主人公が男性で相手は女性と相場が決まってるんですけどね。まぁ、美少女ゲーですからね。
 美少女×美少女はまた別のゲームですものね……

 
 私は友人たちがこういった類のゲームが大好きなので、結構前から彼らがプレイしている姿を端から見ていました。
 その結果、いろいろ押しつけられて……げふん、いろいろ借りて遊んでいくうちに、友人たちに(困ったことに複数形ですよ)「……お前の遊び方、おかしくね?」といわれて改めて乙女ゲーの遊び方について考えた次第です。

 なにがおかしいって、乙女ゲープレイヤーにも、美少女ゲープレイヤーにも、シューティングゲーマーにも、ゲームはやらないという一般人方々にも「変だよ!」って言われたところです。

 ……すべての事の始まりは、私が、

「主人公ちゃんに触るんじゃねぇ」

 と、某乙女ゲープレイ時に凄んだことでした。
 もちろんそれはいわゆる”いいシーン”だったのです。世の乙女がきゅんきゅんするところです。そのはずです。そうだったはずなんだ。

 そんなシーンでキレたために、その場にいた友人(貸してくれたご本人)にはぽかんとされ、その弟には爆笑されました。何故だ。
 
 以下、そのときの会話。

友「え……え?」
私「ん、なにかおかしいことでも言った?」
友「いやいやいやいや。え?
  これ乙女ゲーだから。話進めばそりゃいろいろありますとも」

私「主 人 公 ち ゃ ん に 触 れ る こ と は 許 さ ぬ」

友「いや、許さぬじゃなくて」
私「こんな可愛い女の子を檻の中に入れるような男、断じて許してはならぬ。こんな男に主人公は渡せぬ」
 (ちょっといろいろあって主人公が檻に閉じこめられてた)
友「いやまぁ、事情も事情だからさ……」
私「事情が事情でも女の子を檻に閉じこめちゃだめだろ!」
友「ほらね、あの、でもこれはあくまでも主人公を守るためであってさ。
  ほら、謝ってるし! 本人悪いことしてる自覚はあるし!
  でもどうしても主人公を守りたいんだって!
  そう思ったらちょっとは愛おしく思えてこない? 
  ヤンデレおいしい!」

 私「おいしくねぇよ! まずいわ!」

 ……今でも思うのです。私は間違っていない。

 ちなみにこのときの攻略キャラはこのゲームの人気投票で1位になったキャラでした。
 ヤンデレ要素が大人気のキャラでした。
 考えてみればこの時点で私は乙女ゲープレイヤー方々との感覚にズレがあったのやもしれません。

 このとき、この乙女ゲーマーVS変なプレイヤーの謎の舌戦繰り広げられるカオスなプレイ環境にいた友人弟(かわいそう)が会心の一言を放ちます。

「なるほどね、姉が主人公たちに感情移入プレイするタイプに対して、有里さんは第三者目線なのか……いや、お父さん目線っぽい?」

   「お父さん目線」

私「え……」
友「どういうことなの」
弟「いや、なんか、なんとなくそう思った」

 ……でも、言われてみれば確かにそうだったのです。
 それまでにも複数の乙女ゲーをプレイしてきましたが、視点は主人公目線かと言われればそうでもないし、男側かと言えば違うし、友人的な感じで見てたかというとそれも違うのです。

 ただひたすら、主人公を幸せにしてやりたいと思って遊んでいたのです。
 そのためにはきちんと相手の男を見極めなければならないと思っていて……だって可愛い可愛い主人公ちゃんを変な男にはあげられない……
 ……あれ。

 これ、お父さんじゃね?

 というわけで、私は主人公のお父さん目線でプレイをしていたようです。
 道理でヤンデレとは相入れないわけだ。そんな不安定な奴に娘はやれん、みたいな。
 まぁ、元々ドSとヤンデレは地雷なので、相入れるわけもなかった。それ以外はわりとなんでも平気ですけど。

 このことを別の友人にも話してみると「なるほど、お父さんじゃないか」とか「そういうゲームやったことないけど、そういう遊び方するものじゃないよね」と言われます。
 まぁ、そうだよね……

 
 この遊び方のいいところは、定番の甘い台詞の際に「そんな薄っぺらな言葉でうちの子を落とせると思うなよ」と、鼻で笑うことが出来るところです。
 そのあとに主人公のモノローグとか選択肢で、彼女がメロメロになってたりするとめっちゃ慌てますけどw
 いや待て、だめだ、そんな男についてっちゃ駄目だ! ってなったりしますけど、これはこれで面白いです。

 甘い台詞に苦手意識があったり嫌悪感がある、けど乙女ゲーム気になる! っていう人はこういう目線でやると面白いですよ。違う意味で慌てます。
 問題点はなかなかハッピーエンドに辿り着けない時があるってことぐらいですかね。

 でも、「んなうじうじ言ってんじゃねぇ!」って時にそういう選択肢を選ぶと好感度上がるときもあるのであながち間違った遊び方でもないのかもしれない……
 叱られたいのか! 背中を押して欲しいのか!
 んなもんいくらでも押してやらぁ! 代わりにうちの娘は幸せにしろよ!
 ……ぐらいの気持ちで行くといいです。


 以前、上のようなことを延々とついったーで呟いたら、男性フォロワーさんが興味を持ってくれて、お父さん目線作戦で乙女ゲームをプレイしはじめてました。
 最終的には男性声優の甘い台詞にきゃっきゃしていました。
 ……なんだか開けてはいけない扉が開かれてしまった気もしますが、それはともかく。

 余談ですが、今回取り上げた某乙女ゲーム、檻に入れられるのもだいぶアレですが、崖から落ちたり池に沈んだり井戸に落ちたり車にひかれたり屋上から落ちたり火事に遭ったりと、結構ハードです。
 だんだん「檻ぐらいなんてこともないのでは……」と考え始めてしまう自分が哀しい。
 選択次第で主人公がお亡くなりになるので必死です。10個ぐらい死ぬルートがあったような……その多くが他殺という、なんだこれ状態。
 幸せにするしない、の前に命が危うい。

 さらに余談。
 私、結構乙女ゲームの主人公たちが好きなんですよね。
 男性向けゲームの女の子も可愛いっちゃ可愛いんですけど、乙女ゲー主人公たちは男受けを考えていない分あざとくないので、そう言う意味でシンプルに可愛い子が多い気が。
 同じような理由で美少女ゲームに出てくる主人公の男の友人、みたいなスタンスのキャラが好きです。女受けを考えてないからこその良いキャラ。
 あと、美少女ゲーだとハーレムが売りになったりもしますが、乙女ゲームは基本一人に絞られますから、そういう一途なところも可愛いですね。

 結論。
 私は乙女ゲーム主人公を集めた美少女ゲームが欲しい!

 ……うーん、乙女ゲーム面白いデスネー。

終わり

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