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Pixie Powered RE-CPU (TB-303 サードパーティCPU)


RE-303とは

アシッドハウスやアシッドテクノの名機ことRoland TB-303のクローンです。
オリジナルTB-303の本体やサービスマニュアルを元に完全に同じ回路になっており、使っているパーツもオリジナルと完全に互換性があるため中身は本物と同じです。
ただし、RE-303公式サイトには基盤とツマミのみが販売されており、自分で必要なキャパシタやダイオードやトランジスタやICチップを購入して組み立てる必要があります。
本体の製作はこちらを参考にしました。

TB-303/RE-303におけるCPUとは

TB-303やRE-303において、シーケンサのプログラムが入ったマイコンのことを「CPU」と呼んでいます。
オリジナルのTB-303のCPUは、操作が独特だったり、揮発性メモリのため単2電池が切れると保存しているパターンが消えてしまったり、MIDI未対応だったりするため、利便性を高めるためにオリジナルのTB-303向けに様々なサードパーティ製CPUが制作されてきました。
有名なサードパーティ製CPUにはSonic Portion RE-303 CPUやSocial Entropy Quicksilver 303があります。Pixie Powered CPUも数あるサードパーティ製CPUの一つです。

Pixie Powered CPUとは

機能面としては以下の特徴があります。
・オリジナルTB-303のCPUであるNEC D650Cのエミュレーション
・MIDI対応
・不揮発性メモリ(※1)
・シーケンサプログラム書き換え可能(※2)
(※1) マイコンの中にパターンの情報を保存するため、RE-303を作る場合はIC3,IC4,IC5のuPD444CというCMOS RAM(揮発性メモリ)は不要です。
(※2) 記事執筆時点(2020年7月25日)ではシーケンサプログラムはTB-303のマスクROM、TR-606のマスクROMが公開されているのみ。

シーケンサプログラムの書き込み方法

RE-303のにつけて動かすために必要な事は以下の通りです。

1. ここ からtb303.syx.zipをDLしてくる
2. tb303.syx.zipを解凍する
3. MIDI-OX をDLしてパソコンにインストールする
4. RE-303とPCをMIDIケーブルでつなぐ(※3)
5. RE-303の電源を入れる(ボタンは何も押さなくて良い)
6. MIDI-OXでtb303.syx.zipの中にあるtb303.syxを送る (※4)
7. テンポツマミにあわせてパターンのLEDが点滅したら完了。
TimeのLEDだけ光っていて点滅しなかったら、送信失敗なので電源を切り5からやり直しです。

(※3)MIDI-OXは以下の設定で送信しました。SysEx送信用の設定であるDelay After F7の項目はSysEx送信画面のオプションから開かないと設定できないので注意してください。

Low Level Input Buffers:
   Size: 10 bytes
   Num: 16
Low Level Output Buffers:
   Size: 10 bytes
   Num: 16
Output Timing:
   Delay Between Buffers: 163 ms
   Delay After F7: 163 ms
   

(※4) Roland TR-8SやRoland TB-03などMIDIインターフェース機能のあるシンセで試しましたが上手くできませんでした。MIDIインターフェースはRoland UM-ONEがPixie Powered CPU製作者さんも動作確認に使ったそうで、私も動作できたので、手持ちのがダメだったら4000円程度なので買って試してみてください。

DIN Sync/MIDI 切替方法

オリジナルのTB-303のマスクROMなので、パターン打ち込み方法はオリジナルのTB-303と同じです。
Pixie Powered CPUは初期設定でクロックソースをDIN Syncを使うようになっています。
MIDIに設定するには
1. FunctionとClearを同時押し
2. Time Modeボタンを押下。TimeのLEDが光っていたらDIN Sync(かTempoツマミのテンポ)、消えていたらMIDI Syncモードです。
3. Functionキーを押下
4. MIDIで指定したBPMでパターンのLEDが点滅していたら完了。

その他の操作方法

パターン打ち込みやソング打ち込みなどの操作は、オリジナルTB-303のマスクROMなのでオリジナルTB-303と同じです。
文字で説明より動画サイトで検索して調べたほうが分かりやすいと思います


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