見出し画像

社会人のび太 「よし、ChatGPT使って仕事無双するぞ」

イントロダクション

話題のChatGPT4oについてYouTubeで使い方を見たのび太。

「もうテストの点数も、ドラえもんもいらない、時代は生成AIだ」




ストーリー1:ジャイアンの指摘

翌日、出社したのび太は早速ChatGPTを使ってみることにしました。

のび太:
「よし、YouTubeで学んだ通りにやってみよう。

このサイトからプロンプトを探して、
資料のアウトラインを挿入して、

おお、本当に内容を作ってくれた!すごいな!」



のび太: 「剛田係長、こちらが今回のプレゼン資料です。」

ジャイアン: 「お、早いじゃないか。見てやるから会議開いてくれ」



のび太: 「では、始めます。今回のプロジェクトの目的は…

             ………以上です。ありがとうございました。」


ジャイアン: 「………」


のび太: 「え、ええと、どうでしょうか…」


ジャイアン:
「………もしかしてのび太、最近流行りのチャット何ちゃらを使ったな?」


のび太: 「え!? いや、、、す、すみません…。」


ジャイアン: 「そう言うことか!
のび太にしては完成が早いとは思っていたんだ!

そんなことだからお前は仕事ができないんだ。自分で作らなきゃ意味がないんだ。」


のび太: 「は、はい、分かりました…。以後、気を付けます。」





ストーリー2:ドラえもんからの助言



その夜、落ち込んだまま家に帰ったのび太は、
ドラえもんに今日の出来事について相談してみました。


のび太:「ドラえもーん!ジャイアンに怒られた!

ChatGPTで作った資料だからって全然評価してくれないんだ!
自分が使えないからって酷いよ。」


ドラえもん:「どうしたの?のび太くん、詳しく教えてみて」


のび太:〜状況を説明〜



ドラえもん:「なるほど。

……のび太くん、ChatGPTは、便利だけど、使える場面の見極めが必要だよ。

ぼくみたいに理由を聞いてから解決してくれるとは限らないんだ。」


のび太:「でも、ChatGPTを使えば、早く資料を作れるし、内容も充実すると思ったんだけどな…。」



ドラえもん:「確かにそうだけど、ChatGPTにも得意な仕事と苦手な仕事があるんだよ。使い方の見極めが大切だよ。

確かに資料はつくれるけど、それが期待通りの資料とは限らない。」


のび太:「え〜、でもきちんとYoutubeで使い方を見て、良い資料が出来たんだよ。」


ドラえもん:「そうなんだね。

けど、のび太くん。

例え使い方が正しくても、生成された情報が、必ずしも正しいとは限らないんだ

プレゼンだけ良かったとしても、誤った情報にのまま進んで、取引先との信頼を失ってしまうかもしれないよ。

"どんな資料か"と同じくらい"君自身や資料の信頼性"が大切なんだ。」

のび太:「そんな!そんなわけない!
ドラえもんは、説教ばっかりだ!!
ジャイアンと一緒に働いたことがないから分からなんだ。悪いのはジャイアンだ!」
(部屋を飛び出すのび太)

ドラえもん:「のび太くん・・・・・・・」(考え込むドラえもん)




