“癒し”と環境

 noteで引用文ってどう書くのがスマートなんでしょうね。今ひとつnoteを使いこなせていない自分に哀しくなります。

 2回前の記事で、とある心理系のワークショップで「あなたが一番癒されるのは、どんな時ですか?」というテーマで話し合ったときのことを書きました。そのワークショップのテーマは、ずばり「癒し」。心理系のワークショップや講座では、いかにもありそうなテーマです。

 ワークショップの最初の方に、講師のカウンセラーが「『どういう時に癒されますか?』と質問されたら、ぱっとどんなことが頭に浮かびますか?」と参加者に聞いてきました。出てきた答えは、「温泉に入る」「南の島でのんびり」「好きな人と一緒にいる」「美味しいものを食べる」といった感じでした。
 それを聞いてカウンセラーが言ったのは、「今出てきたのは、ほとんどが自分の外の環境の話ですね。温泉にしても美味しいものにしても、単に自分が気持ちの状況に身を置いているだけです。自分を癒したり他人を癒すというのは、すごく大変でハードルが高いように感じますが、人間ってまわりの環境をちょっと整えるだけであっさりと癒されるものなんですよ」ということでした。

 当たり前のことといえば当たり前なのかもしれませんが、それを聞いてすごく納得してしまいました。
 もちろん、温泉や美味しい食事で与えられる“癒し”ともっと内面的な、本質の部分に関わる“癒し”とはまた別の話として考えなければならないでしょう。それでも、単純な気持ちの良い環境によって与えられる“癒し”も、それを意識することでなかなか使えるツールになるんじゃないかなあ、と思います。自分を癒すときでも、他人を癒すときでも。

 人間にとって気持ちいい状況と言えばセックスですが、それも癒しにつながるのかなあ、と考え出すとそれはそれで楽しいです。
 いろんな人に癒しを与えられる人間になりたいです、はい。

 蛇足ですが、「あなたが一番癒されるのは、どんな時ですか?」という問いに対する私の答えは、「ヒッチハイクで道端に立っているとき」でした。ヒッチで道端に立つと、「ああ、帰ってきたなあ」としみじみと思うんですよね。なんというか、「時間や社会にとらわれず、道端に立つとき、つかのま、彼は自分勝手になり、自由になる。誰にも邪魔されず、気を遣わず旅をするという孤高の行為。この行為こそが、現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるのである」という感じです。

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