『がんばるって何ですか?』 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~ 感想
響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~が公開されてから1カ月ほど経ったので感想まとめたいと思ったので書き起こします。
自分自身も高校の時に部活動を真面目にがんばってたくちなので今回の映画は本当に刺さりました。(元々ユーフォは好きな作品ですが今回は特に)
考察というよりは『がんばる』という一点の事に対してツラツラ感想書きます。
※ネタバレあるので注意。
◎がんばるって何か? ~結果と本音~
誓いのフィナーレは新一年生が入ってくる事、久美子達が進級した事でがんばる今の北宇治の姿が見えます。
その中で特に久石奏を軸に『がんばるって何か』本心と本音、それに対する結果をもとに語られていたかなと。
まず最初に冒頭で定義された
・美鈴の必要な時間で技能を習得する姿
・さつきが放課後まで残って練習する姿
どちらが部活動をがんばっているか?と奏が久美子に問うシーン。
サンフェスの際に美玲が好きと語る奏ですが、奏は中学の経験から演奏のうまさという結果を重視していたので美鈴が本心から好きだったのは間違いないと思います。
さつきに対しては放課後まで頑張っているのに全然うまくなる姿、結果が出せないという意味であまり好きではないというのも本音だと思います。
ただがんばるだけではダメで結果がでないとダメという考え方が既に滲みでてるなと思います。
冒頭の経緯を踏まえて夏紀との話に進むと、奏は夏紀に対しては3年である事、下手な先輩は罪だからという言葉を発し自身の身を守る為にオーデションで力を抜くわけですが、彼女の語る言葉だけが真実ではなかったかなと思ってます。
そう感じたのはオーデション前に必死に練習をする夏紀の姿を見つめる視線も多く、夏紀のがんばってる姿を認めてほしいという思い、それが結果として自分が報われなくてもいいという思いが少なからずあったのだと思います。
結果ばかりを追い求め、がんばる意味をなくしていた奏に対して久美子は単純にただ「うまくなりたい」という本音、そして奏自身ががんばってきた姿を認めだからこそ本心で奏は泣けたのかなと思ってます。
緑輝が甘え方を良く知っている飼い猫と評してますが、猫を被るわけでなく久石奏という個人ががんばった成果を奏自身ずっと認めてもらいたかったのかなと思います。自身が夏紀のがんばりを認める様に。
そしてオーデションが終わり、朝早くから部活にきて北宇治を全国で金賞とるという目標の為に本気で練習してきた奏だからこそ、関西大会で結果が出ずがんばった事が報われなくて
「悔しくて死にそうです!」
という中学の時とは違う言葉が出たと思います。
色々今までがんばる事に対してのかんがえをざらっと書きましたが結局は
がんばる事の本心は「うまくなる事」
結果が出なかったら本音は「悔しい事」
響け!ユーフォニアムの大切な要素をグッとまてめてがんばるとは何かを描く映画だったなと。特に雨のシーンと奏の悔しいというセリフ(原作では麗奈)に関しては映画で追加されてる部分なので尚そう感じてます。
そしてこの映画が何でこんなにも好きかなと自分の事を振り返ってみると、
・中学では適当にやってた部活で、高校になって正月かお盆くらいしかまとまった休みがなくずっと朝早くからがんばってきた事
・別に将来の為にではなく強くなる為に練習してた事
・全国でれるまで後1勝というとこで勝てず東海大会止まりで終わった事
そういう経験があったからこそ共有できるのが本当に多かったと本心で思ってます。
最後に優子がくれたエールは北宇治メンバーにも送られた言葉ですが、部活動を一生懸命がんばってきたからこそ、得られるものがあったと再認識してくれる言葉だったので本当に大好きです(めちゃ泣いた)
今回の映画では「がんばるって何か?」をテーマにした描くものとして最高だったと思いますが、小説版の梨々花と奏のやり取り、夢ちゃんの話もやって欲しかったなあというのも本心なのでどこかで盛り込まれたらいいな。
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