ストーリー3:ITコンサル出来杉くん


翌日、のび太は作った資料がジャイアンに酷評され、落ち込んでいた。
そんな時、会社のロビーで偶然、ITコンサルタントとして来ていた出来杉くんに会う。


出来杉くん:「あれ、のび太くんじゃないか。どうしたんだい?浮かない顔をして。」


のび太:「出来杉くん…。実は、プレゼン資料を作ったんだけど、ジャイアンにこっぴどく怒られてしまって…。」


出来杉くん:「そうなんだ。それは大変だったね。どんな資料だったか、ちょっと見せてくれる?」



のび太は、出来杉くんに作った資料を見せると、思いの外、出来杉くんは「素晴らしい資料だね!」と褒めてくれた。


出来杉くん:「アイディアも斬新で、構成もしっかりしているし、情報量も豊富だ。すごいじゃないか、のび太くん。」


のび太:「え?でも、ジャイアンには酷評されたんだ…。」


出来杉くん:「そうか。もしかしたら、好みや期待と少しズレていたのかもしれないね。少し手を加えれば、もっと良くなると思うよ。」



出来杉くんは、ジャイアンに簡単な質問をした後に、いくつかの表現を修正し、余分と思われるスライドを削除した資料で、ジャイアンに再度プレゼンした。


すると、ジャイアンは資料を絶賛し、プロジェクトは大きく前進することになった。



のび太:「すごい!出来杉くん、ありがとう!」


のび太は、出来杉くんのプレゼン力の高さに驚くとともに、ほぼ同じ内容にも関わらず反応の違いに愕然とする。





【Point1】  出来杉くんに学ぶ仕事術

出来杉くんは、のび太が作成した資料を「素晴らしい」と評価しつつも、ジャイアンの反応を見て、資料の改善点を見抜きました。


これは、単に資料の内容だけでなく、誰にどのような目的で資料を提出するのかを理解し、相手の期待値を把握することの重要性を示しています。


出来杉くんの仕事術は、以下のポイントに集約できます。

  1. 期待値の把握: 上司やクライアントが何を求めているのか、どのような成果物を期待しているのかを具体的に理解することが重要です。

  2. 重要度を見極める: 情報過多な資料は、相手に理解してもらう妨げになります。本当に必要な情報を取捨選択し、分かりやすく伝えることが大切です。

  3. 相手の言葉で話す: 専門用語や社内用語を多用するのではなく、相手が理解しやすい言葉選びやフォーマットで情報を提供しましょう。

  4. 自分の意見を持つ: 上司やクライアントの期待に応えつつ、自分の意見を持ち、明確に伝えられるように心がけましょう。

出来杉くんは、これらのスキルを駆使して、ジャイアンの心を動かしました。

これは、LLMなどのツールを効果的に活用したとしても、それ以上にコミュニケーション能力問題解決能力といった人間ならではのスキルが不可欠であることを示唆しています。




ストーリー4:プロジェクトリーダーしずかちゃん


出来杉くんのアドバイスのおかげで、のび太が提案したプロジェクトは順調に進み、顧客からの評価も上々だった。

数週間後、プロジェクトチームのメンバーが決まり、のび太はしずかちゃんと一緒に働くことになった。

のび太:「しずかちゃんと一緒のチームだなんて、嬉しいな。」




チームでのミーティング

しずかちゃん:「今回のプロジェクトでは、私がリーダーを務めさせていただきます。みなさん協力して、良い成果を出せるように頑張りましょう!」

ジャイアン:「おう、頼んだぞ、しずかちゃん。のび太、お前もしずかちゃんを見習って、しっかり働けよ。」

のび太:「は、はい…。」



(数日後、のび太は、しずかちゃんがとてもチームの皆んなから信頼されていることに気づく)

のび太:(心の中で)「すごいな、しずかちゃん。いつも報告が分かりやすい、ジャイアンもちゃんと意見を聞いてる。それに比べて、僕は…。」



会議の後、しずかちゃんに話しかけるのび太

のび太:「しずかちゃん、すごいね!いつも、あのジャイアンとうまくやってるよね。」

しずかちゃん:「そんなことないわよ。でも、確かにたけし君みたいなタイプの上司とうまく付き合っていくには、コツがあるけど。」

のび太:「え?コツ?」

しずかちゃん:「そう。私はそれを、ボスマネジメントって呼んでるわ。」

のび太:「ボスマネジメント…?」

しずかちゃん:「そうよ。興味ある?詳しく教えてあげるわよ。」

のび太:「いいの!?ぜひ教えて!」




【Point2】しずかちゃんのボスマネジメント術

ジャイアン系上司にはボスマネジメントが必須!

ジャイアンのように、感情的でワンマンな上司は、多くの部下にとって悩みの種です。

しかし、しずかちゃんは、そんなジャイアンとも良好な関係を築いています。その秘訣は、ボスマネジメントにあります。


【ボスマネジメント①】上司を味方につける視点:

しずかちゃんは、上司を単なる「管理者」としてではなく、以下の能力を持つ「ビジネスパートナー」として見ています。

  1. スタンパー:あなたの企画や提案にGoサインを出し、実現を後押ししてくれる。

  2. アセッサー: 上司からのフィードバックを真摯に受け止め、自身の成長につなげる。

  3. トラブルシューター: 困難な問題に直面した際に、上司の力を借りて解決する。

  4. ネットワーカー:社内外問わず、あなたに必要な人脈を紹介してくれる。

この様に、上司が持つ能力を把握し、適切な場面でアクションを起こすことによりタスクを効率化します。


【ボスマネジメント②】上司を動かすアクションプラン:

しずかちゃんは、上司との信頼関係を築くため、以下のアクションプランを実践しています。

  1. 共通の敵や目標を作る:共通の課題を共有し、協力体制を築く

  2. コミュニケーション量を増やす:報・連・相を徹底し、上司との距離を縮める

  3. 意思決定をサポート: 複数の選択肢とそのメリット・デメリットを明確に提示し、上司がスムーズに意思決定できるようサポートする。

  4. 上司の価値観や評価基準を把握する: 上司が何を重視しているのか、どのような点で部下を評価しているのかを理解し、それに合わせた行動を取る。

この様な考えを持つしずかちゃんは、自然と上司から信頼される様になります。


【ボスマネジメント③】上司をその気にさせる2つのフレーズ:

しずかちゃんは、上司とのコミュニケーションにおいて、以下の2つのフレーズを効果的に活用しています。

  1. 罪悪感フレーミング: 「こんなことを言うと失礼かもしれませんが…」など、相手に罪悪感を与えるような前置きをすることで、本題を切り出しやすくするテクニック。ただし、本当に失礼なことは言わないように注意が必要です。

  2. アドバイスフレーミング: 「〇〇さんならどうされますか?」など、上司の意見を求めることで、上司の自尊心を満たし、協力を得やすくするテクニック。上司の専門性や経験を尊重する姿勢を示すことが重要です。

これらのボスマネジメント術を意識的に行うことで、ジャイアンのような上司とも良好な関係を築き、円滑に仕事を進めることができます。




ストーリー5:友達として


〜10年後〜

38歳になったのび太は、相変わらず出来杉くんほどの仕事術も、しずかちゃんの様なボスマネジメントも出来ていなかった。


今ではChatGPTをはじめとした生成AIの能力は人間と見分けがつかないほど進化しており、生活に溶け込んでいた。
人々は"大規模言語モデルを利用している"という意識すら薄れていた。



7年前に
ドラえもんは突然、未来へ帰ってしまった。



ドラえもん曰く「未来から見守っているからね。君ならもう大丈夫。」とのことだ。

当時は散々泣いて、
どうにかもう一度会うために試行錯誤したものだが、
結局自分が変わるしかないと気づいた。


その覚悟もあり、
この数年で、少しづつ、着実にキャリアアップをしていた。


ドラえもんに接する様に、生成AIに対しても友達の様に親しみを持っていたのび太は、仕事でAIに触れる機会が多くなり、自然と仕事が出来る様になっていた。


のび太:
「ドラえもん、いつかまた帰ってきてね。その時は一緒に旅行にでも行こう。
もう君に頼ってばかりの僕じゃないよ!
結婚して子供も出来たんだ。

待ってるからね!」


Fin




書籍を読んでメモした内容をもとに書いてみました。
「ボスマネジメント」というパワーワードも知りませんでした。
意識して働くことと、意識しないで働くことで違いが出るかなと思いました。

このテイストが面白いと思ったら、ぜひスキしてって下さい。

【参考文書】
・コンサル一年目が学ぶこと 新人・就活生からベテラン社員まで一生役立つ究極のベーシックスキル30選 単行本(ソフトカバー) – 2014/7/30
大石 哲之 (著)
・Youtube 働きやすくなる上司を操る話し方【ノースウェスタン大学式】メンタリスト DaiGo
Youtube 【上司への不満】仕事をしてくれない管理職を思い通りに動かすスキル〜ボスマネジメントとは?〜Nバク【働くナースに捧ぐ】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?